随分前に如月ライターとリレーコラムをしていたこの「エルドランシリーズ」。未だにファンも多く、近年はゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズにも名を連ねるなど、「世代じゃないけど知ってる!」という人も増えているのでは?
かなりお待たせしてしまいましたが、テレビシリーズとしては最終作品を飾った3作目、「熱血最強ゴウザウラー」のご紹介です!!
小学校最後の一年間の少年少女たち
これまでのエルドラン作品の主人公たちは小学5年生、および小学4年生でした。しかし、このゴウザウラーでロボットに搭乗する「ザウラーズ」18人は小学6年生。心身ともに子供から大人へと変化していく思春期です。
それゆえ初恋や受験などといったテーマも盛り込まれ、人間関係や心情もより複雑に。
これまでのシリーズではなんだかんだ言いつつも一つの目標に向かって団結し続けていましたが、この作品では全員が「一枚岩」でい続けないハラハラ感も味あわせてくれます。
男女の差も感じ、さらに受験で離ればなれになってしまう切なさも感じ、敵との戦闘という死期感もシリーズ中最大に感じます。それだけでも充分に魅力的な1年間の物語になるのですが、このザウラーズ、さらなる試練に立ち向かったりもします。
とりあえず一つは、6500万年前にタイムスリップしたりします。
シリーズ中最も「出会いと別れ」「自分とは、仲間とは」を考えさせられる作品。「ガンダム」シリーズや「蒼穹のファフナー」までいかないくらいの、ちょっとなごめて、でもシリアスな少年たち主人公のロボットものが見たい人にオススメします!
もちろん敵キャラだって魅力的!
このシリーズの特徴に、敵キャラも決して「ただ倒されるだけのキャラ」ではないというのもあります。
「ライジンオー」ではタイダーを中心に五次元人の変化が描かれ、「ガンバルガー」ではヤミノリウスが人間に抱く感情の変化を描きました。
そしてこの作品では敵である「機械化帝国」のエンジン王、そして愛機でもあるギルターボによる親子愛が描かれています。
まずもってこの機械化帝国の掛け声がめちゃくちゃカッコいい。
「全宇宙に鋼鉄の秩序を!」とか本当子ども向けとは思えないカッコよさ。
とにかく純粋な少年少女を描いた「エルドランシリーズ」。これでアニメ作品は全作ご紹介しましたが、いかがでしょうか?
子ども向けロボットアニメがなくなった今だからこそ見てほしい作品です。