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シリアスなスパイアニメ「 ジョーカー・ゲーム 」のスパイ技術は、「忍たま乱太郎」で学べ!?

作品内のハードな雰囲気からか派手な流行にはなっていませんが、今期アニメ「ジョーカー・ゲーム」、皆さんご覧になっていらっしゃいますでしょうか!
世界大戦の兆しが見え隠れする昭和12年を舞台として、帝国陸軍のスパイ養成機関「D機関」に所属する青年たちを描いた物語です。
毎話魅せられるスパイとしての技術に心躍らせている視聴者も多いのではないでしょうか?
しかし、「ん!?今のどういうこと!?」と理解しづらいものも多いはず。

そんなスパイ技術を説明してくれる作品が、幼児期に誰もが一度は見たこともある「忍たま乱太郎」なのです!!

スパイと忍者、すべき「仕事」はほぼ同じ!

忍者というと、「バジリスク~甲賀忍法帖~」や「NARUTO」などのドロン!と消えたり超常的な能力を持っているとか、暗殺や戦闘をメインとした忍者作品が多いためか、忍者はとにかく何でもありな立ち位置と思っている人が多い印象です。

しかし忍者は本来情報をもたらすことこそを史上とし、死ぬこと、そして殺人を犯すことは忌避すべき存在。
そうです、「目立たぬことを旨とするスパイにとって、自決と殺人は最悪の選択肢である」としているD機関とまさに同じ!
まさに戦国時代のスパイであった忍者の技術と、D機関で描かれているスパイ技術が一致しているのは、むしろ当然のことなのです!

『忍たま乱太郎』「子供向け」だと侮ってはいけない面白さ

それでは分かる範囲で、各話スパイ術の解説

※ ここから先はネタバレになりますので、未見の方はご注意を!

・1、2話で登場したジョン・ゴードンのスパイ術
陸軍の暗号書の写しを隠し持っていたジョン・ゴードン。
一度目の捜索の目を掻い潜ったその手口は、憲兵隊が手に触れられない御真影(天皇陛下のお写真)の裏に隠していたというものでした。
これは忍術でいうところの「驚忍(ぎょうにん)の術」。対象人物を驚かせて揺動する術でもありますが、迷信を利用し、相手の虚につけ込む術でもあります。

・2話で結城中佐が使っていたスパイ術
武藤大佐が機密事項を料亭で話した際、結城中佐は別の「店の常連客」として怪しまれることなく隣の部屋に滞在していました。
普段から複数の人物として生活し、情報収集や命の危険に備える術を「四方髪(よもがみ)の術」といいます。頭部全面を髪が覆っていたら、どこに本当の顔があるか分からない、ということですね!
さらに結城中佐は左足が悪いように見せて杖を突き、右手には皮手袋をしていますがこれもすべて演技。本当はなにも偽装されていないように見える左手が義手、ということでした。
これは忍術では「下着(げちゃく)の術」といい、おとりに注意を向けて隙を突く術です。
普段寡黙で怖そうに見える結城中佐が、愛想がよくて若い芸者さんをよく笑わせているというだけでもかなり印象が変わりますね……!

・4話で福本が使ったスパイ術
こちらに関しては福本さん、キャラ表に書かれている名前で一切登場しないという展開で、スパイとして有利な特徴のない顔立ちをしているキャラクターばかりの中、「D機関の人間なのはわかるけどお前は誰なんだよ……!」と思わせてくれました。
そんな福本さん、新聞記者の塩塚、そして草薙の二人一役を見事なまでに演じ分けていましたね!
塩塚としては普段から扮しているようなので上記四方髪の術も適用されるかとは思いますが、それ以上に印象的だったのはその顔の違い!!
メガネを軸に、軽薄そうな表情を浮かべることで本来の顔立ちとまるで印象を変えていました。
変装、といって差し支えありませんが、忍術においてはこれを「変姿(へんし)の術」といいます。
さらにこの術には「人に怪しまれない職業」に変装する「七方出(しちほうで)」というものがあります。商人や芸人、僧侶など様々ですが、時代を鑑みれば新聞記者というのも確かに「事件に関連する場所にたびたび現れても怪しくない」職業ですね!

・5話で登場した「スリーパー」のスパイ術
味方ですら顔も知らないスパイ、それが「眠れるスパイ」と称された彼の役割でした。
これを忍術では「桂男(かつらおとこ)の術」といい、普段から敵国に住み、信用を得、友人や家族も持ち、ごく普通の人間として生活しなければいけません。
味方の中には敵が必ず混ざっているという前提で仕立てられる存在なので、味方に「味方だ」と分かられていては機能しないという難しい役割なんですね……。

キリよく5話までのスパイ術を忍術として紹介しましたが、いかがでしょうか!こう見てみるとなおのこと面白いですよね、忍者もスパイも!
以上の忍術、すべて「忍たま乱太郎」内で登場している忍術なのです。モノによっては何度も使用されているので、忍たまを見ているだけである程度の忍術は覚えられてしまうかもしれません。

スパイ物としてのハラハラを与えてくれる「ジョーカー・ゲーム」をよりいっそう楽しむ要素として、今一度「忍たま」を見てみるのも面白いのではないでしょうか!

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