原作は週刊少年ジャンプで絶賛連載中の尾田栄一郎作による少年マンガ。1997年の連載開始から瞬く間に話題となり、1999年に放送を開始したTVアニメーションは2016年現在も続く東映アニメーションが誇る、ロングシリーズです。
毎年、夏に公開されている劇場版では12作目となる『 ONE PIECE FILM Z 』が東映興業収入歴代最高記録を樹立。原作コミックスは累計発行部数3億2000万部を記録し、「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定されるなど爆発的な人気を誇っています。
関連商品の発売や各レジャー施設とのコラボイベントは途切れることを知らず、ファンとしては嬉しい悲鳴が財布や通帳から絶えず聞こえてきます。
仲間との友情というテーマを追い続ける「 ONE PIECE 」のストーリー
この世で唯一人“偉大なる航路”を制覇し、この世のすべてを手に入れた男、海賊王ゴール・D・ロジャー。彼の死に際に放った一言が大海賊時代の幕を切り、己が野望を、夢を、信念を胸に男達はグランドラインを目指し、大海原へと乗り出しました。
物語の主人公 モンキー・D・ルフィもまた幼い頃からの憧れであった海賊王への夢を抱き、”ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を求めて、仲間と共に強豪犇めく海を突き進みます。
夢を阻もうと立ちはだかる強大な敵。時には世界さえ敵に回し、立ち回るルフィの命の籠った言葉の数々…難しい理屈など端から持たず、感情のまま自由生きる彼の強さに大人も心打たれること間違いなし!
ジャンプの王道ともいえる熱いバトル、仲間との友情。言葉では言い表せないほどの魅力が詰まった作品。それが海洋冒険ロマン『 ONE PIECE 』なのです。
「 ONE PIECE 」の最大の見どころは、深く巧緻な伏線と謎
『ONE PIECE』を語る上でとても重要なもの。それは”悪魔の実”です。
悪魔の実とは「海の悪魔の化身」と称され、食べた人間は実の種類に応じた能力を手に入れることが可能という不思議な果物。手にした能力の使い方によっては労せず強くなれる夢のような代物ですがあまり知られていないとんでもないルールが存在するのです。
それは”悪魔の実は二つ以上の実を口にすることはできない”というもの。
悪魔の実の能力者がさらに別の実を食べると身体が跡形もなく飛び散って死ぬと言われています。
つまり通常であれば能力は一人につき、ひとつきり。ですが、実は作中ただ一人、能力を二つ保持しているキャラクターがいるのです。
その男の名はマーシャル・D・ティーチ。通称・黒ひげ。
物語の中枢を担うひとりであり、ファンの間でも多くの考察がなされ、登場の度に注目を集めるこの男はヤミヤミの実の能力を保持しながら、死んだ能力者から悪魔の実の能力を奪い去っているのです。
何故、そんなことが可能なのか?
真相のほどは定かではありませんが、ティーチは「身体の構造が異常」であると明言されており、それこそが彼が2つの能力を手に入れることの出来た最大の要因ではないかと考えられます。
まず、初めに浮かぶ仮説は生まれによるものですが、もし、そうでないとしたらどうでしょうか。
もしも、ティーチがヤミヤミの実の能力を手に入れる前から別の実の能力者であり、その力によって人体構造が変化したのだとしたら。そして、元から持っていた能力によってヤミヤミの実の能力さえも奪っていたのだとしたら…事実、ティーチは一度としてヤミヤミの実を「口にした」とは言われていません。
悪魔の実の絶対的ルールをも掻い潜る能力があるとしたら、果たしてそれはどんな能力でしょうか。
謎を解く鍵は彼の掲げた海賊旗とティーチ本人の”とある部分”。そして、赤髪のシャンクスの顔に残る傷痕にあると私は考えています。
その”とある部分”とは何処かと言いますと…それは是非、貴方の目でお確かめください。
冒険するように想像を膨らませて、どっぷり『ONE PIECE』の世界に浸っていただければと思います。