老舗中の老舗『東映アニメーション』
『東映アニメーション』は日本の数あるアニメ制作会社の中でも指折りの老練だ。
設立自体は1948年で名前は『日本動画株式会社』だったが、日本初の長編カラーアニメ映画『白蛇伝』の製作のために東映が買収、56年に『東映動画株式会社』という名前になった。98年には現在の『東映アニメーション』という名前に変更された。
創立から現在に至るまで、長く日本のアニメを牽引してきた会社で、代表作は『マジンガーZ』から『キューティーハニー』、『ドラゴンボール』や『美少女戦士セーラームーン』、『デジモン』『プリキュア』と実に多彩で幅広く、その年代を代表するような作品も多い。
全年齢に向けた作品が多く、深夜帯に放送されるアニメは比較的少ないものの、少ない中でも『墓場鬼太郎』や『怪 ~ayakashi~』といった個性的な作風で楽しませてくれる。
実は隠れた実力派『シンエイ動画』
『シンエイ動画』は1976年に設立されたアニメ制作会社である。
65年設立の会社『Aプロダクション』が前身で、代表作はやはり『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』といったファミリー向けアニメだろう。
幅広い年齢層をターゲットにした作品が多いため、あまり注目されることのない会社ではあるが、いわゆる“作画崩壊”というものをほとんど起こさない安定感、劇場作品などでみせる圧倒的作画クオリティなど、コアなファンからの評価は非常に高い。
長らく深夜アニメに参入する気配もなかったが、2014年に『となりの関くん』でついに深夜進出を果たし、10月からは新たな深夜アニメ『デンキ街の本屋さん』の放送も控えているなど、動向が注目される。
ヒーローアニメの元祖を築いた会社『タツノコプロ』
『タツノコプロ』は1962年に『竜の子プロダクション』として設立されたアニメ制作会社で、“ヒーローもの”などで独自の路線を切り開き活躍してきた会社だ。
代表作は『科学忍者隊ガッチャマン』や『ヤッターマン』などだろう。
オリジナルアニメを得意とする会社で、特に70年代には上述した『ガッチャマン』や『ヤッターマン』のほか、実写化もされた『新造人間キャシャーン』など、当時を代表する作品を数多く産み出してきた。
90年代に入ってからは元請け作品が減少していってしまったが、2010年代に入ってからは『C』や『ガッチャマンクラウズ』など再び元請け作品が増えてきており、10月から放送される『PSYCHO-PASS サイコパス』第二期の元請けにも決定している。
かつて栄華を極めた制作会社だけに、これからの活躍にも期待したいところだ。