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『ギャラクシーエンジェル』オタクの入口になった、伝説の美少女カオスコメディ

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もう一度「自分」を頑張る勇気をくれた『フルーツバスケット』

同一のテーマに沿って、違うライターの方々が各々の記事を執筆する本企画。
人生を変えただなんて果てしなくも壮大なテーマに対して私はこの思い出深い『ギャラクシーエンジェル』という作品をご紹介させていただきたい。

きっとこのサイトの記事を閲覧してくれている偉大なる読者様になら、一つや二つ人生の転機になった作品、もの凄く影響を受けた作品、ドはまりした作品はあることだろう。

昔はそれこそアニメに規制などもあまりなく、深夜アニメよりは夕方や朝方のアニメが豊富だったまさにアニメ天国。今の20代の方々は様々な作品を観て育ってきたのではないだろうか。

カードキャプターさくら』でなにかに目覚めた人、『セーラームーン』は毎週欠かさず観てましたという方、『ガンダムSEED』にドはまりしていましたという方など、きっといろいろいらっしゃるだろう。

『ミルキィホームズ』の先駆け的な「萌え」プロジェクト

まだまだ「萌え」なんて言葉も浸透していなかった2000年前後。今でこそオタクの聖地と称される秋葉原に、萌え文化をもたらしたとされる一人のキャラクターが誕生しました。

株式会社ブロッコリーが展開するオタクショップ「ゲーマーズ」のマスコットキャラとして誕生した『デ・ジ・キャラット』の「でじこ」というキャラクターです。秋葉原に行った方はきっとこのキャラクターを一度は目にしたことがあるだろう。

猫耳にメイド服、語尾に「にょ」とつける愛くるしい外見のキャラクターは、若干の古臭さを感じながらも当時かなりのセンセーショナルな衝撃を与えました。

この『デ・ジ・キャラット』という作品は、店舗のキャラクター展開だけでなくアニメや漫画と様々な展開を行いました。

私自身もなにげなく観ていた『デ・ジ・キャラット』というアニメ、それを囲むオタク文化に対してこんな『世界』が存在するのかという程度の認識でしたが、今思えばこれが『入口』に触れるきっかけでした。

その後、再びブロッコリーが『Project G.A』と題し、『ギャラクシーエンジェル』という作品のゲーム、雑誌連載、ライトノベル、アニメ化とあらゆるメディアミックス展開を仕掛けてたのです。

現在、『ミルキィホームズ』というコンテンツがあらゆるメディアミックスが行われていますが、この『ギャラクシーエンジェル』というプロジェクトが、まさにミルキィホームズの原型や先駆け的な作品なのです。

Project G.Aの第1弾のアニメ版として、2001年から2004年まで4度に渡ってシリーズ放送されました。可愛いらしいキャラクターたちのキービジュアル、そして当時のキャッチコピーは「カードキャプターさくらのスタッフが贈る美少女アニメ」と銘打って、一見するとほんわか日常系かな…と思わせてからのいい意味で期待を大きく裏切ってくれる、シュールでマシンガンのようにハイテンポで繰り出されるギャグ、とにかくなんでもありなぶっとんだ内容という以外形容しがたい作品です。

あらすじ

舞台ははるか未来。

トランスバール皇国近衛軍に属する特殊部隊である「ギャラクシーエンジェル隊」。彼女たちの任務ははるか昔に失われたた科学技術「ロストテクノロジー」の回収すること。

ロストテクノロジーはなんのために開発されたのかよく分からないものも多く、トラブルの原因になります。なぜか毎回事件に巻き込まれたり、巻き込んだり、エンジェル隊の周りではいつもどたばた大騒ぎがはじまってしまいます。

この、ギャラクシーエンジェルというプロジェクトの大本になっているのはPCゲーム版であり、ゲームではきっちりとしたSF設定にシリアスなストーリーと恋愛要素の強いいわゆる正統派なギャルゲーなのですが……

そのゲームの販促的な役割でメディアミックスが展開されたアニメでは、大人の事情でアニメの放映時間が1期では1話、およそ10分という短い時間のアニメになってしまったため、その短い時間で魅力をすべて伝えるのは難しいと判断され、キャラクターの魅力、主人公5人の個性を前面に出した内容にしよう、と企画された結果とんでもないアニメが仕上がってしまったのです。

そのカオスっぷりに括目せよ!

シュール、カオスなとんでもない内容というものが具体的にどれくらいかというと、ヒロイン達がハゲる、デブになる、クリーチャー化する、メタ発言、他のアニメのパロディなんてのは当たり前。

いきなり90年代風の合体ロボットアニメがはじまったり、某ネコ型ロボット風の声色で『惑星破壊砲』を取り出し惑星を破壊する回なんてのもあります。

ヒロインたちがいきなり殉職して、次の話でなにごともなく復活して楽しそうにデザートを食べたりと、とにかく語りつくそうとするとまだまだたくさん出てきます。今のアニメでいうところの『銀魂』に近いだろうか…とにかく一度観てみればそのカオスっぷりを一発でご理解いただけると思う。それでいてカオスな内容だけでなく、真面目に感動するシリアスなストーリーも時にはあり、そのギャップになぜか何倍も感動させられてしまったりといろいろな魅力が詰まった作品です。

このアニメ、第1期こそ『アニマックス』というケーブルテレビ内の放映でしたが第二期から日曜日の午前中から地上波で放映されていました。そう日曜日午前中といえば、今でも子どもたちにとってのゴールデンタイム。

その中の一つとして放映されてたこのアニメに私は見事にドハマりしていました。当時同日に放映されていた『デジモンシリーズ』や『おジャ魔女どれみ』や特撮ものなんかよりもはるかに楽しみしていたのです。

まさに自分にとってのアニメにはまるきっかけとなった作品でした。本当に素晴らしくて今観てもきっと色褪せない作品ではあるので、この作品をまだ知らないという方にも是非とも視聴していただきたいと思えるものです。

次回も注目

本企画の、お次の作品は『ひだまりスケッチ』。第4期まで作成されて、長く愛されている日常系アニメの金字塔とも言える作品です。原作もまだ続いているので願わくは五期を……

次回の記事も注目ですよ、ヴァニラさん。

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