『銀の匙』観てるとなんだか、すごく美味しいものが食べたくなる

食について、農について真剣に考えたことはあるだろうか?なくてもいい。むしろ、農家や酪農家でない限り、なかなか真剣に考える機会が持てないのも当然だ。

しかしこのアニメを見ると、自然と農や食について考えてしまう。そんな素敵アニメ、『 銀の匙 』。

 

ginnnosaji

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とにかく美味しそう!!!

このアニメの舞台は北海道の農業高校だ。原作者が実際に通っていた学校がモデルになっているため、生活やタイムスケジュールも非常にリアルに描かれている。その中でも特に突出した描写がなされているのが、食事や食材の色や艶、そしてときに香りまで漂ってきそうな湯気である。

特に凄まじかったのが1話に出てきた卵かけごはんだ。

ホカホカと湯気を立てる炊き立ての白米に早朝に鶏たちが産み落としたばかりの、まだ温かさすら感じる卵を一つ割り入れる。

新鮮で弾力ある卵黄は白米の上で軽く弾み、少し硬めの卵白と共に白米の上に鎮座した。

そこにほんの一周分の醤油をかけ、卵黄の中央を潰すようにして手早くかき混ぜのである。

その輝きはまさに黄金のきらめきだ。

労働のあとの食事風景ということで食欲をそそる描写をしているのは分かるのだが、このアニメの本放送は深夜2時頃だった。

完全に飯テロである。

しかもこのアニメ、食事風景がふんだんに用意されている。この卵かけご飯のみならず、ピザ、厚切り焼きベーコン、豚丼などなど。

そして食べる人間の顔がものすごく幸せそうに描かれている。

深夜にこれを見ていたら、もうお腹が減ってなにか口に入れたくて仕方なくなる!女性にとってはちょっと危険な!?そんなアニメだ。

農業って、酪農ってなんだろう?

しかしこのアニメ、単に美味しいものがたくさん出てくるばかりの作品ではない。

舞台が北海道の農業高校で、農家の跡取りキャラクターが多数登場する。原作者の実家が酪農と農を両方やっているため、人手不足や借金、農家を取り巻くシステムや実情が切実に描かれている。

食べるとはなにか、生とはなにか。命を育て、それを「出荷」する立場で見つめ直す。食育が叫ばれる昨今、あなたの近くに子どもがいるのなら、是非一緒に視聴してもらいたい作品だ。

他にも見どころたくさん!

銀の匙が大きく影響を与えたものもある。ばんえい競馬だ。

ばんえい競馬とはそりを引きながら馬が障害物を越えたりし、早さや力を比べる競争だ。世界で唯一の形態の競馬で、公営競技としては現在、日本国内でも北海道の帯広でのみ行われている。

このばんえい競馬の描写が、残念ながら原作には及ばないものの迫力ある仕上がりになっている。しかもこの作品の影響で、赤字続きのばんえい競馬が9900万円の黒字を計上したというから驚きだ。

これだけでも、どれほど魅力的に表現されているのか想像するに難くない。

原作者が同じなので、鋼の錬金術師が好きだった人は是非視聴をおすすめする。あの作品にあった「一は全、全は一」の精神の根幹が垣間見えるはずだ。