アニメといえば、日常もの・恋愛もの・アクションものなど様々なジャンルに分類される。その一つのテーマに沿って物語を描いていくのが通例だが、そんな常識が通用しないカオスなアニメをご存知だろうか。
その内容は時に賛否両論を呼び、PTAやテレビ局のお偉いさんたちを蹴散らしながら、果敢にタブーに挑み続けた。それが『 銀魂 』という作品だ。
銀魂の描く物語
江戸時代末期。天人(あまんと)と呼ばれる異星人に襲来され、天人と人間の間に攘夷戦争が起こった。長年に渡り続いていたが、負けを悟り幕府は天人を迎え入れてしまう。反面、国の為に戦っていた攘夷志士たちは幕府に迫害されていった。廃刀令まで布かれ、志士たちはすっかり衰退してしまった。
それから20年後の江戸。志村新八は亡き父が営んでいた道場を復興させるため、姉とともにアルバイト生活をしていた。ふとしたことから主人公の坂田銀時と出会い、彼が経営する万事屋で働くようになる。そこに天人・夜兎の神楽、狛神の定春も加わる。
真選組や、かぶき町の住人たちを巻き込み、人々の係わり合いの中で物語は展開されていく。
パロディ・時事ネタなんでもあり!それが アニメ銀魂
銀魂を語るのに外せない要素の一つにギャグがある。だが、そのギャグがなんとも酷いのだ(もちろん良い意味で)。
例えば、同じくサンライズが手がけた有名作品 機動戦士ガンダム 。そのガンダムあらため”頑侍”に銀魂のキャラクターが乗ったり、声優には本家本元の古谷徹氏・池田秀一氏を招いたりとやりたい放題している(第232~236話)。
ドラゴンボール・ONE PEACEなどのジャンプ作品も多数パロディされている。
また、作者の空知英秋先生がドリフ世代だからか、やたらと志村けんが登場する。志村新八の「志村」も彼から取られている。他にも、泉ピン子、蓮舫議員、B’z、タモリ、最近では佐村河内氏などがネタとされた。
ちなみに、蓮舫議員がパロディされた232話はテレビ東京以外では放送が自粛される事態が起こった。
「特定の人物を想起させる描写があったため」という大人の事情によるものである。そんなトラブルもアニメ銀魂の持ち味のひとつだろう。
王道より邪道が好きな方や、ドラマや小説などで「メタフィクション」作品が好きな方は楽しめるのではないかと思う。是非観てみてはいかがだろうか。