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映像化不可能と謳われた「『物語』シリーズ」のヒットと『シャフト』の映像技法【中編】


映像化不可能と謳われた 物語シリーズ のアニメ制作を行っているのが、『ぱにぽにだっしゅ』や『魔法少女まどか☆マギカ』などで著名なアニメスタジオ『シャフト』だ。

シャフトはその独特の演出技法や見せ方に定評のあるアニメスタジオ、2000年代後半以降のシャフトの手掛ける作品はほぼすべてが『新房昭之』さんが総監督をしており、仕上げから撮影まで処理できるデジタル制作環境を社内に持ち合わせている珍しい会社です。(それ故に、社内で制作する工程が多く作品発表が延期してしまうこともしばしば…)
それにより、作品一つ一つに対して独自のカラーをより色濃く反映させることができいてる。
『物語』シリーズではそんなシャフトのカラーを様々な場面で感じることができる作品であるといえます。

化物語

『物語』シリーズにおける「作画」という点

アニメの良し悪しを決めるうえでの評価の一つとして、『どれだけキャラクターが動くか』『リアルな背景が描きこまれているか』という所謂「作画」を対象とする人もいます。
確かに、作画というものは一番目に見えてわかりやすい評価の対象ではあるし、最近のアニメでは作画に力を入れている作品は多く見受けられる気がする。
しかしながら『物語』シリーズにおける作画というものは、そういう面においてはまさに正反対とも言えるかもしれない。
もちろん、作画が悪いというわけではない。 前篇でも述べたとおり、『物語』シリーズの魅力であり特徴はそのテンポのよい会話劇にある。
キャラ同士が立ち止って会話を延々と続けるだけの描写というのがざらであり、場面の転換が乏しい。 映像化不可能と言われる所以の一つはこれである。言ってしまえば『アニメ向け』ではないのだ。

会話劇を「魅せる」ための表現

ではなぜこの会話劇だけのアニメが受け入れられヒットを生み出すことができたのか。
新房監督が雑誌のインタビューで『原作が面白いので、原作をそのままに脚本を起こす』と語っており、変に改変せずに原作の語りや会話をそのまま使用しました。

さらに、このPVからわかるようにアニメの合間にサブリミナルのように文字を落とし込んだり、急にまったく違うタッチの絵や実写に変えたり、キャラのズームをはさんだり変なポーズをさせたりととにかく視聴者にとって飽きさせない『これぞシャフト』
というような独特の映像を表現と仕掛けを用いて映像化している。
原作の夫婦漫才のようなテンポのよい掛け合い、そして一瞬でも目を離せば場面が変わっているような展開とただ会話をしているだけなのに明らかに不可思議な映像空間は気づくと食い入るように見入ってしまうのである。
『物語』シリーズの魅力と視聴者の斜め上をいくような『シャフト』の映像技法は決してこれだけでは終わらない。

ライター:あにぶ編集部|Uemt さん

©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

公式サイト・引用元: <物語>シリーズ

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