「サムライ7」を観ると今までの侍に対するイメージが覆るかもしれない。
侍の世界と言うと、ほとんどの人は時代劇で見るような江戸時代、戦国時代、少し珍しい意見でも鎌倉時代を想像するのではないだろうか。
建物はすべて木造で、舟や耕具も人力か牛力。機械やコンクリートなどまず見当たらない。それが、通常考える侍の世界。
しかしこのアニメは侍の世界でなく、サムライの世界だ。
鉄筋コンクリート製の集合住宅や巨大な飛空船が当たり前のように存在し、そしてなにより、サムライのおよそ半数が自らの体を機械に変えている世界!
それがこの、「 サムライ7 」!
「サムライ7」の元になったのは超有名なあの映画!
ところで サムライ7 、つまり侍、7、というキーワードから、なにか頭に浮かぶものはないだろうか?
そう、実はこの作品、黒澤明監督の代表作である「七人の侍」を原作として製作されたSFアニメ!なのであの映画を見たことがある人には、きっと前半の流れは分かりきっているだろう。
しかし後半はほぼオリジナル!SFな設定を最大限に利用し、とてつもなく壮大な展開になっていく。それがこのアニメの魅力の一つだ。
大戦と呼ばれる戦が終わり、アキンド達が実権を握るようになった世界でお荷物となったサムライ達。
そして戦という仕事をなくし、ノブセリとなった一部のサムライ達に略奪されるノーミン達。
物語の根幹の一部が機械に差し替わることで、ストーリーが驚くほど奥深くなっている。
男くさいばかりじゃない!
ストーリーの主役はもちろん7人のサムライ達。そのほとんどは大人の魅力たっぷりの男達だ。
しかしおじさんに興味の持てない視聴者にも嬉しいことに、美少女や美少年もしっかり活躍している!
特に注目してもらいたいのは、サムライ達にノブセリ退治を依頼してくるカンナ村の巫女、キララだ。彼女はその美しさのあまり、ワガママな領主の息子、ウキョウに見初められて誘拐の憂き目にあったりもする。
しかし彼女の魅力は見た目の美しさだけではない。芯の強さ、思いきりのよさでサムライ達の足を引っ張ることなく物語を進行させていく。
彼女を取り巻く恋愛模様も、原作の七人の侍にはなかった重要なファクターだ。
戦闘シーンは迫力満点!
敵が機械になったことで、倒していくときの迫力、高揚感は倍増!刀一振り、または二振りで巨大な機械サムライの四肢を破壊していく様は、現実にはあり得ないからこそワクワクさせてくれる。
信念を持ち、己の刀にのみ命を預けて臨む男達の熱い戦闘シーンは必見もの!
ハードボイルドとはまた違う、カッコいい大人の男の生き様を見たくなったとき。このアニメはまさに打ってつけだ。