作曲家視点でみるアニソン-supercell『ryo』のアニメソング

アニメソングの主題歌アーティストの中でも、最近ではかなり台頭してきているのが動画共有サイト『ニコニコ動画』出身の歌手だ。
『歌い手』と呼ばれている方たちが次々とメジャーデビューするきっかけとなったのは、そのパイオニア的な存在であるインターネット発のクリエイター集団『supercell』の影響は大きいだろう。

『supercell』はコンポーザーである「ryo」を中心に、『ニコニコ動画』でボーカロイドである「初音ミク」を使い、次々と楽曲を発表、「メルト」や「ブラック★ロックシューター」などそのセンセーショナルな曲で一気に有名になりました。

ボーカロイドのアルバムを自主制作で発表すると、それが目にとまりついにメジャーデビューを果たし、ボーカロイドというものの知名度を押し上げる功績をつくったのです。

その後に、同じく『ニコニコ動画』出身の歌手「やなぎなぎ」さんをボーカルに迎え、アニメ『化物語』のEDテーマ「君の知らない物語」でついにアニメソングデビューを果たします。

君の知らない物語

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ゲストボーカルと共に変化する曲調

楽曲の特徴として、コンセプトのあるストーリー仕立ての歌詞にストレートでロックなバンド色の強い楽曲が多いが、ロックの中にもジャズ寄りなコード進行があったりと、本人曰くひねくれた曲が好きなんだとか。
特に、当時はボーカロイドの初音ミクにきれいな抑揚のある音程をつけて歌わせること自体が難しく、彼のコンポーザーとしてのレベルをうかがわせる。
またアニメ『ギルティクラウン』のOPテーマ「My Dearest」では重厚なロックサウンドを響かせ、アニメ『うーさーのその日暮らし』のEDテーマ「ラブミーギミー」ではキュートでポップな曲を制作したりと、プロデュースするゲストボーカルによって印象のまったく違う曲を生み出す多彩さが「ryo」の魅力だろう。

曲の長さを感じさせないストーリー仕立ての歌詞

もう一つの特徴がその曲の長さだろう。6分や5分の曲は当たり前で、アニメサイズとフルサイズだとまた違った雰囲気の曲のような印象を受けるのだ。

アニメ『マギ』のEDテーマである「The Bravery」も約6分という長さの曲だが、お得意のストーリー仕立てで、「マギ」の世界観を意識したような歌詞と爽快感のあるロックはまさに「ryo」の真骨頂を感じる曲。
一つのショートストーリーを聞いているようで不思議と6分という長さを感じさせないのだ。


アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 2』のEDテーマを担当することも決定した、次世代のクリエイター集団『supercell』の「ryo」、そんな彼の生み出すアニメソングに今後も注目をしたい。