声優アワード特別賞今、最も注目される声優ユニット『Wake Up,Girls』一年半の軌跡

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3/7に表彰が行われた第九回声優アワードにて、特別賞を受賞した新人声優ユニット『 Wake Up,Girls! 』通称『WUG』。昨年1月に放映された同名アニメから誕生し、同時に主役を務めた7人組の声優ユニットだ。
アニメ放送後も意欲的に続けた彼女たちの活動は実を結び、見事声優アワード特別賞の快挙を成しとげた。

Wake Up, Girls! 2nd Live Tour 「行ったり来たりしてごめんね!」

その勢いに乗るように、先日のイベントでは夏の2ndライブツアーが告知され、3月の中旬にはベストアルバムの発売そしてFCイベントが開催されるなど今、最も注目すべき声優ユニットであることは過言ではない。
そんな彼女たちの歩んできた、およそ一年半は決して順風満帆と呼べるものではなかった。

4年前の3.11を機に、東北を舞台にした物語を作り上げようと動き始めた『WUG』は、主演である声優をどこの事務所にも属さない一般公募からキャラクターと同世代の未経験の新人を発掘するというなにもかも0からのスタートで始まった。
およそ2000人という応募の中から選ばれ、2013年の夏のイベントで初めてお披露目された声優ユニット『Wake Up,Girls』。まだ持ち歌ももたない、ただの少女たちがようやくスタートラインに立った瞬間だった。

 

ファンと共に共有するWUGというコンテンツ

WUG

『Wake Up,Girls!』を象徴するキーワードの一つに『ハイパーリンク』というものがある。
アニメ作中の新人アイドルである『Wake Up,Girls!』は数多の困難や挫折を乗り越え、目的も目標もバラバラの寄せ集めだった7人が次第に1つのチームとしてまとまっていく過程をアイドルという過酷さと、それを糧に輝く瑞々しさを物語という言葉に置き換え描かれていた。

アニメの中のキャラクターの成長物語は同時に、それらを演じる新人声優である『Wake Up,Girls!』も共に成長をとげている成長物語でもある。ハイパーリンクは単にキャラの名前や特徴をリンクさせているだけではない。
デビュー直後の彼女たちは素人目にみても、お世辞にも素晴らしいという出来栄えではない未完成のパフォーマンスだった。しかしその中からでも伝わってくる彼女たちなりの必死さや懸命さにはどこか心動かさるものを感じさせてくれた。
そして、1回目のイベントよりも2回目そして3回目と、手にとるようにわかる彼女たちのリアルタイムでの成長過程をファンが共に共有できる。そしてファンと共に作り上げるコンテンツであること。

それらが顕著に感じられたのは2014年夏の1stライブツアー、そしてアニメロサマーライブ2014だろう。
彼女たちにとって、最も過酷な夏になったであろう1日2回公演、全国3箇所を回るというすべてが初体験のステージだった1stライブツアー、その最初の大阪夜公演。
代表曲『タチアガレ』の中盤、声が掠れ涙で歌いあげることのできなかった青山のソロパートを支えたのは、ファンであるワグナーたちだった。
まさしく、ファンと共に寄り添い成長していくスタンスの本質が垣間見えた瞬間だった。そして史上最大のアニソンイベント、アニメロサマーライブではマイクトラブルを乗り越え1年間の活動の総決算となるような堂々としてパフォーマンスを披露してくれたのだ。

WUGという物語が導く震災後の未来

今回の、声優アワード受賞のポイントの一つとなったのが復興応援活動を評価されたところである。
前述で述べたとおりWUGというプロジェクト自体が、アニメ監督である山本寛さんが震災を機に実際に被災地を訪れ、ボランティアなどをする中で自分にできることはないかと考え企画をされたもの。
アニメの作中では仙台を舞台に描いており、実際に声優さんが仙台でイベントが行ったりアニメ放映前に何度も舞台に訪れたりと、
結果として多くのファンが舞台となった仙台や石巻、気仙沼などにいわゆる聖地巡礼をするようになり、被災地への繋がりや架け橋をつくるきっかけとなった。
こうした、アニメと現実の両面で被災地への復興応援のアプローチを行ってきたこと、作品全般やそのプロジェクト、それに伴う声優のWUGの活動自体が評価された結果が形となって声優アワードの受賞へとつながった。

WUG
先日のイベントで劇場版二部作が9月そして、12月に公開が行われると発表された。夏には2ndライブツアーも控える彼女たちは今後もますます忙しなく活動を続けて成長していくだろう。そう、Wake Up,Girls!はまだまだ進化し続ける。