こんなにお互いを密着させてるのに、顔を見て話すのが難しいボーイミーツガールアニメは今までにないと思いました。
設定がドンピシャかなり好みで、ハラハラドキドキの展開に目が離せなかったアニメ「 サカサマのパテマ 」です。
映画情報ぴあによると2013年11月8日、9日に日本公開されたアニメの満足度ランキングでは「こんなアニメ、今まで見たことがない」「予想を良い意味で裏切られた、もう一度見たい!」「人種の垣根を越えた物語」と絶賛され1位になりました。10代〜40代に高い評価を得ています。
「イヴの時間 劇場版」を製作監督された吉浦康祐の監督・原作作品で、若い世代に向けた作風が特徴です。奇抜な世界設定、ほっこりする少年少女の出会い、ハラハラ展開に浸りたい方は是非鑑賞してみてください。
何もない空が足元に広がる。「 サカサマのパテマ 」の世界観
地下世界に住む少女パテマは、長い間行方が分からない父の友人だったラゴスを探し探索をしていたある日、謎のコウモリ男に襲われ、地下世界の果ての大空道に落ちてしまう。
なんとそこには、何もない空が足元に広がっていた。パテマは、空に落ちていっているのだ。
空を忌み嫌うアイガ君主国に住む、少年エイジに助けられる。アイガ君主国は空に興味を持つことは禁止しているが、エイジは興味を止められずに、目をつけられていた。
そして、パテマが住む地下世界とエイジが住むアイガ君主国は、重力が逆転しているという事実を知ることになる。
パテマは、エイジやアイガ君主国の建物に捕まってないと、空へ落ちていってしまう。
空を忌み嫌うアイガ君主国の主君イザムラが、サカサマ人のパテマの存在を知り、捕らえようとする。
とにかく奇抜な設定が面白いアニメ「 サカサマのパテマ 」
とにかく、重力が逆転するという設定が不思議で奇抜で好きな作品ですが、普段私たちは重力のことを意識しているわけではないので、感覚が慣れていないせいか、重力が変わる時「え?え?」と混乱することもしばしばあります。最後のクライマックス、サカサマ人はどちらに重力が働くかなど、理解していないとかなり置いて行かれた感がありますが、鑑賞後ゆっくり考察できると思います。
パテマは、アイガ君主国では、エイジに捕まってないと空へ落ちていってしまうわけです。
パテマの立場ならば、どんなに心細いことか、そしてエイジの存在はパテマにとって大きな命綱なのです。どんなに安心する存在か、という感覚をアニメを通して感じました。
今を象徴する若い世代の微妙なすれ違いを表現していると思います。近いのに近くない、微妙に支えあっている距離感が、どうしても今の世代を想像させてしまいます。
そして、未知なる世界を想像することはとても楽しかったです。鑑賞後、このアニメの世界はどうなっているのかと図に書いて想像を膨らませたり、インターネットで調べてみたりと物語以外に二次的な楽しさを与えてくれたアニメでした。
原題 PATEMA INVERTED
作者 吉浦康裕
主な声優 藤井ゆきよ、岡本信彦、安元洋貴、他
製作会社 アスミック・エース
公式サイト http://patema.jp/
公開日 2013年11月9日
上映時間 1時間39分