なんでもない平凡なある日、かわいい眼鏡っ子女子に突然殺されそうになったらどうですか? とてつもなく突拍子もない書き出しですが、かわいい子に殺されるならそれはそれでOK?それともメガネっ子に全力で逆撃を加える?まぁ、なんだかんだ言っても、死ぬのはやっぱり嫌ですよね(笑)。
今回レビューするアニメ「境界の彼方」は、人間に危害を加える妖夢とのハイブリッドで不死身の身体をもつ少年と、妖夢退治で生計を立てている少女の物語です。
アニメ「 境界の彼方 」の世界観
アニメ「 境界の彼方 」の世界、現代の日本と極めて似ている世界ではありますが、人間に危害を加える妖夢と呼ばれるモンスターが存在しています。この妖夢を倒して妖夢石を入手すれば、この妖夢石を鑑定所でお金と交換できるという経済システムが成立しています。ロールプレイングゲームで言えば、モンスターを倒してドロップしたアイテムを売ってお金に換金できるシステムが成立している現代風の世界でのお話です。
ヒロイン・栗山未来は、妖夢退治で生計を立てている苦学生で、半妖夢である主人公・神原秋人を何度も何度も殺害を企てますが、彼が不死身であることを知ると、殺害を断念してしまいます。
今まで未来に執拗に命を狙われていたものが、その熱意に急に冷められた事に虚無感を覚える秋人ですが、いろいろと思うところもあり、孤立しがちな未来を周囲の人と関わるように促します。そして未来の生計の為に妖夢討伐を行うようになります。
出会いは最悪であった2人が、同じ目標を持ち行動する事で、やがてそれは恋へと発展していきます。
境界の彼方 は思春期の複雑な思いを描いた青春アニメ
アニメ「 境界の彼方 」は妖夢をバッタバッタとなぎ倒して・・・というアニメというよりも、思春期である少年少女の色々な悩みが色濃く描かれているアニメです。人間の黒い部分など、多少重苦しい雰囲気の場面などもありますが、ベースは友情や仲間への信頼、1人ではできないことでもみんなで協力すれば打開できるといったシーンなどが多く、人と人との繋がりの大切さを伝えているアニメです。
半妖でありながら人として胸を張って生きていく秋人、しかしながら妖夢である現実からは逃れることができず苦しむのですが、自分を殺そうとまでした未来、そして仲間との絆で現実に立ち向かっていく姿には、胸に熱いものが込み上げてきます。
会社や学校での友達付き合いにちょっと疲れた時、友達がなぜがウザったく感じてしまう時、このアニメ「 境界の彼方 」を見てみると、心がリフレッシュできて、心のいいお薬になりますよ。
監督:石立太一 出演:KENN・種田梨沙・茅原実里 ほか
筆者:くさなぎゆうき