もはや国民的アニメとなった名探偵コナン。映画20作品目となった今作「 純黒の悪夢 (ナイトメア) 」は、因縁の黒ずくめの組織との対決が描かれる記念すべき作品。
オッドアイの謎の女性をめぐりコナン、FBI、公安、そして黒ずくめの組織の戦いが息をもつかせぬ怒涛のアクションでスクリーンを彩ります。
過去作「絶海の探偵」「業火の向日葵」に続き、今回が脚本3作目となる櫻井武晴氏が脚本を担当。テレビドラマ「相棒」や「科捜研の女」シリーズで知られた人気脚本家によるコナンワールドは必見です。ファンの間では毎回難ありと言われてきた芸能人によるゲスト声優も、今回は演技派の天海祐希さんが担当。
映画館で美しく響く謎めいた低音ボイスに聞き惚れること間違いなし。天海祐希さんのコナン愛もファンには嬉しいばかりです。
各国諜報機関と黒の組織が激突!「 純黒の悪夢 (ナイトメア) 」のストーリー
闇に蠢く黒ずくめの組織。ドイツ、カナダ、ロンドンで次々と起こった暗殺事件は彼らの仕業だったのです。そして謎の女性に奪われた日本警察の「ノックリスト」。スパイの情報が入ったそれが彼らの手に渡れば、潜入捜査官である公安の安室透・CIAの水無怜奈の身にも暗殺の魔の手が迫ります。しかし東都水族館でコナン達が出会った謎の女性は傷を負い記憶を失っていました。左右で瞳の色が違う神秘的なオッドアイ。
黒ずくめの組織にいた灰原哀は彼女の特徴から、組織の№2である「ラム」ではないかと疑いを持ちます。しかし彼女は自分のことや組織のことは何もわからず、少年探偵団と心を通わせることになります。
それが原因で大きな事件の波に巻き込まれてしまうコナン達少年探偵団。
彼女を追うFBI赤井秀一、公安の安室透。彼女を奪還しようとする黒ずくめの組織、ジン、ウォッカ、ベルモット。そして組織の暗躍によりコナン達のいる東都水族館の巨大観覧車に危険が迫ります。
果たして、謎の女性の正体は「ラム」なのか?彼女のオッドアイの秘密とは?赤井と安室の因縁の対決の行方は?コナンはジン率いる黒ずくめの組織との対決に勝つことができるのか?
コナン達の未来は、何色に染まるのでしょうか?
強烈なアクションがアニメである事を忘れさせる!「 純黒の悪夢 (ナイトメア) 」の見どころとは?
今作の見どころは何と言ってもハリウッド映画ばりのアクションです。冒頭から息をのむようなカーチェイス。追われた謎の女性がハイウェイを疾走します。更に巨大観覧車を巡る攻防は凄まじく、赤井VS安室の肉弾戦はファンならずとも目が釘付けになることでしょう。
オスプレイや重火器による黒ずくめの組織の攻撃もド派手そのもの。
次から次へと危機の連続でドキドキしっぱなしの頂上決戦となっています。名探偵コナンと言えば本来は謎解き、ミステリーがメインとなっていますが、今作は原作者・青山剛昌氏も「これはもう、お祭りですね」と評するほどの人気キャラ勢揃いのアクション映画です。
とはいえ櫻井武晴氏の緻密な脚本は様々な伏線を回収しつつクライマックスになだれ込み、コナン作品らしさは充分に発揮されていると言っていいでしょう。
アクション描写は派手なだけでなく精密で高品質の作画にも大注目です。
冒頭のカーチェイス、赤井VS安室の格闘シーン、クライマックスシーンなど、キャラ達が所狭しとスクリーンを駆け回ります。「スゴイ作画!一時停止してコマ送りで見たい!」と何度思ったことか。きっと私だけではないはずです。
ゲスト声優の天海祐希さんの名演技もさることながら、往年のファンには赤井VS安室の「ガンダム声優」対決にも心が痺れる事間違いはありません。
「今年の映画は真っ黒な話ですが、見終わった後何色の気持ちになれるかはあなた次第です(笑)」とは原作者・青山剛昌氏のお言葉。私は見終わった後真っ白になりました。この作品のパワーに圧倒されて燃え尽きました。記念すべき20作品目ということもありスタッフのコナン愛にも頭が下がる思いです。
これからまた25作、30作目と続いていくのでしょうが、その節目となるコナン映画になっています。ぜひぜひ劇場で見て頂きたい作品です。
アニメの題名:名探偵コナン純黒の悪夢 (ナイトメア)
作者/監督:青山剛昌/静野孔文
主な声優(複数可能):高山みなみ/山崎和佳奈/小山力也/スペシャルゲスト天海祐希/他
製作会社:小学館/読売テレビ/日本テレビ/ShoPro/東宝/トムス・エンタテイメント
公式サイト:劇場版「名探偵コナン純黒の悪夢(ナイトメア)」公式サイト
公開日:2016年4月16日
上映時間:112分