近年、アニメーションを使用した企業CMがよく見られます。そんな中でも、アニメーションのクオリティが高ければ高いほど、企業の認知度を上げることが出来るでしょうし、アニメーション制作者にとってもギャラを貰えるだけでなく、技術力の宣伝にもなるでしょうから、相互メリットが高いのかもしれません。
そんな中でもオススメのアニメーションによるCMをご紹介したいと思います。
大成建設のCM4篇
国内のアニメーションを使用したCMの中でも群を抜いてクオリティが高いのが大成建設です。
現在4作品が公式HPに掲載されていますが、4篇とも大成建設が実際に建設に関わっている空港や道路が紹介されています。
「新ドーハ国際空港」篇は田澤潮、それ以外の3篇は新海誠が監督を務めています。
また、大成建設と言えば新国立競技場の建設に携わることが決まっているので、5篇目が制作されるとしたら、もしかして…?
『HALO3』のCM「Believe」(2007年)
人気ゲーム『HALO』シリーズの3作目『HALO3』の海外版CMです。
全編ほぼジオラマが映し出されているだけなのでアニメーションとカテゴライズしていいのかわかりませんが、ジオラマの完成度の高さから戦場の惨劇が鮮明に描かれています。
メイキングがこちら
Metro Trains MelbourneのCM「Dumb Ways to Die」(2012年)
鉄道会社の鉄道事故防止の啓発CMなのですが、かわいらしいジェリービーンズの様なキャラクター達が「バカな死に方」をしていく様子が描かれています。
死んだキャラクターたちが死んだ時の姿形のまま「♪Dumb Ways to Die♪」と唄って踊っているので、非常にシュールなCMです。
また、同じ歌詞が繰り返し歌われるので、洗脳されやすいです。
このCMは非常に評価が高く、当時のカンヌ国際広告祭で数多くの賞を受賞。
キャラクターも好評で、グッズ販売やゲームアプリまで存在しています。
チポトレ・メキシカン・グリルのCM「Back to The Start」(2011年)
メキシコ料理のファストフード店チポトレ・メキシカン・グリルのCM。全編にわたってストップモーションで制作されています。
旧来の牧歌的な農場から生産性を上げるために、家畜に薬を与え、機械的に出荷する工場型農場へとシフトしていく姿に警鐘を唱える作りになっています。
アニメーションのクオリティの高さだけでなく、そのメッセージ性の強さから、教育テレビで放送されていてもおかしくない様なCMです。
そしてメイキング
どのCMにもタイトルがつけられている事からもわかる様に、全てのCMはショートフィルムとして作られています。
賞レースも存在する立派な作品です。
また、歴史的・文化的資料としての価値のある媒体でもあります。