ファン待望のガスブローバックライフル。マルシン工業 ガーランド小銃 実射レビュー

 

第二次世界大戦で使用された銃火器の中でもっともポピュラーな小銃である「M-1ガーランド小銃」。有名なテレビドラマシリーズ「COMBAT!」の中でも登場し、幼心にいつかは手にしてみたいと思っていたライフルのひとつだった。そのM-1ガーランド小銃が、マルシン工業から発売されている。独特で複雑な弾薬供給システムを見事に再現した本製品。多くのマニアにとつては長年待ち待った待望のトイガンの一つだろう。

ガスブローバックには厳しい季節に、M-1ガーランドが到着

マルシン工業 M‐1ガーランド小銃がCOMBAT.CHのオフィスに到着したのは2005年も終わろうかとしている12月中旬。ガスブローバックにとっては最悪の環境下にM-1ガーランドはCOMBAT.CHのオフィスに到着したことになる。発売はもっと以前にされていたのだが、COMBAT.CHの予算を予定外に消化してしまい、M-1ガーランドの調達がずいぶんのズレこんでしまい、この12月下旬という時期になってしまった。外気温は実に4℃。到底ガスブローバックが安定して動作する気温ではない。なんとなく作動に関しては不安感が残るが、M-1ガーランドを入手できたウキウキ感はやはり抑えきれないものがある。

従来のマルシン製品を感じさせないリアルな外見

箱を開けると、そこにはあの「コンバット!」でよく登場するM−1ガーランド小銃がある。木製のストックは木目が綺麗に出ており、カラーリングも軍用ライフルを意識した「黒目の茶色」を表現している。

従来のマルシン製品は、どうしてもディティールが甘い印象があった。マルシン工業が以前に発売していたUZIマシンガン。この製品もガスブローバックしてカートをエジェクトする機能は大変すばらしいのだが、製品の仕上げがとてもおもちゃっぽい。また、エアガンの旧 M−1カービン、そして、ガスブローバックのM1カービンを購入してみた際にも同様の感覚を感じていた。とにかく「おもちゃっぽい」のである。ブラステック製の部分はブラスティクパーツであると分かってしまうほど、一目で分かるほどチープな作りと仕上げ。 銃を構えると軋み、そして外見からは想像できないほど軽い。これがマルシン製品のイメージのすべてだった。

今回のM-1ガーランド小銃についても、購入する前から非常に気にはなっていた。だが今、目の前にあるマルシ ン製M-1ガーランド小銃はかつてのマルシン製とは大きく違う。

「おもちゃっぽさ」がグッと少なくなって、軍用銃のリアルな雰囲気が十分に出している。ウッ ドストックも民間銃のようなテカテカニス塗りではなく、グリース漬けのような油色に染まっている。銃を構えてみて、強く肩に当ててみるが軋みむことはない。

銃を構えてみると、ガッシリとした重量感がある。それもその筈、フレームを始め、主要なパーツはすべて金属パーツで構成されている。あのチープなプラパーツ構成は既に過去の話といったところだろうか。付属の説明書の重量を見ると、実銃のM‐1ガーランド小銃よりは約1キロほど軽量となっているが、質感と重量感は、実銃と遜色のない重量バランスを再現していて、リアルなものに仕上がっていた。

マルシン工業の広告でM-1ガーランド小銃の発売を始めて知った時には、正直ここまでデティールが良く出来たM-1ガーランド小銃になるとはまったく考えていなかった。

M-1ガーランド小銃を入手したら、木製ストックのニスを落としてニスを塗りなおし、各部のパーツのバリを落として再塗装でリアルな外見を再現する必要があると考えていたくらいだ。しかし、現実に到着した製品は、ストックは軍用の渋さを再現し、パーツも金属製でしっかりとしたものが装着され、一見するとモデルガンレベルの完成度のM-1ガーランド小銃が目の前に横たわっている。これは大きな誤算だった。

M-1ガーランド小銃特有の複雑なクリップジャンプギミックも見事に再現

M-1ガーランド小銃の特徴はなんといってもあの特徴的なクリップ排出機能にある。最後の排莢と同時に、弾薬をまとめているクリップが「カキィーン」と上部へ飛び出すあのアクションである。映画などでも時折このアクションが再現されている。

この一連の機械的作動にM-1ガーランド小銃の美しさを感じてしまっているユーザーは非常に多いのではないだろうか?特に『コンバット!』などの連続テレビドラマからトイガンのファンになったユーザーであれば、この「カキィーン」という音に魅力と思い入れを感じているだろう。

M-1ガーランド小銃のトイガンは、カスタムショップとして有名なスモーキガンファクトリーからも先行発売されている。価格はマルシン工業M-1ガーランド小銃の3倍近くもする高級カスタムガンだったが、どうしても購入する気にはなれなかった。なぜならば、スモーキ製M-1ガーランド小銃には、クリップが上部へ排出される「カキィーン」アクションが再現できない仕様(手動でクリップを排出する事は可能)になっていたからである。

価格の差も大きい要因ではあるだろうが、やはりこの「カキィーン」アクションが搭載されているか、いないかが、M-1ガーランド小銃の購入决定的の指針なった。

それでは、早速マルシン製M-1ガーランド小銃を室内で試射してみる事にする。フロンガスをM-1ガーランド小銃の本体に注入して、銃本体を十分に暖める。室内温度は20℃前後だが、この気温下では、快調にブローバックさせるのには困難な環境だと判断した。取り扱い説明書に一通り目を通して、クリップに8mmBB弾を装填してゆく。リアルさを演出しているのだろうか、8mmBB弾の装弾数は実銃と同じ8発。今度は8mmBB弾を装弾したクリップを銃本体へ装填するのだが、チャージングハンドルが意外と重たいのである。ハンドルパーツも当然も金属製パーツで構成されていて、その為にチャーチング自体に重量感がある。「『こんなに重たくブローバックするのだろうか?」と少々不安になる程、チャージングは重量感のあるものだった。

クリップを装填していよいよ試射開始。引き金をゆっくりと引くと「バコッ」と大きめの作動音と共にボルト全体が大きく後退し た。少々遅延する感じはするのだが、確実にブローバックして次の弾をチャンバーへ装填している。続けて残りの7発を前方にあるダンボールに向けて連続射撃してみる。後半はブ ローバックの速度がやや低下するものの、最終弾を撃ち出した後にはきちんとクリップが宙を舞った。クリップの飛び出しに勢いはあまりなかったが、たしかにクリップは上に向けて飛び上がった。この複雑な給弾と排莢システムを、トイガンでここまで再現できるとは驚きの一言。マルシン工業の秘めた技術力の高さを感じた瞬間だった。

マルシンガーランドの気になった点

何度か撃っている間に2、3箇所程気になる点が出てきた。まず、ガスタンクの位置だが、デティールを崩さない位置に上手く収められていてとてもいい。ただ、銃の本体に対してガスの容積が少さい。説明書には20クリップ分は射撃可能になっていたのでガスの容量的には問題ないとは思うが、気化室がもう少し大きければ連続した射撃や勢いのあるブローバックが可能になるだろう。テスト中にフロンの気化速度が追いつかずに起きる作動不良 が何度か発生していた。もうひとつはクリップ排出部。ここのパーツが合金製で、200発前後撃った時点でパーツに大きめの摩擦痕がついていた。ここはちょっと不安が残る部分かもしれない。

マルシン工業M-1ガーランド小銃が8mmBB弾である理由

マルシンが独自に提供している8mmBB弾。今回のM-1ガーランド小銃購入で、この8mmBB弾に初めてお目にかかる事ができた。サバイバルゲームなどでは使用禁止としているところが多い8mmだが、このガーランドは8mmBB弾仕様になっている。日頃サバイバルゲームに参加しない者にとっては、とくに8mmBB弾でも気になることはないが、COMBAT.CHオフィスのスタッフで、サバイバルゲーム参加者の中には、サバイバルゲームで使えないのでは購入を見送るとの意見が多かった。

マルシンがなぜ8mmBB弾に拘りを見せているのか本意の所は分からないが、今回のM-1ガーランド小銃に関しては8mmBB弾の方が口径サイズ的にはリ アルで良かったのではないのだろうか?装弾数も実銃との同様の8発で構成されている訳であるし、ゲームユースというよりは、アクションやギミックを楽しむ方向へ注力したのかも知れない。

しかし、エアガン市場において、最多の消費者であるサバイバルゲームファンの存在をある程度無視していく方向性は、販売戦略上大きな影響があるのは間違いない。それでも、リアルなアクションとギミックに方向性を傾けたのが、このマルシン工業M-1ガーランド小銃8mmBB弾仕様なのではないだろうか。

マルシン工業の今後の製品ラインアップに期待大

マルシン工業の製品ラインアップは、M-1カービンやMP-40、Kar98など、他のメーカーがあまり手を付けない世界大戦中の火器をトイガンとして発売してくれる貴重なトイガンメーカだ。国内メーカーも海外メーカーも同系列の銃器をモデルアップする中、そんな業界の流れとは一線を引いた製品ラインアップには、苦労もあるだろうが是非頑張ってもらいたいところである。今後はこの系譜を引き継いで、他のメーカーが発売しないようなニッチなポジションを狙っていってほしい。

レポート作成:ヤザワ ナオキ


収集データー

 本製品データー実銃データー
名  称M1 Garand
M1 Garand
メーカーマルシン工業株式会社
主要材質合金 合成樹脂 その他
銃身長未測定610mm
全  長1103mm1108mm
重  量3430g4300g
口  径8mm7.62mm
初  速未測定848m/s
パワー値0.69J
照準具オプションオプション
パワーソースフロンガス134a装  薬
給弾方式クリップ給弾クリップ給弾
発射速度
発売日不明
撮影日2005年12月19日
購入店オークション
実売価格39,170円(消費税込)
ポイントスター
★★★★☆

外部リンク

M1ガーランド – Wikipedia
The M1 Garand Rifle An AmericanCompanion In Three Wars
M1garand.com

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この記事のライティング担当:こんちゃねさん

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