ついに、ついに最終回を迎えてしまいました。アニメ『あまんちゅ』。長いようで短いような1クールでした。 プール実習を終えいよいよオープン・ウォーター・ダイバーの海洋実習当日を迎えたてこ。
たどり着いた目的地は初心者ダイバーの聖地で有名な「大瀬崎」。果しててこは無事に海洋実習を終えることはできるのでしょうか…。 最終話もさっそく『 あまんちゅ! 』感想とまとめと考察etcをやっていきたいと思います。
第12話「蒼い世界のコト」
ついに海洋実習の日がやって来た。 ダイビング部の面々が訪れたのは、初心者ダイバーの聖地として知られる大瀬崎。
「ぴかり」とバディチェックを済ませた「てこ」は、夢にまで見た海の中へ。 未知なる蒼い世界を前にして不安に襲われる「てこ」だが、すぐ側にはバディの「ぴかり」がいてくれる。
いつしか不安のドキドキは興奮のドキドキへと変わり、神秘的な体験を漫喫する「てこ」 それはまるで、新たな世界を知った自分を海が祝福してくれているようでもあった。
「もう何も怖くない」
早朝から車を走らせ、向かった先は毎年何人ものダイバーが誕生している初心者ダイバーたちの聖地「大瀬崎」。車中では初めて海へとエントリーするドキドキとワクワク(+α)で眠れないてこ。ちゅぱりんぐする「お姫」ちゃん非常にキュートです。
海へと到着するとそこにはすでに何人ものダイバーがあつまっていました。土日になると場所取りですら熾烈になるのだとか…。大勢の人と海を目の前に、ぴかりに「怖い?」問われてると。 『うん、本当言うと少し・・・でも今はワクワクの方が大きい』 『私の知らない素敵なモノを見たいから・・・ぴかりと』 まだ少し怖いけれど、今はもうワクワクがそれ以上の気持ちになってきたてこ。
いよいよ海に潜る準備を始めるメンバーたち。 潜る前に、ぴかりとてこの”バディ”でお互いの機材などをチェックする『バディチェック』を行います。以前まではただの憧れだった『バディチェック』を改めてやること、そしてこれから海に入るという実感に気合が入りまくりのてこさん。
ファイナルオッケーで、いよいよ海の中へ…。海水がウエットスーツに染み込んでいく感覚が、てこにどんどんと実感をわかせてくれます。まず目指すは”フロート”と呼ばれる目印のエントリーポイントへ。
眼下に広がるのは海の中の深い深い蒼い世界。どんどんとフロートに近づくにつれて海底が見えなくなっていく恐怖。
視界にすら入らない深さに、光さえ届かない海の底の暗さに、てこは一瞬たじろいでしまいます。 しかし、そんな見ないように気づかないようにしていた海の底から湧き上がる”泡の柱”。それは海中で潜行しているダイバーたちの吐く息が作り出す幻想的な景色でした。
いつの間にかさっきまでの不安は払拭され、恐怖心は好奇心へと変わっていました。ゆっくり、ゆっくりとフロートからのびるロープを伝って海の底へ。ぴかりと、てこと一緒に海の世界へ、ゆっくりと知らない世界へ…。
「蒼の世界」

暗い暗い海に潜っていくうちに霧が晴れたように視界が開けてきます。そこに広がっていたのは優雅に泳ぐ魚たち、多くのダイバーたち、海底の岩場、上から眺めているだけじゃ絶対に見えてこない海の中の素敵な景色。
てこは言葉にならないくらいの感動をします。
余韻に浸っていましたが、これはただの観光ではありません。あくまで”海洋実習”。これまで勉強してきたことが実際に海の中で実践できるかを試していきます。 中性浮力、海中でハンドシグナルの交換、レギュレーターリカバリー、そして苦手だったマスククリアー。陸で勉強して身につけたことを卒なくこなしていくてこ。
この時のマスクの脱着で、過去マスククリアーの失敗の原因となってた髪の毛が挟まってしまうのを防ぐために、さり気なく前髪を払うそのなにげないしぐさが個人的に非常に素晴らしいポイントでした。
先生の厳しいチェックをクリアしたてこは、改めて海の中を堪能するようにぴかりと泳ぎ始めます。 そして、ここで流れるのが挿入歌”ロマーシカ”。いあぁぁああぁあぁあああ坂本真綾さんの挿入歌が……ほんっとうに素晴らしい。
『変わる、って難しいかな 私飛び込みたくて 新しい、ってすごく怖いな だけど知らないだけ』
できる、って君が言うから そんな気がしてくるんだ 君がいてくれてよかった 少し自由になる
きれい、って指差した空 遠く飛行機の音 ふしぎ 同じはずなのに なにか昨日と違ってるの』
…少し泣く。 海の上からみたダイバーたちの泡の柱。今度は海の中から眺めてみるとそこには、無数の白い柱がそそり立つ、なんとも神秘的な蒼の世界。
決して孤独じゃないことを感じさせてくれる、ダイバーたちの命の印。 『あの日、諦めないで良かった。気持ちを飲み込んでしまわないで良かった。
怖いって言えて良かった。ここに来られて、本当に良かった…』 あのとき諦めていなかったから、勇気を出してぴかりに本音で語り合えたから、いろいろな思い出が積み重なってようやく見えた景色。
「大好きをありがとう」

長いようで短い潜行が終わり、海の家で今日のダイブをログブックに書きこんでいると、友人の茜ちゃんから一通のメールが。嬉しそうに初めて海に潜ったことを報告しているてこを見て、自然とぴかりも笑顔になります。
そして、てこについにオープン・ウォーター・ダイバーの証『Cカード』を贈呈されます。晴れてダイバーの仲間入りを果たしたてこ。今までの成長の証が形として手に入った瞬間です。 今日のことを思い出しつつ、ぴかりと堤防にやってきたてこ。
ぴかりはこれまでのことを振り返って、ぴかりはてこをダイビングに誘ったことを本当は迷惑がっていないかをとても心配してたことを話してくれます。 自分が絶対楽しいと思うことをみんなと共有したい思うけど、それをあまり受け入れられてもらえないことがあった…
。だから、てこに「ありがとう」とお礼を言います。
でも、感謝したい気持ちはてこも同じでした。これまでの自分を、色のない世界を明るく照らしてくれたのは間違いないぴかりであり、きっかけをくれたぴかりには感謝しかありませんでした。
なにかを好きになることを諦めてしまっていたてこは、ぴかりが教えてくれるものをどんどんと好きになっていく、今まで嫌いだったけど変わっていく自分をやっと好きになれたんです。
『だって私は、てこの事が大好きなんだから』 『いやん・・・』 おい…な…なんだこいつら最後の最後までいちゃいちゃしやがって……まったくけしからん…。
少し見方を変えるだけで、自分の気持ちを少し変えるだけで、世界のすべてが変わって見える、目に前には大きな楽しい世界が無限に広がってる。そのことを実感したてこでした。
「終わる世界」と終わらない夏
ついにてこが海へと潜った最終話。12話をかけててこが海と出会い、何度も挫折しかけて、でもあきらめずに、成長して、ついについに海の中の景色を観れた。
なんでしょう、今までが本当にこの最終話に、この12話に、たった1回のダイビングにすべてをつぎ込むための11話だったように感じます。
ゆっくりとそして丁寧に成長や心理描写を描いたからこその映える最終話だったと思います。挿入歌も最高でした。 作品は終わってしまいましたが、ダイバーたちの熱い夏はまだ始まったばかり。きっと二期があることを祈って。
最後に余談ですが、この大瀬崎はアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地である沼津からも近いところなので聖地巡礼する人はぜひダブルで聖地巡礼しみてください!!