熱血アニメ列伝その18 これが勝利の鍵だ!『 勇者王ガオガイガー 』

先月の更新の時は、寧ろ暑いぐらいの気候だった気がしますが、気がついたら雪が降りそうなぐらいの寒い季節に。

そんな寒い初冬を吹き飛ばすぐらいの、熱いアニメ、今回もご用意いたしましたぜ、旦那!

実は、前回・前々回の『ガリアン』『レイズナー』とも、少し関連のある今回のチョイス。詳細はいずれ語るとして、今回扱う作品とはサンライズの大人気シリーズ「勇者シリーズ」でも屈指の人気を誇る『勇者王ガオガイガー』です!

このコラムを書いている、あすかさんが「あにぶ」さんで初めて書いたコラムの時にセレクトされたのがガオガイガーの画像だったので、個人的にも感慨深いものがありますが、勇者シリーズにおいても「熱血系」としては明らかにトップレベルの今作。

いつもの通り、まずはあらすじから行ってみましょう!

後は勇気で補え!『 勇者王ガオガイガー 』のあらすじ

2005年。地球は謎の機界生命体ゾンダーの攻撃に晒されます。負の感情を元に強大な力を生み出す「ゾンダーメタル」によって、巨大な「ゾンダーロボ」に変貌を遂げた人間が街を、人を襲うのです。

これに対抗するのは「GGG(スリージー)」。正式名称「ガッツィー・ジオイド・ガード (Gutsy Geoid Guard)」のこの組織は、8年前に地球にやってきた巨大なライオンメカ「ギャレオン」からもたらされた、ハイパーテクノロジーを使い、ゾンダーと戦います。

その戦力の中心にあるのが、スーパーメカノイド、勇者王「ガオガイガー」です。

先ほどのライオンメカ「ギャレオン」と、サイボーグ「獅子王凱」がフュージョン(メカとサイボーグの融合)したメガノイド「ガイガー」。

このガイガーを中心に、「ステルスガオー」「ライナーガオー」「ドリルガオー」が合体(ファイナルフュージョン)することで「ガオガイガー」は誕生します。

第1話では、ガオガイガーはゾンダーロボと激しい戦いの末、必殺技「ヘル・アンド・ヘブン」によってゾンダーロボの中心核をえぐりだし、その破壊に成功します。

が、そのゾンダー核をガオガイガーが破壊しようとすると突然、緑の髪の謎の少年が空から飛来します。そして、このゾンダー核を不思議な力と呪文で元の人間の姿に戻したのです。

その少年の名は天海護(あまみまもる)。8年前に地球にやってきたギャレオンが秘かに連れてきていた、赤子が成長した姿でした。

ゾンダーとは?護の正体とは?そして、地球はゾンダーの魔の手から逃れることが出来るのか?

と、いうのが、この『勇者王ガオガイガー』のあらすじです。

もしかしたら、「読んでも固有名詞が多くて意味が分からない」という人がいらっしゃるかもしれません。

そういう方には、物凄く噛み砕いた説明をしちゃうと「主人公ロボのむっちゃ強くてでっかいガオガイガーが、謎の悪の生命体ゾンダーと熾烈な戦いをする話」と認識していただければ、とりあえずは良いのではないかと思います。

実際に、見てみれば、そんなにこの『勇者王ガオガイガー』のお話は難しくない事はすぐに認識できると思います。

しかし、この「一見するとちょっと分かりにくい」というのは、ガオガイガーの魅力の一つでもあります。詳しく、次項で説明していきましょう。

謎自体がガオガイガー の魅力?他の勇者シリーズとの違いとは?

勇者王ガオガイガー

ガオガイガーは、サンライズさんが作ってきた「勇者シリーズ」の中でも、最も「熱い」作品であると言っても過言ではありません。

キャラクターは熱血漢が多数登場しますし、台詞などにも随所に熱い部分があります。何と言っても主役メカ達と敵の戦いにおいて、「男の子の胸を熱くする要素」満載の迫力ある戦闘シーンが描かれています。

拳によって敵が破壊される描写、必殺武器の数々が大仰な演出でその破壊力をこれでもか!と視聴者に印象付ける。そんな戦闘シーンは間違いなく「勇者シリーズ」屈指の熱い作品を生み出している要素の一つでしょう。

確かにこの連載的にも、この熱さは今回のコラムで推していきたいところではあります。しかし!だが、しかし!

ガオガイガーの魅力を語る上で、「謎」について書かないのは、実に片手落ちだと思うのです。

ガオガイガーは、あらすじの所でも書きましたが、基本的にそこまで難しいストーリー展開はありません。ですが、物語が進むに従って明かされる「謎」が実はたくさんちりばめられているのです。

あまり公式には言及されていませんが、『新世紀エヴァンゲリオン』のヒットで、ああいう「ストーリーが進むに連れて謎が少しずつ解明されていく」作品の方向性のようなモノはだいぶ参考にされているでしょう。

そして、ちゃんとその手の謎をキチンと物語の中で次々と解明し、話を最後まで畳ませるところは、この作品の基本的なターゲットが当時の子供達だった、という事もあるのでしょう。

謎が多くて、その辺はエヴァンゲリオンっぽい魅力があるものの、ちゃんと子供向けようにそれが解明されるカタルシスを見せる。そんな色々な作品の要素がハイブリッドされている。そういうところがこの『勇者王ガオガイガー』にはあるのです。

その点において、ガオガイガーは、それまでの勇者シリーズとは、作風から何まで、かなり異色な作品であると言う事も出来るでしょう。

ガオガイガーの熱さには「この人」の存在が強く作用している!

さて、このコラムの冒頭で「ガリアン・レイズナーと実はこの作品には繋がりがあり、今回のチョイスとして選んだ」と書きましたが、ここでその種明かしをします。

実は『勇者王ガオガイガー』のプロデューサーは、『ガリアン』『レイズナー』の監督である「高橋良輔」さんなのです!

ガオガイガーの監督の「米たにヨシトモ」さんの作風は、明らかにこの作品を物凄く「熱く」しているのは間違いありません。

主題歌のセンス(むっちゃガガガ言ってる!)や、各メカやロボットの設定、キャラクターの台詞、それらを熱いモノにしているのは、間違いなく米たにさんの手腕によるところが大きいでしょう。

しかし、この作品の成功自体はプロデューサーである「高橋良輔」さんの力によるところが大きいと自分は考えます。

ガリアンやレイズナーで培われたアニメ作品の完成度の高さを、米たにさんのような後に続く者に受け継がせる為に、高橋さんがどれだけ尽力なさったかは計り知れないものがあると思います。

そして、その結晶が、この『勇者王ガオガイガー』の魅力を形作っていると言っても過言では無い筈です。

アニメ制作の現場で、このような世代交代がなされ、その作品作りが受け継がれていっている事は、作品の魅力以上に自分には熱い要素のようにも思えるのです。

続編の『 勇者王ガオガイガー FINAL 』が放送中!

勇者王ガオガイガー FINAL

この「熱血アニメ列伝」の中でも、かなり上位に位置するほどの熱血度を誇る『勇者王ガオガイガー』の魅力、少しぐらいは皆さんに伝わったでしょうか?

やはり、実際に見て欲しいところですが、本編はDVDなどのレンタルはなく、バンダイチャンネルなどでの配信で見るか、セル版のDVDやブルーレイを買ってみるしか方法がありません。

ですが、これを読んでいる皆さんに朗報です。

現在、CSの「キッズステーション」にて、このテレビ版の『勇者王ガオガイガー』の続編であるOVA『勇者王ガオガイガーFINAL』が先週から放送を開始しました。

全8話と短いですし、テレビ版以上の熱さをある意味で誇るOVAを見ても、十分にこのガオガイガーの魅力は感じる事は出来ると思います。

興味のある方は、是非、土曜日の深夜23時からの放送をチェックしてみてくださいね!

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