今回紹介するのは、『ソーセージ・パーティー』。吹き替え声優には、『ストライクウィッチーズ』トゥルーデ、松屋の店内放送等で知られる園崎未恵さんや、『進撃の巨人』ハンジ・ゾエ、『∀ガンダム』ロラン・セアック等を演じている朴 璐美さんなど、豪華なキャストが登場します。
この映画、なんと日本全国でたった四館でしか上映されませんでした。しかも、一見子供向けアニメのようにみえて、実は子供は観ちゃダメという宣伝文つきのぶっ飛んだアニメです。
去年、一部で話題になった作品でもあります。先日、ついにDVDのレンタル&販売がスタートしたので、紹介していこうと思います。
R15アニメ『 ソーセージ・パーティー 』は、スーパーに並ぶ食品達の物語
物語の舞台は、スーパー“ショップウェルズ”。
そこに並ぶ食品達は、客を神と讃え、買われることで天国へ、神の街へ行けるのだと信じています。
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「あの扉(店の出入り口)から天国へ連れて行ってくれる!」
「お客様は神様!」[/aside]
と歌いながらはしゃぐ食品達。手にとってもらえた食材は「やったぜ」とハイテンションです。
言い回しが下ネタ全開
この作品の特徴の一つは、セリフに下ネタが多いことです。主人公はソーセージで、ヒロインはソーセージを挟むことの出来るホットドック用のパンです。
そんな彼らが、
「パンの奥に挿入」「お前は極太だぜ」「もう淹れたい。生で!(パンの中に)」「見て? こんなにしまってる(パンの切れ込みが)」
などなど、アレを彷彿とさせるセリフをガンガン吐きます。
ソーセージとパンがスーパー内を冒険
愛し合う主人公とヒロインは、一緒にショッピンカードに入れられ、神の世界に行けるのだと幸せを感じます。けれど、ちょっとしたハプニングが発生し、二人を含めた食材達がカートから落下。
ある者は床に叩きつけられることで中身を血のようにぶちまけ、またある者は巨人のような人間に踏み潰されてぐちゃぐちゃに。またある者は破損し、ゴミ箱へと捨てられる。
スーパーでの日常を、食品目線で描きます。
なんとか無事にその場を脱した主人公とヒロインは、元いた棚に戻ろうと考えます。
彼らにとってスーパーとは巨大な国です。普段関わることのない他の商品達と関わり、棚ごとに形成されたことなる世界を冒険しながら突き進みます。
調理とは処刑の言い換え
一方、買われて人間の家にたどり着いた食品達は――
全身の革を剥かれて熱湯に叩きつけられたり、身体を刃物で真っ二つにされたり、そのままかじらればらばらになり、食べられたり。
「食べられたぞ! まだ赤ちゃんなのに!」
そんな叫びも人間には聞こえません。逃げようとしたところで包丁で突き刺され、そのまま絶命する者もいたりして。
なにげない調理のシーンでも、食材目線になると巨人による殺戮ショーへと変貌してしまいます。ブラックすぎるユーモアです。あまりのグロさに食欲が失せるかもしれません。ちなみに筆者はソーセージを食べながら見ました。
外の世界では悲劇が起こっている。天国へ行けるなんて嘘だった。そんな真実をしった主人公達食品が、巨大で恐ろしい人間を相手に戦う物語です。
なんとこのアニメには、BLや百合を思わせるシーンもあります。題材が題材なので、かなり特殊な性癖を持っていないと興奮できないと思いますが。
なかなかぶっ飛んだ作品なので、一度は観てみる価値ありですよ!