温泉の都アルカンレティアで旅の疲れを癒すはずだったのに、かたやアクシズ教徒の入信を執拗に迫られてトラウマを覚え、挙げ句の果てには信仰の対象であるはずのアクアは偽物だの悪魔だのと罵られ、ついには寝泊まりしている宿に押しかけられる始末のカズマ御一行。もはやカズマは無事に生きてアクセルの街へ帰ることができるのだろうか!?
まだ魔王はおろか魔王の住処すら足を入れていない中でのこのすば2期の最終回、レビュースタートです!
この素晴らしい世界に祝福を!2 第10話「この素晴らしい仲間たちに祝福を!」のあらすじ
アクシズ教徒に追われて宿を抜け出すカズマたち。一行は汚染された温泉の源泉に向かい原因を調べるが、そこにいたのはアクシズ教徒の入信勧誘で疲弊していたハンスだった。ウィズはハンスのことを知っているようだが…?
頼れるちょろイン
アクシズ教徒のシュプレヒコールが鳴り止まぬ中、アクアの羽衣を使って宿から抜け出したカズマたち。追いかけてくる教徒をよそに、一行は街の狭い裏路地に身をひそめる。
温泉の汚染はお湯の源泉に原因があるのではないかと考えるアクアだが、カズマたちの意見を聞く時間もなくその場を後にし、源泉の沸く山岳の方へと走リ出す。カズマはアクアをパチモン呼ばわりする連中を救う価値なんてあるのかと再度問いただすも、アクアは自分の教徒を守りたいという気持ちは変わらないようだ。
源泉へ続く道は、管理人の指示によって門番に閉ざされていた。アクシズ教のアークプリーストであることを伝えるも、エリス教信者の門番たちには効果がなかった。
「このまま成り行きを見てみよう」とFF6のロックのような選択肢を持つカズマ。
仕方なく門番を褒めて懐柔させようと試みるも、逆に温泉をお湯に変えた犯人だとバレてしまいどうにもいかなくなる有様。はぁ、とため息をついて、ダクネスを門番の前に押し出すカズマ。めぐみんもカズマの作戦に気づいて一緒に前へ出る。けど今期のダクネスってわりと出番多かった気もするけどキニシナイ。
「ひかえおろー!!このものをどなたと心得るのです!」
どこで水戸黄門の言い回しを覚えたのか知らないが、めぐみんがダクネスをダスティネス家の人だと高らかに言い放つ。続いてカズマが、強引にダクネスの持つエリス教の証を胸元から出そうと迫るが、もちろん抵抗される。アクアとめぐみんと(半強制的に)ウィズも参戦してついに取り出し、無事門番の許可を得られた。この時カズマがスティールを使えば早かったんじゃないか、とは言っちゃいけない。
ふてくされるダクネスはカズマにめんどくさい女呼ばわりされるが、仲間としていてくれることにまんざらでもない。でもウィズ以外の3人は「ちょろい」と身も蓋もない一言。
汚染された温泉 その元凶は…

源泉の近くまで来たカズマ一向が目にしたのは、いかにも身体に悪そうな黒色のお湯。明らかに毒だった。どうやらアクアの予想は当たっているようだ。源泉ももう汚染されてしまっているかもしれない!
源泉の元に着いた先に見えるのは、カズマが温泉と湖の前で見かけた「洗剤」のおっさんことハンスが。なぜこんなところに?と疑問を持つ中、ハンスは源泉の元に飛び込もうとする!急いで制止しようとするカズマだが…。
「にゃあ」と源泉に腕をつっこみ、まさにお湯に毒を与えている瞬間だった。カズマも思わず
「にゃあ」。
急にフレンドリーになるハンス。ウィズは彼の姿に見覚えがあるようで、久しぶりの再会に喜んでいる駆け寄って行く。身バレしたくないがゆえにウィズの話を知らぬ存ぜぬと白を切るが、ついでに彼がデッドリーポイズンスライムの変異種であり、魔王にも関係があることをバラされてしまう。この場から逃げ出そうとするハンスだが回り込まれてしまった。
アイキャッチ越しにハンスの名前連呼にブチ切れ、ついに自供するハンス。
本来ウィズは魔王城の結界を守る以外は相互不干渉の立場であったのだが、結果としてハンスの邪魔をしていたことを責められてしまう。穏便に話し合いで済ませられないかと提案をするも、どっちらも譲る気はない。アクアに至っては濡れ衣を着せられた怒りで唸り声を上げ続けている。颯爽と仲裁に入るカズマ。相棒と共にハンスの前に立ちはばかる。
「行くぜ、相棒…」
「ちゅんちゅん丸」「違う」
カズマの潔さを気に入ったのか、ハンスもようやく正体を明かし出した。
「俺の名はハンス。魔王軍幹部の一人。deadly poison slimeのハンスだ…」
「え、今なんて…魔王軍幹部!?」
前世の世界でのゲーム知識とアクアの浄化魔法のおかげで勝気になっていたが、現実はうまく行かない。スライムが弱いのはドラクエの世界だけなのだ。
おまけにハンスは魔王軍幹部の中でも高い賞金首で、源泉を汚染させられるほどの魔力を持っている。猛毒使いで触れることもできないし、とても簡単に倒せる敵ではない。
久々に骨のある冒険者を迎え入れんとするハンスをよそに、カズマは颯爽と…逃げ出した!!
「すいません!ほんっとーにすいませーーーーん!!!」
温泉と街を守れ!魔王軍幹部「ハンス」を討伐せよ!
ハンスの正体を知って早々に逃げ出すカズマを追うアクアたち。カズマもデストロイヤー以上のヤバさを感じている中「あぁ…スライム、スライムがぁ…」と心残り気味のダクネス。まぁ女冒険者とスライムの18禁はよくありますよね。
しかし、崖のすぐ向こうにはアクシズ教団が迫ってきている。どこまで追ってきてんだこの人たち。
「もう源泉は諦めようぜ」と街と教徒を捨てて逃げようとするカズマに、アクアは身体をぶん回して叫んだ後、単騎でハンスの元へ戻ってしまった。
「いいんですか?きっと、もっとひどいことになりますよ」
カズマと一緒にアクアををいじっていためぐみんの問いかけに、
「しょーがぬぇーなーぁ」
カズマのしょうがない発言が出る。なんだかんだでカズマは「仲間」思いの主人公なのだ。
温泉の汚染作業に戻っていたハンスの元に来たカズマたち。ハンスに雑魚共と一蹴される中で、カズマはふと温泉の管理人がいないことに気づく。
「食った。俺はスライムだ食べることが本能だぞ!」
直後、ウィズの元から氷魔法が!ハンスは反応しきれず左手を氷漬けにされてしまう。
何の罪もない温泉の管理人を殺したことに激昂するウィズ。戦闘に関与していない人を殺さない場合は干渉しない取り決めであるため、管理人を食べたことで不干渉を破ってしまったのだ。
ウィズの本気ではまともに勝つことはできない。ハンスも止むを得ず巨体なスライムモード(本性?)になりカズマたちに襲いかかる。
わりとシリアスな場面にもかかわらずスライムの姿に興奮するダクネス。
スライムの体液が温泉に入って汚染されるのを見つけるアクアは、熱いお湯にも耐えて浄化魔法を打ち続ける。アクアの言葉がようやく本当だったことに気づいたアクシズ教徒はアクアの応援に回る。
爆裂魔法を打とうにも、ハンスをそのまま爆破すると体液が飛び散って汚染が拡大してしまうし、ウィズの魔法もあれだけ大きくては氷漬けにすることもできない。
カズマは持ち前の(小狡い)知恵を絞り出しながら、あることを見つけた。
ラストバトル!
カズマが見つけたのは、ハンスの体内に見える温泉の管理人の姿。身体は溶かされてしまったが、骨や服はまだそのままで消化しきれていなかった。
「アクア!完全に消化されてなかったら蘇生できるか!?」
アクアには蘇生魔法の範囲を聞く。当然アクアは「できるわよ!」と回答。
「ウィズ!あいつが小さければ氷漬けにできるんだな!」
ウィズには氷漬けが可能かどうか。「今の半分くらいなら…」とウィズも答える。
「めぐみん!(爆裂魔法を)撃たせてやるぞ!あっちで待機してるんだ!」
めぐみんには爆裂魔法の指示を。「撃っていいんですか!撃ちますからね!」可愛い。
「私は飛び散るハンスから、みんなを守ればいいのだな」
話のわかるダクネスに「そういうことだ。頼りにしてるぞ!」とグッドポーズ。
さぁ、街のすべてがかかったクエストが始まる!

浄化魔法を続けるアクアを喰らおうとするハンス。カズマはハンスの前に来て挑発し、離れにある大きな穴に向かって走っていく。
「お前の運のツキは、この街に来たことじゃない。俺たちを相手にしたことだー!」
ハンスがカズマを追いかけ、穴の中に突進していく。
ハンスに飲まれたカズマは一瞬にして骸骨化してしまう!自爆特攻を自ら買って出たカズマ。蘇生魔法のことを聞いて、アクアを信頼したからこその行動なのだろう。
「哀れな獣よ。紅き黒炎と同調し、血潮となりて償いたまえ!穿て!エクスプロージョン!!」
めぐみんの爆裂魔法が穴の中で炸裂する。穴の中でなら、汚染の被害は最小限に押さえられる。
飛び散る体液から女の子を必死に守るダクネス。
「カースドクリスタルプリズン!」
小さくなったハンスの身体をウィズの氷魔法が包み込む。全てが氷漬けになった後、氷は大きく砕け散った。
ダクネスもウィズの元に駆け寄りハンスの姿を確認するが、まだ声が聞こえる。極限まで体力を奪われたのか、汚いホイミスライムのような姿になったハンスだが、最大級の魔法を2発打たれても死んでいないあたり、やはり魔王軍の幹部たる実力がある。
「悪魔倒すべし、魔王しばくべし」
アクシズ教徒とその信仰対象アクアの姿。
「ゴッドォブロォォォォォォ!!!!」
アクア渾身のパンチがハンスに炸裂する。アクシズ教の教え(内容はもうアレなので割愛)による信仰の力と共にアクアはさらに力を増す。
「ゴッドレクイエムゥゥゥ!!!!!」
2回目のパンチがヒットし、ハンスはついに浄化する。
日常はここにあり
ハンスとの戦いは終わり、アクアは教徒に感謝される…かと思いきや、そんなことはなかった。
最後のゴッドレクイエムで温泉を完全に浄化してしまい、街の財源をハンスの代わりに行ってしまう業を犯してしまった。まぁ毒で全員殺されるよりかは良かったと思えば…。
ちなみにカズマはきちんと蘇生されていたようだ。
それで結局、アルカンレティアから追い出されるように街を後にした一行、何やかんやでアクセルの街に戻ってこれた。やっぱりカズマの日常はここにあるのだと、しみじみ感じた旅だった。
俺たちの戦いはまだまだこれからだ!
あの石鹸洗剤に悩まされていたハンスが今期のラスボスだったとは。原作ではわりとシリアスな方のお話なのですが、いつものこのすばのノリも交えつつ、パーティ一丸となって敵を討伐する姿は、やっぱりこのすばだなぁと思います。
ただただシリアスだけをやるのではなく、かといって全てギャグで押し通すわけでもない、テンポのよさを残しつつ、しめる所はきっちりしめる、見ていて飽きない雰囲気を1期から続けて出してくれました。制作に関わった皆様に感謝の心を持って、私は円盤を予約いたします。
しかしまぁ、2期が終わってしまいました…。3期は果たしてあるんでしょうか?これからも続いて欲しいですよね。
4月9日には感謝祭イベントも行われます。こちらで何か最新情報が出ればいいなぁ…。