ALL OUT!! 第22話「自分のシマ」【感想レビュー】

美味しいご飯を食べたら病院で点滴を受ける羽目になりました。季節の変わり目、皆様も体調には気を付けて下さい……。

ALL OUT!! 第22話「自分のシマ」のあらすじ

嶺蔭戦が間近に迫り、伸び悩む祇園は春日、兵主、伊勢と共にタックルの猛特訓を開始する。

一方、真面目に練習をしてきたはずの諏訪の様子がおかしい。一年で「上手い」ラグビーができる大原野と言い争いになってしまい……

ALL OUT!! 第22話「自分のシマ」の感想

ファインプレイ吉田先生!

二日後の練習試合の相手校に怪我人が多く出てしまい、神校との練習試合が行えなくなってったため、代わりの対戦相手を探していた吉田先生。

ダメ元で、と嶺蔭の源監督に練習試合を申し込みます。

祇園の後ろでずーっと首をふっている石清水の表情が酷い事になっています。二軍となら良いよ、とあっさり承諾され、石清水はもとより、なぜか吉田先生も青くなって固まってしまいました。よっぽど驚いたんでしょうね……。

もちろん、祇園はワクワクした笑顔!それでこそ主人公です!……そして本当に放置されてしまった嶺蔭の月中キャプテン……。

いえ、筆者は不憫な子は大好きなので嬉しいですけれど、そういう事じゃないでしょう。もうちょっとキャップに優しくしてあげて嶺蔭の皆様!!

籠さんが興奮気味

さて、神高のミーティング。青い顔で嶺蔭戦が決まった事を報告する吉田先生を、籠さんが興奮気味に讃えています。

今更ではありますが、【十五年連続神奈川王者】の響きの強敵感ヤバいですね……。石清水なんて正直に怖いって言っちゃってますし……。ミーティングの最中、松尾さんが少しぼーっとしている様子。

午後の試合でも、集中力を欠き、パスをキャッチしそこねてしまいます。

二人がかりで特訓

そのせいか、スタンドオフを松尾さんから大原野に交代するよう、籠さんが采配を振るいます。やる気なさそうにグラウンドに入る大原野の様子に、諏訪の眉間の皺が凄い事に……。

しかし、諏訪の眉間より凄い事になっているのが春日先輩。フランカーとして自分の代わりにグラウンドに出ている祇園の仕事ぶりが我慢ならなかった様です。試合に負けてしまい、春日にアドバイスを求める祇園に、神高フランカー組の春日と兵主が二人がかりで特訓することに。

何がダメなのか?と聞く祇園に「全部」と即答する春日先輩が鬼。嶺蔭レギュラーと常に競っている二軍との試合には、祇園に教えるのはもちろん、自分達も何とかしないとヤバい、と真面目な事を言う兵主先輩。

普段はおバカコンビなおちゃらけた印象の兵主先輩が、意外にも真面目です。

そしてしっかりレクチャー役をこなしている!?この手のポジションはハチ先輩あたりのイメージだったので意外です。

赤山先輩にも「どたばた無駄走りばっかして!」と怒られた事がある祇園。そのどたばた無駄走りの内容がはっきり説明されました。

祇園はボールが動くと、すぐそっちに走って行ってしまうような猪突猛進なところがあるようです。
スクラムから出たボールがどんどん外に運ばれていく前に、相手の進行を止めたい。

けれど、対面の相手を止めようとするディフェンスラインに、ボールしか見えていない祇園が突っ込んでくると、祇園が埋めるはずだったスペースがガラ空きになってしまう……。

だから、相手と自分の右肩同士か左肩同士を真正面にして、相手が左右どちらに動いても追い付けるようにしておくのが良い立ち位置だ、と実際に動きつつ兵主先輩が教えてくれます。

兵主先輩、おバカどころか教えるのめっちゃうまい……。

しかも、こっそり覗いていた伊勢に気が付き、声をかけて特訓に誘う気の利きっぷりまで見せつけてきます。

校内合宿で江文先輩の自主練がバレた時も、気を利かせたのか天然なのか場を和ませていた兵主先輩。面倒見の良いお兄ちゃんみが凄い……。

そして、春日先輩は、兵主先輩が教えた肩同士を結んだライン「自分のシマ」をてめぇで守れ、と凄みをきかせます。

兵主先輩がボール出しのサポートに回って、祇園と伊勢を相手に、春日先輩が相手チーム役で実践練習が始ままりました!

一回ごとにダメ出しを出し、二人を相手に動き回る春日先輩の顔が鬼気迫る迫力!

霧島兄弟を試合に引きずり出す!

二日後、嶺蔭の霧島兄弟を試合に引きずり出す!と燃えている春日先輩に、祇園と伊勢が憧れの視線を向けているのが可愛い。

そして散々走り回って疲れた頃、八王子先輩がおにぎりを差し入れに来てくれました。

ってちょっとまって!?

お母さん言われて否定してたけど「おにぎり作って来た」って言ってましたよね?そりゃぁお母さん言われてもしたかないよハチ先輩……。アイキャッチでご飯がないってしょんぼりしていた広田先輩の背中が可愛いですね。だれか広田先輩に美味しいご飯を!!

山盛りわさびを食べていない、とかたくなに否定する春日先輩が不憫可愛くて癒されました。ちゃんとハチ先輩ぶん殴れたんですかね?

そして八つ当たりされている兵主先輩可哀想。いいぞもっとやれ。大事な試合を控えても和気藹々とした雰囲気が必ずどこかにあるのが、ほっこりします。

一日の疲れと汚れを落とすのがお風呂

ALL OUT!! 第22話「自分のシマ」【感想レビュー】

そんな特訓やら練習やらの一日の疲れと汚れを落とすのがお風呂!合宿や修学旅行の時は、大人数で大風呂に入るのが定番ですよね。

神高はポジション別にお風呂を使っていて、FWとBK、どちらが先に入るかジャンケン勝負で決めています。

しかし、BKが負け続けていて……ついにこの日、一年の大原野がキレました。

一人で入りたいけど我慢している、に始まり「FWの人達が入った後ってなんか薄ら汚くて嫌」とまで言い放ちます。

鬱々しいテンションで延々綺麗なお風呂に入りたいと恨み言を言い続ける大原野。シャンプーハットを抱えてショックを受けている苗鹿が女子高生みたいです。

結局、他のBKメンバーもたまには一番風呂に入らせろ、と抗議の声を上げますが、普段は公平な配慮を発揮できる武将系高校生な赤山キャップは微笑みを浮かべてBKを引き連れて風呂へ向かいます。

賀茂先輩曰く、赤山キャップはお風呂が好きなのだとか。ほんと神高の皆様はキャラ濃いわぁ。薄い本が厚くなりますね!ルンルンで風呂場に向かう赤山キャップ率いるFWメンバーの前に……浴衣姿の籠さんが現れた!!

「一度ぐらいはお前らと風呂に浸かろうと思った」

赤山先輩。顔と声が不味い事になってます。

「ポジション別に入ってるんだよな? だったら俺は」

「全員で入ってます」

まさかの被せて大嘘をつく赤山キャップ。頬赤らめてますよちょっと。あんたどんだけ籠さんとお風呂入りたいんですか!?

結果、ぎっちぎちのぎゅうぎゅうでお風呂に入る羽目に。籠さんの周囲だけちょっと人が居ないのに配慮を感じますね。

本当、ネタに事欠かないですね。薄い本が厚くなりますね。

耐えられない!と苗鹿が女子風呂を解放して欲しいと女子組が入浴中にも関わらず女湯に駆け込み全力の蹴りを見舞われるという悲劇で、このお風呂大騒動は幕を落としました。

本当、薄い本が厚くなりますね。

諏訪先輩と大原野が個人的な会話をする機会が・・・

ALL OUT!! 第22話「自分のシマ」【感想レビュー】

そんな大騒動後のリラックスタイム。珍しく二年の諏訪先輩と大原野が個人的な会話をする機会がありました。練習試合で、交代する大原野を苦々しく見ていた諏訪先輩。

大原野はいつから、どうしてラグビーを始めたのか、ポジションはどうやって決めたのか……。そんな事を聞く諏訪に淡々と弟が始めたから、何となく、と答えていく大原野。諏訪先輩はどうして始めたのか、と聞き返した時うっかり地雷を踏んでしまいます。

「ラグビーより読書の方が似合いそう」

それは、視力が悪く、色白で筋肉がつきにくい体にコンプレックスを持っている諏訪にとっては禁句でした。

一度は口をつぐんだ諏訪ですが、抑えきれなかったのでしょう、何となくで出来る奴は良いよな、と恨み言が口をついて出ます。

大原野は一年にしてテクニックを求められるスタンドオフというポジションを与えられています。諏訪のポジションはウイング。同学年に一番足の速い江文がいて、苗鹿など他にもウイングのポジションを争うメンバーがいます。

諏訪が試合に出るためにはそういったメンバーの中から、自分が選ばれる必要がある。複数人のメンバーから選出、となれば、経験を積ませる、という籠さんの方針もあって、全く試合に出れない時もあるでしょう。

一方、一時期ベンチに下がっていたとはいえ、大原野は三年の松尾先輩と交代という形ででも、毎回試合にでる機会に恵まれています。

なによりスタンドオフという重要なポジションを任せてもらえるだけの力がある。そして、大原野のマイペースな言動が諏訪の苛立ちを加速させてしまった。試合に出れるか出られないか、というギリギリの立場に立つ諏訪からすれば、一年で大役を任されているのに、試合にやる気なさそうに出ていく大原野はカンに触るでしょう。

けれど、大原野は努力していない訳でも、不真面目なわけでも、性格が悪い訳でもありません。

フィジカルの弱さがコンプレックスで、どう頑張っても筋肉も体力もつかない、適当にやっている奴も、涼しい顔で何でもできる奴も、努力がちゃんと実る奴も、ムカつくし大っ嫌いだと諏訪が嘆きます。

挙句、なんで、こんな体に産まれてきちゃったんだろう、とまで思いつめた事を言った瞬間、大原野が止めます。

皆が100メートル進んでいるからと言って自分も100メートル進む必要はない。

人との接触が苦手そうな大原野が諏訪の隣に自ら座り、社会人ラグビーの動画を見せませす。現在日本代表でウイング、キャプテンを務めているその人は、足も遅いし、プレーも泥臭く、自分が出来ることは何でもやる。

そういうのを諏訪も目指したらどうか、周りは関係なく、皆が100メートル進んでいるからと言って自分も100メートル進む必要はない。頑張って80メートルならそれでいいじゃないか。20メートル多く進んだって対して違いはない、とアドバイスします。

諏訪は200メートル進んでる奴には解らない、と嫌みを言いますが、大原野はそんなに進んでない、と小さく答えます。

動画の中のプレイに気を取られた諏訪に、弟に同じことを言われた、と言って羨ましがられた時の事を話し、弟の方が友達10倍位いて楽しそうで良いなって思うのに、という大原野に思わず諏訪が笑います。

うん、確かに大原野は友達……多くはなさそうよね……。

けれど、こんな気まずい空気で繊細な話をした後、隣でマンガ本を読もうとする辺りはすごくいい子だと思うよ!?

普段の大原野なら絶対一人で寛げる場所を選ぶでしょ!?

そしてここで大原野の弟について写真ないの?って聞ける諏訪もコミュニケーション能力高いよね!?

ぶつかった後って気まずいのに……ちゃんとその後のケアができる二人は大人だなあ。

え、筆者の対人コミュニケーション能力が低いんじゃないかって?いやだなぁそこは80メートルでは満足できない、と走りに行く諏訪に、いってらっしゃいを言ってあげる大原野が良い子すぎる……。

努力家すぎる江文

夜の道を走っている諏訪がふとグラウンドを挟んだ反対側の道にも走っている人影が居る事に気が付きます。

思わず足を止めて目を凝らすと、それは「涼しい顔で何でもできる嫌いな奴」代表のヤンキー江文。
そう、実はお風呂大騒動の時点で走っている人影が認められるんですよね……もしかしなくても、江文ずっと走ってたん?

努力家すぎるだろ江文……!?

その姿を見て、頬を赤らめた諏訪は、何かを振り切る様に再び走りだし……。いや解ってますよ。あれでしょ?できる人が羨ましいとか、あいつずるいとか色々思っちゃうのは仕方ないとしても、そう思って気に入らないって思ってた相手がガチ努力してるのを見せつけられてちょっと恥じ入っちゃって俺も頑張らなきゃ的なあれですよねすごいBL臭ですけれども。

ごちそうさまでした!!!!

今回のまとめ

いやぁ薄い本が厚くなるだけじゃなくて数も増えそうで何よりですよね。フラグ乱立させるのがALLOUT!!流ですかそうですか!

……とまぁ腐り切った目線でゲヘゲヘするのも楽しい今話でしたが……。

キャラのコミュニケーション能力の高さにすげぇなこいつらって思いますね。

スポーツモノで超高校級のプレイヤーとか、アクションバトルもので人間を超えたとかいう表現は散見されますが、まさかのコミュニケーションスキルで社会人をも圧倒する高校生達……それが神高ラグビー部!!

みたいな謎の煽りが脳内で止まりません。きっと君達なら就職活動上手くいくよ……。

次回、「ダチに教わったんだ」も楽しみです!

ALL OUT!!( オールアウト ) 感想レビューのまとめ

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