夏目友人帳 6期 2話が放送されました!今回も、一日のラストを飾る、深夜の癒やしタイムに最適なお話です。といいつつ実は録画で見ていたりして(すみません)。
とまあ前置きはここまでにして……レビューのスタートです。
起:ある日、美しい花模様を見かける
ある日夏目は、塔子さんとのお出かけ中に、それは綺麗な花模様の描かれた岩を見つけます。原作だと白黒なのですが、アニメだと本当に綺麗です。
しかし、塔子さんには見えないらしい。ということは、妖の描いたものだというわけです。
察した夏目は、気のせいだとごまかすことに。
毎度ながら苦しい言い訳で誤魔化しているのですが、塔子さんは気付いていて知らないふりをしているんじゃ……なんて妄想してみたり。
綺麗なのに見せてあげられないのは少しもったいない、と考える夏目でしたが――
綺麗でも得体の知れないものには近づかない方がいい、と考え直します。(フラグですね)
承:石洗い様のお願い
その夜、夏目は慕ってくれている妖達から、石洗い様の話を聞きました。
「まあちょっとした、仙人のような偉いお方さ」
石や岩は不浄なもの――恨み、そねみ、呪いを取り込み浄化する力があります。取り込みすぎて穢れてしまった石を浄化するのが、石洗い様なのだと。
どうやら、夏目が見た花模様は、石洗い様が浄化する際に描いたものらしく。
その後学校で、夏目は田沼&多軌に事情を話します。
2人も花模様は見えないけれど、楽しそうに話を聞いてくれます。そんな光景を見て、俺は一人じゃないんだ、と思う夏目。
↑実は、このシーンは原作にはありません。
前回のアニメ1話にて、田沼&多軌との友情を描きました。それを受けてのオリジナルシーンです。
アニメの夏目は原作以上に、友情の物語にもなっています。
というわけで話はこれでおしまい――とはいかず、結局夏目は石洗い様に出会うことになります。
まあ、お約束ですよね。
石洗い様は旅の途中、ボロボロになり痩せ細っている妖に出会いました。
その妖を弟子にとると、長らく一人で過ごしていた石洗い様にとってはかわいくて、大切な存在になり――やがて、その弟子は一人前になると旅立っていきました。
しかしある日を堺に、よく届いていた手紙が途絶えます。気になった石洗い様は、弟子を探しにやってきた――というわけです。
そんなわけで、優しい夏目は、石洗い様の弟子を探してほしいという頼みを引き受けることに。
ひとりぼっちで、痩せ細っていたという妖。夏目はその妖を昔の自分と重ねます。
妖のエピソードをうまく夏目や、周囲の人間にからめてくるのもこのアニメの面白ポイントです。
転:弟子は封じられていた
ようやく見つけた弟子は、新人の祓い屋によって封じられていました。
浄化のために花模様を描いていたのに、落書きをしている悪しき妖と間違えられたらしい。
目撃者である妖は説明してくれました。なんてひどい話。
夏目はニャンコ先生達と協力し、封印を解除します。しかし、封じ先である洞穴は空っぽ。どうやら自力で脱した模様。
ええぇ、封印雑っ! まあ、新人の祓い屋らしいので。
さて、ここからが本題。
不浄を祓う力はとてもデリケートです。封じられたことでその力を失い、
「残念だが石洗いはもうできんだろうな」
とニャンコ先生は推測します。
つまり
石洗いではなくなってしまったから、大切な師匠のもとに現れなくなってしまったのです。
師匠のことを大切に想うからこそ、力をなくしてしまった姿を見せられない弟子。
弟子が大切だからこそ、それでも弟子に会いたい師匠。
なんだか、夏目とまわりの人々との関係に似ている気がします。
結:師弟関係を超えた絆
その後、夏目たちは川原で弟子を発見します。
力を失ったことで、石洗い達の郷に帰れなくなってしまった弟子。
「立派な石洗いになって、美しきあの郷に帰りたかった。でももう、叶いません。石を、洗えなくなってしまいました」
あんなに育てていただいたのに、と申し訳なく思います。
けれど、石洗い様は言いました。
「よかったよかった、また会えた。もう帰れぬのなら旅をしよう。二人でめぐればきっと、美しき地も見つかる。もう帰れぬのなら、ともに帰る場所を探しに行こう」
師弟関係を超えた、美しき愛のカタチです。
こうして二人は旅立っていきます。ハッピーエンドです。
二人を見送った夏目は、また会えるだろうかと考えながらノートに花の落書きをして、塔子さんに「きれいね」と言われ赤面。
安定のほんわかオチでした。
『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第2話 「明日咲く」のまとめ
お互い相手のことを想っているのに、それゆえにすれ違ってしまう。
現実でもある話ですよね。
いろいろ考えさせられるエピソードでした。