2017年7月1日より映画「それいけ! アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!」が公開となります。劇場版としては29作目ということで非常に長い歴史のあるシリーズではあるのですが、今回の映画では今までとは違った試みが行われているようです。
「それいけ! アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!」は別の絵本のキャラクターが主人公!?
「それいけ! アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!」のタイトルにあるように今年の劇場版にはゲスト主人公キャラクターとして“ブルブル”というキャラクターが登場します。このブルブルは宝探しの一族に生まれたライオンの男のです。お父さんから託された宝の地図を頼りに、アンパンマンと一緒に宝探しに行くことになります。
実はこの“ブルブル”というキャラクター、別の絵本のキャラクターがモデルになっています。
それは、アンパンマンの原作者であるやなせたかしさんの、アンパンマンとは別の絵本作品「やさしいライオン」に登場する主人公“ブルブル”です。まさにそのまま名前が使われているキャラクターなのです。
「やさしいライオン」はどんな絵本?
この「やさしいライオン」、アンパンマンとはまた一味違った絵本となっています。
みなしごのライオン・ブルブルは、優しい犬のムクムクに育てられます。ライオンではなく、犬に育てられたことによって、ブルブルは優しいライオンとして成長していくのでした。大きくなったブルブルは、やがて人間の世界に引き取られていき、ムクムクと離れ離れになってしまいます。ですがある時、子供のころに聞いた子守唄を遠くに聞いたブルブルは、檻を飛び出していってしまうのでした。その結果・・・ちょっぴり悲しい結末がブルブルとムクムクを待っていることになります。
切なくも温かい気持ちになれるラストには大人でも感動すること必至。非常に感動的な絵本、それが「やさしいライオン」でした。
あれ?絵本と映画の内容、全然違わない?
ここで気になるのは、映画の内容。
「それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!」の内容と、「やさしいライオン」の内容では、ブルブルというライオンの同名キャラクターが居ること以外にはあまり似ていません。アンパンマンの映画に登場するブルブルには、お父さんの登場が明かされており、犬のムクムクらしきキャラクターの登場は発表されていません。こういった部分からは、本当にキャラクターだけを抽出しただけにも見えてきます。。
せっかく「やさしいライオン」という名作を持ってきたのですから、もう少し「やさしいライオン」に寄せた要素があることに期待したいところです。
一見、子供向けという印象の強いアンパンマンの映画シリーズですが、実は「ゴミラの星」「勇気の花がひらくとき」など、大人も感動できると話題になる作品も度々登場しています。もしかしたら今年も、「やさしいライオン」のような大人にも染みる作品になっている可能性もあるかもしれません。
「それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!」、要注目です!
それいけ!アンパンマンブルブルの宝探し大冒険!公式サイト:http://anpan-movie.com/2017/pc/index.html