ゾンビアニメ というジャンルがあるのをご存知でしょうか?ソンビ映画の世界観をアニメの世界で表現したものが「ゾンビアニメ」なのですが、日本のゾンビアニメの出来栄えが群を抜いて良い出来栄えなのをご存知でしょうか?アニメーションのレベルが高いのはもちろんなのですが、ゾンビの世界観を一番上手く表現しているのは、やはり日本のアニメ!ゾンビの世界観をリアルに追体験させてくれるアニメ作品が非常に多いのが特徴です。
今回はその中でも、筆者の中ではゾンビものとしては世界最高の出来栄えと名高い「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 」をご紹介させていただきます。
このページの目次
「 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 」とは?
藤美学園は、たった一人の侵入者-<奴ら>によって地獄の坩堝と化した!
<奴ら>は人を襲い、喰らい、新たなる<奴ら>を生みだし学園を席巻。悪魔の世界と化した学園内で、小室孝と幼馴染の宮本麗、親友の井豪永は、一時避難する。
しかし、麗をかばい<奴ら>に噛まれた永は<奴ら>と化してしまう・・・・残された二人は、他の生き残り、
級友の高城沙耶、平野コータ、剣道部主将・毒島冴子、校医の鞠川静香と合流、
学園を脱出する決意を固める!彼らに生きのびる術はあるのか!?
統制がとれなくなった政府や警察を横目に、生き残った仲間たちと協力して、持てる力の限りを尽くしてソンビ禍の中を力強く生き抜いてゆく、ゾンビストーリー作品です。
ゾンビハザード発生から社会崩壊までの描写に注目
特筆すべきは、この「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 」で描かれているゾンビハザードによる日常生活の崩壊への道筋が、他のどんなゾンビ映画にも負けずとも劣らず、いや、すべてのゾンビ映画に勝っていると言っても過言ではないくらいに秀逸です。
自衛隊や警察の初期対応の手遅れ感、分断される交通と通信、そして社会システムの崩壊までの描写が本当に良くできています。
そんな混沌とした状況を伝えてくれるのは、アニメ本編が始まる前のオープニング前枠です。この前枠では、主人公達がいる世界の大きな流れが描かれている場合が多く、見ている私達をゾンビハザードの世界へグッと没入させてくれます。
特にエピソード8では、エアフォースワンで避難中と思われる米国大統領がウィルスに感染し、事態打開の為に核弾頭の発射コードの入力するように決断を迫られているシーンや、エピソード12では発射された核ミサイルを海上自衛隊と米海軍が協力して迎撃する。といった具合に、世界をマクロな視点で見せることで、ゾンビ禍の世界情勢を把握させてくれます。この大きな視点から、街の中にいる主人公たちの視点に変わることで、より世界の終わりをストレートに追体験できる仕組みでストーリーが進んでいきます。
また、アニメの中で放送されるニュース番組などの表現も、これまたよく出来ています。
交通状況や避難情報、起き上がる死体と放送事故・・といった具合に、エピソードが進むに連れて、ニュースの内容も混沌として、社会が混乱していく様を上手に表現しています。
ゾンビハザード発生から社会崩壊までのプロセスは、今まで見たどんなゾンビ映画よりも、視聴者をゾンビ禍に引き込む表現になっています。
おっぱいと銃器と ゾンビアニメ

本作品で目を引くのは、やはり「おっぱい」。そして登場する銃火器です。特に銃火器については、作者の思い入れが強く感じられ、ガンオタにはとっても感情移入できる特筆すべきポイントでした。銃火器の種類ももちろんですが、銃火器の発射時に発生する振動やブローバックなども細やかに書き込まれていています。
本作品に登場するガンオタの平野コータくんは、この回でマンションに設置してあったガンラックをこじ開け、多くの銃器を入手する事になります。避難途中で銃器の入手は、「ゾンビあるある」の基本ですからね。ここので平野コータくんの目の輝きは、同じガンオタとて共鳴してしまうシーンです。
そして、銃の発射シーンは、おっぱいを使って上手く表現している点が非常に面白い!これはいままでのゾンビ映画にはない手法で、おっぱいの振動によって、銃のブローバック表現は、ガンオタならずとも必見です!
特に、エピソード6では、鞠川静香先生(保健の先生)の友達が所有するマンションへと一時的に避難するのですが。ゾンビたちの返り血を浴びて服が汚れている彼女達は、汚れた体を洗うためにお風呂場へ。そこから、皆で入浴するシーンから突入へ。
まさに
おっぱい・オブ・ザ・デッド
と称しても過言ではないくらいの、地上波限界のいっぱいなサービス回です。
筆者一番おすすめのエピソードは?
基本的にはすべてのエピソードです。順番に見進める事によって、ゾンビハザードの緊張感を追体験してもらえると思います。
でも、その中で一番オススメの回を挙げるとするならば、おっぱい回の次であるエピソード7「DEAD night and the DEAD ruck」をピックアップします。
小さな女の子をゾンビ群から救い出す話なのだが、ガンオタでヒーロー願望のある筆者はこのエピソードが一番好きな回です。おっぱいもあるしね。特にこの中のセリフが一番のお気に入りなんです。
このエピソードの中で毒島先輩が
「当然だが、私たちにすべてのものを救う力はない」
というセリフがあります。混乱する中で、否が応でも選別する必要があると、毒島先輩は強く言います。選別しなければならないと・・・。そのあと、少し小さな声で、
「私はそれを望んでいるわけではないよ」
と小声で続けます。
毒島先輩のこの言葉に、胸と目頭が熱くなったのは今でも忘れません。
残念ながら「 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 」は完結ならず!

ゾンビアニメとして秀逸な作品「 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 」ですがが、アニメの方はショッピングモールへ避難するところでおしまいとなってしまっています。つまりシーズン1から以降は制作されていません。
これは原作の漫画が長い間休載だった事に起因するのですが、2017年3月に原作者が病気により死去。残念ですが本作品は絶筆という事になってしまいました。ただ、漫画のほうはアニメよりも、もう少しストーリーが進んだところまで読むことができます。
マンガのほうでは、ショッピングモールという「ゾンビ」の定石を踏んだ展開となるのですが、実は筆者もまだ読んでいません。まだどこかで、アニメ化を諦めきれていない自分がいるようです。マンガを読むのは、自分の中で「アニメ化」を諦めた時にマンガに手を出したいと考えています。
現在、「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 」はAmazonプライムで視聴する事ができる。プライム会員になれば無料視聴できるので、これを機会にプライム会員になるのもいいかもしれませんね。
「 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 」
このコラムを読んで「ふふん。ゾンビアニメ面白そうだな!」と思った貴方。そんな貴方には是非 ゾンビアニメ おすすめ9作品+αのまとめ。ゾンビハザードのアニメ|2018年度版 このページにも目を通してくださいね。こちらは他のゾンビアニメについても紹介させていただいています。