クジラの子らは砂上に歌う 総括コラム

クジラの子らは砂上に歌う 総括コラム

全十二節で放送された『クジラの子らは砂上に歌う』ですが、その一見ほんわかした雰囲気から始まる濃厚な世界観に毎週ハラハラさせられました。そんな今作の魅力やポイントを改めてまとめてみましたので、おさらいをしていきましょう。

やっと始まり?

二度に及ぶ帝国との戦いにより多くを失いながらも、新たな真実を得た泥クジラの民たち。次々と明かされる真実や仲間の死など、ショッキングで濃厚な12話でした。泥クジラの民はここからやっと希望に向かって舵を切ることになりましたが、そんな十二節の中でも重要なシーンを振り返ってみましょう。

第三節 「こんな世界は、もうどうでもいい」

クジラの子らは砂上に歌う 総括コラム
画像引用元:© 梅田阿比(月刊ミステリーボニータ)/「クジラの子らは砂上に歌う」製作委員会

二節のラストシーンから始まり、三節より本格的に今作の本性が現れた帝国からの虐殺劇。この虐殺により、先代首長のタイシャ、チャクロの幼馴染のサミ、体内モグラのメンバーなどなど、彼らの死が、残された者たちへ大きな影響をもたらしますが、最終的には戦うことを決めた泥クジラの民の団結に繋がりました。

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第五節 「逃げるのはイヤだ」

画像引用元:© 梅田阿比(月刊ミステリーボニータ)/「クジラの子らは砂上に歌う」製作委員会

帝国からの二度目の襲撃を前に長老たちは、民ごと泥クジラを沈めようとします。ですが、希望を捨てないチャクロとリコスがなんとかこれを阻止。この一件で長老たちへの不信が高まり、オウニの後押しも加わってスオウは本格的に泥クジラのリーダーとして彼らと共に戦う道を選びます。外の世界、泥クジラが帝国に狙われる理由も明らかになったお話でした。

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第九節 「君の選択の、その先が見たい」

画像引用元:© 梅田阿比(月刊ミステリーボニータ)/「クジラの子らは砂上に歌う」製作委員会

ヌース・スキロスの破壊の為に敵艦に潜入したチャクロたちですが、罠に掛かり窮地に陥ります。そんな中、体内モグラの一人でオウニの友人ニビが命を落としたことにより、オウニのサイミアが暴走し敵艦諸共すべて破壊します。堕ちゆく艦内でオリヴィニスと名乗る生き物から今後の重大なアイテムを託されるチャクロ、ニビとの最後の邂逅を果たすオウニ。戦いに勝利し、失ったものと得たもの、生き残った者たちの今後に大きな影響を与えたお話でした。

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クジラの子らは砂上に歌う 感想

砂の海という独特な世界観で紡がれた『クジラの子らは砂上に歌う』ですが、この物語において重要なポイント、今後について考えてみました。

生と死

今作の重要なポイントは生と死だと思います。帝国の襲撃を機に多くの民が砂の海に召されていきましたが、彼らの死は残された者たちにとって大きな意味を持ちました。特に体内モグラ、ニビの死はオウニにとって大きなもので、彼の秘められた力を引き出すキッカケになり、最終節では笑顔を見せる程に成長。死者を忘れないという想いが彼らを強くした一因なんだと伝わりました。

3人のメインキャラ

記録係としてその役割を自分なりに全うし、オリヴィニスからコカロを託されたチャクロ。仲間の死をキッカケにその強さとカリスマ性を発揮し、不良グループのリーダーから泥クジラのリーダーを任されるまでに成長したオウニ。ハリボテのリーダーを拒否し、印と無印の両方の為に動く泥クジラのリーダー、スオウ。この三人の成長が泥クジラを檻から解放する為の大きな一因だったと言っても過言ではありません。

さいごに

一節から二節までのほんわかした雰囲気から一気にハードな展開を見せた今作でしたが、ショッキングな出来事が続きながらも伝統的な行事を行ったり、時折ギャグを挟んだりと、ハードな内容ながらもほんわかしている独特な泥クジラの民たちが個人的には印象的でした。最終節ではアモンロギアへ向かう泥クジラがラストで描かれましたが、その裏では帝国からの攻撃も控えています。

最後の最後まで安心して見守れない危うさも、ほんわかした雰囲気と合わさりこの作品の魅力とも言えるのではないでしょうか。そんな『クジラの子らは砂上に歌う』ですが、アニメでも続きを期待してしまう終わり方でした。原作コミックを読むか、続きを待つか、悩ましいところです。

クジラの子らは砂上に歌う 感想コラムのまとめ

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