アニメの枠を超え、様々なものの考え方や伝え方を教えてくれる『 3月のライオン 』。
今回の第13話では、現在の第2シリーズが始まって以降で長く問題視され続けた“ひなを取り巻くいじめ問題”に一つの終止符が打たれるストーリーでした。
ひなの心境の変化はもちろん、大きな変化をもたらしてくれた国分先生や事件の主犯格である高城にもスポットを当てていきたいと思います。
自覚はなくとも━━
13話の終盤、いじめ問題が収束しつつあることを零に伝えるひな。
その直接の要因は、担任の先生がダウンしてしまったことや、学年主任である国分先生の介入が大きかったかと思います。
ただそういった目に見えるようなきっかけだけでなく、常に支えてくれていた零をはじめとする周囲の存在がとても大きかったことが、改めて彼女自身の口から語られていました。
ただ感謝するだけでなく、「何もできなかった」と謝る零に対して怒っていたのも、ひなのまっすぐな人間性をとても表していたと思います。
教育者として、大人として
“教えて育てると書いて「教育」━━本当によくできた言葉だ”。
この国分先生のセリフは、今回出てきた中で最も重くのし掛かったものではないでしょうか。
個人的に、学生時代に一番怖かったのは親ではなく教師だった気がするのですが、大人になった今、先生たちだって一人の人間であったことが身にしみて感じています。
一人の人間だから迷うし怒るし、そして投げやりにもなりたくなる、それでも人を育てることが教育者としての責務。
いろんな葛藤の中で、国分先生は今、高城とも向き合っているんですね。
ただ、やっぱりいじめた側の人間への温情が被害者側よりも厚くなってしまう現実が、この作品ではなく、リアルの問題として個人的に納得できない部分だと、再認識してしまったストーリーでした。
今やっていることの意味が理解できない
わかるよ、わかる……。
なんで勉強しなきゃいけないのかとか、そもそも倫理的な考え方の価値観とかについてを理詰めで考え出したらキリがない、でもつい考えてしまう。
これは思春期だからではなく、社会に出て以降も色々と考えてさせられるテーマだと思います。
あくまでわたしは、ですが、人に思いをぶつけたり、その答えを求めたりしたこと自体が高城の犯してしまった大きな誤りだったんじゃないかと、今は考えています。
結局正解なんてわかんないんだから、理不尽に感じても自分の中で折り合いをつけてしまうがベストな答えの一つなんじゃないかな、と。
「あのことではストレス溜まるけど、そのぶんここで楽しく発散する」みたいな、勉強や親の言うこと以外で自分の時間を見つけようとすべきだったかもしれません。
うーん、でも、まだ15歳だし、その頃の自分がそうできていたのかも謎なので偉そうなことは言えませんね。
3月のライオン 13話 感想
ちほちゃんから届いた手紙に綴られたひなへの思い、とても感動的でしたね。
まだ全てが解決したわけではないけれど、少しずつ前に進んでいくことの重要性も、今回の話では教えてくれたように思います。
さて、そんな一つの区切りを迎えた『3月のライオン』、次回は再び零の対局へと目が向けられるようです。
将棋界の神様とも言われている宗谷名人と零の対局に加え、しぶくまとまってしまった柳原vs島田の棋匠戦のもようも届けられるとのこと。
以前にお伝えさせていただいたことがありますが、わたしの本作での推しメンは島田八段なので、初タイトル奪取への期待も胸に、次回放送を楽しみに待ちたいと思います。♬