前回の ヴァイオレット・エヴァーガーデン は、とうとうギルベルト少佐の死を知ってしまったヴァイオレットの現実探しが始まりるところが描かれていました。みんなが「死んだ」というギルベルト少佐の軌跡を探して、各地を歩いて探し回るヴァイオレット。そんな中で、ギルベルト少佐と一緒に戦った要塞攻略での出来事を思い出していました。
今回のヴァイオレット・エヴァーガーデンは、放送スタートから涙腺緩みまくりでした。皆さん!ハンカチの用意はいいですか?
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第九話のあらすじ
敵兵の包囲を受け、激しい銃撃に晒されるヴァイオレットとギルベルト少佐。敵を攻撃は孤立した二人を容赦なく追い詰める。そんな激しい攻撃の中、ヴァイオレットは両腕を失う事になった。両手を失っても、懸命にギルベルト少佐を助けようとするバイオレット。そんな二人の頭上で、致命的な砲撃が開始された。
廃墟の要塞で座り込むヴァイオレットの記憶の中で、不確かだったギルベルト少佐の死がより鮮明に確実なものになる。
現実を受け入れる事ができないヴァイオレット。そんな彼女に手を差し伸べるのは、C.H郵便社のみんな、そして今まで出会った人すべてだった。
ホッジンズのヴァイオレットの距離感
ホッジンズは、ヴァイオレットに近すぎず、遠すぎず、一定の距離感でヴァイオレットを見守っています。この二人の距離感が筆者はとても素敵だと思っています。
しかし、今回は少し様子が違います。ホッジンズはヴァイオレットとの距離に少し変化が現れました。ヴァイオレットが要塞の瓦礫の中から動こうとしないシーンで描かれています。
ギルベルト少佐に死を受け入れないバイオレットは、少佐が戦死したとされる要塞跡の瓦礫で、座り込んでしまいます。ホッジンズの問いかけにも無反応でした。そんなヴァイオレットにホッジンズは力なくこう言います。
「じゃあ、俺もここにいる。君が一緒に戻ってくれるまで」
この何気ない一言なのですが、今回は今までとは何かが違う、なにか一線を超えた感じがしています。
それにしても、戦死したギルベルト少佐から頼まれて、ひたむきにヴァイオレットを影から守るホッジンズの姿には、男気の渋さが漂っていますね。
ヴァイオレットが見たヴァイオレット?
廃墟の要塞跡から自動車で戻るシーンで、軍の検問が敷かれていました。そこから迂回してC.H郵便社に戻ろうとするのですが、その時に不思議なカットがありました。
車の中からヴァイオレットが外を見ていると、軍服姿の少し幼く見えるヴァイオレットがこちらを向いて敬礼していました。ほんの一瞬のシーンでしたが、ヴァイオレットだったと思います。
では、なぜヴァイオレットがこちらを向いて敬礼しているのか?ヴァイオレットが見た、ただの幻覚なのでしょうか?それとも、なにかの伏線が敷かれているのでしょうか?すごく気になったシーンでした。
怒涛の涙腺崩壊嗚咽シーン
今回はヴァイオレット・エヴァーガーデン始まって依頼といっても過言ではない、涙腺崩壊シーンがありました。今回はすべてが泣けるシーンばかりでしたが、アニメの最後の最後。ヴァイオレットがどん底の悲しみと、ギルベルト少佐の死に区切りをつけ、ホッジンズのいる社長室へ飛び込んでくるシーンからです。ヴァイオレットはホッジンズに問いかけます。
「生きていていいのでしょうか?」
「してきた事は消せない。」
「きみが自動手記人形としてやってきた事も、消えないんだよ」
涙をこらえきれない様子でヴァイオレットに優しく答えるホッジンズ。このラストのシーンは今までの中で一番の演出でした。特に、ホッジンズの目から涙が溢れ出すシーンでは、筆者も嗚咽を漏らすくらいに涙をこらえていました。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第九話の感想
今話は、ほとんどすべてが涙腺崩壊ポイントでしたね。ヴァイオレットの腕が銃撃や手榴弾によって失われていく様シーンでは、ヴァイオレットが肉体的な痛みを感じていない様子が、悲しいほどに「武器としてのヴァイオレット」を描ききっていました。
そして、ヴァイオレットが見た悪夢のシーン。夢の中のギルベルト少佐が、ヴァイオレットに向かって少佐の兄と同じ酷い言葉を言い放つシーンがりました。ヴァイオレットが呆然と見つめていますが、夢の中のギルベルト少佐は酷い言葉で話し続けます。
ギルベルト少佐の死をいう悪夢のような現実の中で見る悪夢ですね。
悪夢から目覚めたヴァイオレットは、机のものを手当たり次第に投げ壊し、大きな声で狂ったように叫びました。しかし、ヴァイオレットは、第一話でホッジンズに貰った犬のぬいぐるみだけは投げ壊す事ができませんでした。
ヴァイオレットの中でもホッジンズの事が大切になっているんですね。ギルベルト少佐しか見えていないヴァイオレットでしたが、なんか少しホッとしました。
その後、アイリスとエリカからの手紙、そしてルクリアの兄スペンサーの代筆を経て、自分の居場所を見つけつつあるヴァイオレット。このまま幸せになってくれたらいいんですが・・・。最終話まであと数話あるので、平穏無事にとはいかない感じですね。和平反対派も活動を活発化させていますし・・・。