そろそろややこしくなってきたので、一旦整理します。
解説をはさみつつのレビューになるので、コミックス未読の方、参考にしちゃってください。
妲己は人間の名前だった
十数年前、妲己三姉妹は聞仲に敗れました。
その後妲己はある人間の身体を乗っ取り、紂王に接近。現在に至ります。
その娘こそが妲己――つまり、今の妲己は人間の身体を奪った状態なのです。
という回想がさりげなく冒頭に入りましたが、カットがあったので、実は三姉妹勢揃いは今回がはじめてです。
それと、今までのレビューで“原作~巻”みたいな補足を入れてきましたが……アニメの公式サイトでは完全版の方を紹介しているんですよね。
このレビューで行うコミックスの巻数は、完全版ではないほうなので予めご了承ください。今更ですが。
というわけで、仙界大戦2話目です。
空間の広さが勝つか、变化の物量が勝つか
楊戩は妖怪である真の姿を開放し、十天君の一人・張天君に挑みます。
十天君は空間を操るため、自分の創った空間内では距離を縮めたり伸ばしたりして、自在に動き回れます。
張天君に近づくことができなくなった楊戩は、砂に变化。
空間を砂で埋め尽くそうとします。
空間には限りがありますが、楊戩だって無限に変身し続けられるわけではありません。
根比べの中、勝利したのは楊戩でした。
王天君と楊戩
そんな楊戩は、十天君のリーダーである王天君と接触。
そこで、王天君から昔話をされます。
その内容をまとめるとこうなります↓
崑崙山:太公望たちが所属する、人間側の仙人界。
金鰲列島:妖怪側の仙人界。現在は聞仲が率いている。
崑崙の教主である元始天尊と、金鰲の教主である通天教主は、元金鰲所属の妲己を危険視し同盟を結びます。
その時に互いの道士を交換。元始天尊から引き渡されたのが王天君で、通天教主から引き渡された彼の息子が楊戩です。
つまり、楊戩は妖怪(それも金鰲のエリート)でありながら、それを隠し(知っているのは元始天尊を含む一部のみ)人間として崑崙側についています。
一方王天君は、妖怪の多くは人間を嫌うため、幽閉されてしまいました。
それは王天君を死なせないためでしたが、精神を壊した王天君は妲己に目をつけられ、今のような邪悪な妖怪のような存在になってしまいました。
補足すると、妲己・聞仲・趙公明という金鰲の三強はみんな、通天教主の弟子です。さらに十天君までいて、金鰲強すぎだろ――と思うかもしれませんが、崑崙側にも実はいろいろいるんです。いろいろ。
十天君は聞仲の配下ではない
さらにまとめると。
崑崙山・太公望たち:妲己を倒して人間界を変えたい。
聞仲:殷のため金鰲を使い、太公望たちを倒したい。
十天君:聞仲の下についているが、実質王天君が率いる存在で、いつ歯向かうかわからない存在。
この仙界大戦は、二大勢力の戦いに見えて、実は大きくわけて三つにわかれているのです。大戦外の存在まで含めると、さらにいろいろ派閥があるのですが……。
妖怪として生きるか、人として生きるか、それとも?
王天君は楊戩に対し、妖怪であるとバレたら崑崙にいられなくなる。そう諭します。
楊戩はバリアを解除しなければ、崑崙山は滅びます。しかし、妖怪として金鰲で生きる道もある、と。
一方太公望は、楊戩がバリアを解除してくれると信じ、崑崙山を発進させます。
そして崑崙山は金鰲のバリアに衝突してしまい――。
さあどうなる?
という終わり方でしたが、まあ予告を見れば、ね?
普通に崑崙メンバーが十天君と戦っているので、お察しです。
ちなみに、最後のCパートは時系列が違うシーンなので、混合しないように。
ちょっとややこしいですが、これはファンサービスでしょうか。
来週は十天君の癒し系担当が登場するはずなので、お楽しみに。