世界一有名なペンギンと言われている ピングー はスイスで誕生したクレイアニメです。
クレイアニメはその名のとおり粘土を使ってキャラクターを作り、少しずつ動かして撮影、それを動画にしたアニメーションです。ピングーはクレイアニメとしても有名ですがNHK教育番組で放送していた「ニャッキ」シリーズ、映画クレヨンしんちゃんのオープニングと言えば思い出す人も多いのではないでしょうか。
世界一有名なペンギン「 ピングー 」
ピングーは日本では1992年にテレビ放送が始まり、その愛らしさやクレイアニメとしての完成度から瞬く間に幅広い年齢層に受け入れられ大人気になりました。2017年には新作映像の放送がスタートし、オリジナルの風味を残した最新の3DCGは「クレイアニメそのもの」と評されるほどの動きや質感が評価されました。
この作品では”ピングー語”を話しており、視聴者はキャラクターが何を話しているか分かりません。にも関わらず視聴者はその音声を聞き入り、大体何を言っているかが分かってしまうのです。
ちなみに作中のキャラクターは男女問わず全てイタリアの俳優であるカルロ・ボノーミ氏が務めております。
大人だからこそ楽しめる ピングー
ピングーは小さな子どもが見ても楽しめる作品ですが、大人だからこそ楽しめる要素がこの作品には詰め込まれています。まずは是非、ピングーのメイキング動画を見て頂きたいと思います。ピングーという作品がどのようにして作られるのか、クレイアニメを製作することがどれだけ大変か、小道具がこんなにも細かく拘って作られていたのか、メイキングを見ることで新しく発見できることは挙げればきりがありません。
子ども向けだからこそ子供騙しは通用しない。そんな熱意が動画からも伝わってきます。
もちろん作品として楽しむこともできます。ピングーのストーリーは大人向けの重厚さはありません。しかし子と親の心情を大変上手く描いているシーンが多く隠されています。下の子が産まれてからはその子ばかりを気にかける親、長男のピングーは構って貰いたいために親の気を必死で引こうとします。
そういった子に対して一度は対応に失敗してしまうものの、最後はきちんと子と向き合うシーンは子育てという観点でも学ぶことの多いのではないでしょうか。
「ながら視聴」は難しいゾ!
余談ですが、ピングーはある意味で「もっとも作業用に向かないアニメ」と言えます。前述のとおり作中ではすべてピングー語で話しているため、映像を見ていないとどういったシーンか分かりません。
カルロ・ボノーミ氏の声による演技が迫真なのもあって妙に画面が気になり、ついつい目がそっちに行ってしまうのです。
試したことがない人はぜひ、ピングーを流しながら他の作業をしてみてください。本当に気になってしまいます。
文章:kyouei-amagasaki1200