「迷い猫オーバーラン」や「パパのいうことを聞きなさい!」などの松 智洋さんが原案をつとめ「変態王子と笑わない猫」などのカントクさんがキャラクター原案を務めた作品「メルヘン・メドヘン」。
第10話をもって放送が一旦の区切りを迎えた本作品。
不思議な世界に迷い込んだ、人見知りの少女・鍵村葉月が様々な人との出会いを通じて自分と向き合いながら成長していく王道ストーリー。
ジャンルでいうと魔法少女ものなのかな?まあとにかくファンタジー作品なんですが、物語もさることながら、カントクが原案をつとめた「魔法がある世界を生きる等身大の女の子たち」のふわりとした日常や、時々百合が描かれるこの世界観がたまらんかったですね…。いろんな要素が詰まった「メルメド」という作品の魅力を語らせていきまっへん!
キャラクターがかわいい!
まぁまずはこれですよね。
何度も述べてますがキャラクターがかわいって武器なんですよ。きらら系の作品とかもろにキャラのかわいさを武器にしてるし「かわいいは正義」ってキャッチコピーを考えた人は本当に天才だと思います。
ドジっ子ブルマの葉月、正統派黒髪の静、ミステリアス美人のアーサーに、アホの子ロシア、やっぱり僕ならゲスかわリンちゃん。ブルマ直すシーンとかEDの映像の百合百合シーンとか白スク水とかなんだあれは!フェティシズムにぶっ刺さるシーンが多くて最高か!!
キャラクターはかなり多く登場しますがその豊富さも魅力のひとつだと思うし、個性ももちろん違うのできっとお気に入りのキャラクターが見つかるはず…。
ただやはりそれ故に、その武器の威力が半減してしまったのは悔やまれますね…。どうしてこうなったのでしょう…。
優しい世界観のファンタジー作品
この作品のテーマは【物語】です。
これは原初の元ネタとなったおとぎ話のような「物語」と、人生という意味での「物語」のダブルミーニングになっています。
コンプレックスを抱えていつも逃げてばかりでひとりぼっちで過ごしていた葉月が、周りの人間に支えれながら自分だけの「物語」を創り出していく、そんな「物語」。
中盤まではそんな葉月が他人と繋がっていく過程をわかりやすく、オーソドックスに描いた優しい世界観のファンタジー作品。
そして、葉月覚醒後の後半にいくにつれて、ヘクセンナハトが始まってからは徐々に他のキャラクターたちの「物語」が少しづづ明らかになっていくのも魅力の一つですね。
「居場所」のため、「立場」のため、「仲間」のため、それぞれがヘクセンハナトを戦い抜きたいという「物語」がところがいいんですよね。
いきなりズドンと重いシリアスが混じりつつも、ロシア校のギャグ要素だったりが入ってきたり、ノルマのごとくお色気要素が入ってきたりと演出のバランスの良さにも注目してみるのも面白いポイントです。
キャラクターをもっと掘り下げたり、キャラクターそれぞれのストーリーをもう少しアニメで表現できたらもっとよかったのですが…。
世界観の広がるメディアミックスプロジェクト
さて、そんな二つの魅力を最大限が味わえるのはアニメもそうですが、やはり原作!!
「メルメド」はメディアミックスプロジェクトなので原作はどれかといわれると微妙ですが、ノベライズ版はアニメでは描ききれなかったところが詳細にわかるのでやはりオススメです!
メルメドはキャラクターは多いですが、それぞれに「物語」がきちんとあります。なのでそのそれぞれの「物語」やヘクセンナハトへのかける思いがわかればアニメも違った見方ができるので、原作を知ることで視点を変えて見れるので面白いです。あとはアニメでなかった水着回もあったりね…。
とくにインド校、ドイツ校、イギリス校がメインのスピンオフ作品「メルヘン・メドヘン フェスト ~魔法少女たちの前日譚~」は、アニメではなかなか出番に恵まれなかったメンバーたちの日常が見れてなかなか面白いです。
あとはコミカライズ版も現在進行形で連載されているメディアミックスプロジェクトでもあるのでアニメ以外でもストーリーを補完してみると作品の世界観が広がって楽しめるポイントになります!
アニメもまだまだ終わってはいません、最後まで葉月たちメドヘンたちの『物語』がどのような結末を迎えるのか見届けていきたいです。