ついに全22話の放送を終えた『 3月のライオン 第2シリーズ 』。
もともとあった原作の人気や実写版の映画化に加え、リアルの世界でも藤井聡太プロが素晴らしい成績をあげたこともあり、多くの方々の注目を集めた作品だったのではないでしょうか。
今回は、その全話の放送をみた感想と、そしてこちらで書かせていただいた記事の総括で締めさせていただければと思いますので、どうかお付き合いのほどをよろしくお願い致します。
自分ではない誰かのために━━

第2シリーズを語る上で欠かすことができないのが、主人公・零がお世話になっている花本家の次女・ひなを取り巻いたいじめ問題。
自分がターゲットになっていたわけではないけれど、いじめに苦しむ友人のため力を尽くしたひなが、結果的に特定のグループから攻撃を受け苦しむ姿が非常に印象的でしたね。
そんな彼女の味方であり続けようと、家族や零、さらに彼女の小学校からの友人である高橋くんや零の元担任である林田先生など周囲も立ち向かい、またひな自身もつらい現状に苦しみつつ最後まで戦い抜き問題は解決の方向へと進んでいきました。
もちろん以前に放送された第1シリーズでも人と人のつながりは色濃く描かれていたのですが、今回は“零を中心とした世界”から“零の周囲の人たちの世界”へと大きく視野が広がっていたように思います。
特に、個人的には将棋以外の話の部分での、他者への思いやりがとても感じられました。
前シリーズでは、彼自身の眼に映る日々の生活の描かれた方がとても斬新で面白く、そして今回は多角的なものの捉え方が心に響き、色々と成長させてもらえたなと、最終話を見終えた今に改めて痛感しています。
ストーリーの緩急のつけ方が抜群に良い!
繰り返しになってしまい申し訳ないのですが、今回はちょっとシリアスな話も少なくなかったと思います。
本当だったら、そういうシーンが続く限りこちらも肩肘張って見ちゃうところ、『3月のライオン』は難しい話を進行しながら全く違う話(零や他のプロ棋士たちの将棋の戦いや日常風景など)も組み込まれていて、常に気持ちが沈むようなことはなかったように感じています。
また、制作会社であるシャフトならではの独特のタッチがコミカルに描かれた、つらい日常生活の中でもクスッと笑えるシーン━━こちらがいくつもあったことも、面白く見ることができた一員なんじゃないかなと思います。
社会問題を取り上げながら、アニメとして楽しく見られるような工夫がいくつも垣間見えることは、本作の大きな魅力であり、だからこそいろんな人に勧めたくなる一作であると、ここは自信を持って言えますね。♬
『 3月のライオン 第2シリーズ 』総括コラムの最後に━━

最終話のコラムのほうでも少し書かせていただきましたが、こちらの原作はまだストーリーが続いています。
アニメ放送としても、最後の高校生活をひなと同じ学校でおくることになった零の日常や、将棋のプロとしての生き様、さらに彼や花本家のつながりにその他の生活の日々━━まだまだ見ていたいシーンがたくさんありますので、ぜひ第3シリーズの放送も早く決まったら良いなぁ、と。
それでは最後になりましたが、半年間、こちらの記事にお付き合いくださったことを改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
これからもみなさんに楽しんでいただける記事作りに努めて参りますので、今後ともよろしくお願い致します。♬