長い間人気が衰えない名探偵コナンシリーズ。いつも同じような事件を繰り返している筈なのに、毎回新鮮さに惹かれる魅力的なアニメ作品です。その中でも筆者は名探偵コナンの映画シリーズが大好物。そこで今回は、名探偵コナン映画シリーズの中でもっともオススメしたい、 名探偵コナン 沈黙の15分 (クォーター) を題材にしました。
[aside type=”warning”]このコラムにはあらすじの解説があり、ネタバレ要素ありとなっていますのでご注意ください。[/aside]
名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター) のストーリー
8年前の新潟県北ノ沢村では、大雪が降っていました。大雪が降る中、幼い少年(立原冬馬)が何者かに追われ必死に逃げていました。無我夢中で逃げていた、冬馬は足を滑らして崖から転落し意識を失ってしまったのです。意識を失った冬馬を崖の上から確認にし、逃げ去った黒い影。
そして現在、再選を果たした朝倉都知事に、何者かから謎の脅迫状が届きました。
その翌日、朝倉都知事が開通式に出席し都営地下鉄15号線・東京都に乗車する都知事。たまたま東都線の真下の高速道路を、阿笠博士たちと走行していたコナンは不審な人物の存在に気づきます。
不審な人物が、爆弾スイッチを持っていることに気づいたコナンは阿笠博士に車を止めるよう言いました。しかし、次の待機所まで車を止めることはできなかった。車が止まってコナンは、スケボーで高速道路を逆走します。爆弾の存在に気づき、目暮警部に新一の声で連絡入れ電車を止めるように指示をしました。残された車をコナンは、一人で停止させて一人の死者を出すことなく大惨事を防ぎました。
コナンはこれを朝倉都知事を恨む者による犯行なのかと疑います。
鍵を握るのは、朝倉都知事が国士交通大臣だった頃に建設したダムだと睨んだコナンでした。
コナンはまた同じことが起きないように、犯人を追うべく小五郎・蘭・少年探偵団達と共に新潟県北ノ沢村に訪れました。
8年前の事件
北ノ沢村では移設5周年を記念した、スノーフェスティバルが開催されており多くの人で賑わっていました。犯人を見付け出すべく調査をしていたコナンは、8年ぶりに集まったという、立原冬実(北ノ沢村診療所の看護師)、遠野みずき(ロッジの従業員)、山尾渓介(無職で元服役囚)、氷川尚吾(保険調査員)、武藤岳彦(木彫り職人)の幼馴染5人に出会います。
5人はそれぞれに人には、話しづらい過去を抱えていました。
そこで8年前何があったのか知ります。みずきさんの妹が8年前に山尾に、ひき逃げ合い命を落としたこと、8年前に立原の息子(冬馬)が崖から転落して、頭を打ち以来ずっと意識を失っていたことなどが分かりました。
言葉は刃物なんだ!
夜、スノーモービルで遊んでいた少年探偵団。元太が運転していて調子に乗り過ぎて、コースアウトになってしまいました。さらにモービル横転し、コナンと灰原に助けを求めます。
駆け付けたコナンと灰原は、モービルを見て大人を呼ばないと無理だと判断しました。だがそこで光彦が、元太君が悪いと言い出し、元太は光彦だって喜んでたじゃねかと言い合いになりました。そしてお互いの名前を言い合う2人にコナンが、
「そこまでだ。2人ともそれ以上言うのは、辞めろ。一度口に出しちまった言葉はもう元には戻せねーんだぞ。言葉は刃物なんだ。使い方を間違えると厄介な凶器になる。言葉のすれ違いで、一生の友達を失うこともあるんだ。一度すれ違ったら、2度と会えなくなちまうかもしれねぜ。」
と2人を優しくなだめました。これはとてもいいセリフでした。聞いていて筆者も言葉には気を付けて使わないと2度と戻せなくなると大切な事を学ばせてもらいました。
8年ぶりに目覚めた少年
8年の眠りから冬馬が目覚めます。しかし目覚めた彼の意識と精神は、8年前のままだったのです。なぜ自分が崖から転落し、意識を失っていたのか?すべての記憶が完全に喪失していました
冬馬の転落事故とひき逃げ事故や、地下鉄爆弾事件との関係は、8年前の鍵は冬馬の記憶が握っている訳ですが、彼は実年齢は15歳でも、記憶を喪失した7歳の子供のままでした。
犯人
コナンが調査を進めると、最中氷川の遺体が雪原上で発見されました。コナンは犯人を山尾であることを突き止めました。山尾はみずきさんの妹をひき逃げしたことで服役していましたが、他にも罪を犯していたのです。
8年前に彼が宝石強盗を起こし、帰りの車でみずきさんの妹をひき逃げ事件を起こしていました。その車の中には、たくさんの宝石積んでいましたが、それらの宝石は北ノ沢村に隠していました。そのことを、氷川にかぎつけられて脅されていたのです。
その宝石の隠し場所を、8年前の当時少年であった冬馬に見られていたために、冬馬の命も狙っていました。犯人・山尾の目的は、ダムの水を全て抜き8年前に強盗で隠した宝石を取り戻すことでした。
そして事件を全容を知ったコナンを襲ってくる山尾。スケボーで逃げようとしますが、銃を発砲されて絶体絶命に陥ります。その時、みずきさんが山尾の肩を銃で撃ち、コナンは助かりました。
記憶を取り戻した冬馬が、ある人物を見て震えていました。
その人物とは、みずきさんでした。みずきさんが8年前に、妹と進路に事で喧嘩をしてしまい、押したら運悪く山尾の車が来たところで妹が引かれてしまったのです。その時冬馬が見てしまったのです。みずきさんは冬馬の記憶が戻ってしまうことが怖くなり、ずっとロッジで働きながら冬馬を監視していました。
しかしながら、みずきさんは、罪を認め自首する覚悟でいました。そんな中みずきさんをずっと愛していた武藤は、彼女をずっと待っていると告げていました。
タイムリミット15分
山尾が仕掛けた爆弾は、スイッチが押されてしまっていました。それに気づいたコナンは、
「みんな逃げろ!爆発するぞ。ぐずぐずするな急げ!!」
と言って皆を安全なところまで誘導します。そしてダムの水が、濁流となって村に向けて流れ出しました。
何か、村を救う手はないのかと考えるコナン…そしてコナンが思いついたのは雪崩で水をせき止める方法でした。
コナンの機転のおかげで、雪崩を起こして水を止めることが出来ました。しかし、コナン自身が雪崩に巻き込まれ行方不明になってしまいます。雪崩に巻き込まれて生きていられるタイムリミットが15分。冷たく暗い雪の中で、孤独と迫る死の恐怖に立ち向かうコナン。
コナンが雪の中で孤独な戦いを続ける中、必死に蘭や少年探偵団達がコナンを捜索しますが簡単には見つかりません。蘭がコナンの携帯に電話を掛け、携帯電話のコール音に辿って見つけた場所を探しますが、そこでも見つかりません。蘭は、諦めず探し続け、最後の頼み新一の携帯に掛けます。
「お願い、もしも近くにいるならそばに来ているなら助けてよ新一!」
と思い叫びます。
蘭の声に反応し目を覚ましたコナン。最後の力を振り絞ってベルトからサッカーボールを射出して居場所を伝えました。そしてコナンは蘭や少年探偵団達に発見されます。蘭は涙を流しコナンを抱きしめました。
名探偵コナン 沈黙の15分 (クォーター) の感想
名探偵コナンの映画は、どの作品も魅力的でハラハラドキドキさせられる映画になっていますよね。この作品は、タイムリミット15分で人はどれだけ必死になっているかが描かれていましたね。
コナンが高速道路でスケボーして、車を止める場面は現実では絶対にありえないシチュエーションになっていましたが、でもめちゃくちゃかっこよかった。
少年探偵団の光彦と元太が口喧嘩を、していた途中コナンが「言葉は刃物なんだ」と言っていた場面は、筆者も言葉を大切に使っていきたいと思えるシーンでした。
冬馬君は、八年もの間目を覚ますことない人生は、ホント辛すぎますね。でも目を覚ました瞬間、本当に良かったです。
そして筆者も号泣になったシーンは、コナンが雪崩に巻き込まれた場面です。爆弾が爆発しダムの水が流れ出し、それを止めようとしいい方法がないか探していたコナン。そして雪崩を起こしたら、止められると考えコナンは雪崩を起こした。その結果コナンが雪崩に巻き込まれてしまった。この時、筆者は心臓が止まるほど苦しい場面でした。
そして雪崩に合って、15分のタイムリミットがスタートしますがなかなか見つかりません。最後蘭が新一に電話かけて叫んだ瞬間、コナンが目を覚まし居場所を伝え無事にコナンが見つかった時は、筆者は号泣でした。
ハッピーエンドで終わって、本当に良かったです。
筆者は、タイムリミット15分で人は、何が出来るのかを考えさせられる作品になっていると思います。
是非皆さんもご覧ください。
文章:kyouei‐薔薇