グローバル社会と叫ばれ始めてから、すっかり時が経ち、逆にその言葉すら聞かなくなった昨今。文化やエンターテイメントはどんどん国境を越えたものとなってきています。
それはアニメーション映画界でも同じ。
自分の国とは違った、別の国を舞台にアニメーション映画を作るといったケースが、珍しくないものとなってきています。そんな流れの中、対象となる国に日本をピックアップしてくれるケースも増えてきました。今やいろんな作品で海外の人の、日本へのイメージを体験することができます。
今回はそんな、日本を舞台にした海外のアニメーション映画をまとめてみました。
ベイマックス
世界のディズニーが、日本を舞台にしたアニメーション映画が『ベイマックス』です。厳密には日本とアメリカが合体したような架空の都市、サンフランソーキョーが舞台となっているのですが、招き猫であったり、鯉のぼりであったり、といたるところに日本を想起させるモチーフが配置された世界観となっています。
また主人公の少年の名前はヒロ・ハマダ。海外ともども日本風の名前が設定されています。これは今回の映画化に伴って新たに設定されたわけではなく、実は原作の『ビッグ・ヒーロー・シックス』の頃からヒロという日系のキャラクターとして登場していたところから引き継がれている部分です。
カーズ2
ディズニーからもう一本、こちらはディズニー・ピクサーチームが日本を描いた『カーズ2』を紹介します。本作では世界の様々な地域でレースが行われる物語となっており、中盤では日本を舞台にレースが展開されます。多数のネオンが鮮やかな繁華街からシャワートイレといったディテールまで、車の世界ではありながら、まさに日本といった描写が多数盛り込まれています。日本人にとっては当たり前の風景が海外から見ると特徴的に思われているのだな、という発見がありますね。
KUBO/クボ二本の弦の秘密
ストップモーションアニメーションでお馴染みのスタジオライカが、日本を舞台に描いた映画が『KUBO/クボ二本の弦の秘密』。封建時代の日本を舞台に、少年クボが妖怪や月の帝に立ち向かう冒険譚が描かれます。お供には猿やクワガタが登場していたり、キーアイテムとして刀や三味線といった日本の雰囲気にあったモチーフが起用されています。また、風情のある背景美術などがこれまた見物。海外の作品でありながら、どこか懐かしさを感じられるような瞬間を秘めている作品となっています。
[kanren postid=”72671″]犬ヶ島
そして2018年公開となる新たな日本を舞台にした海外アニメーション映画が『犬ヶ島』です。『ファンタスティックMr.Fox』や『グランド・ブタペスト・ホテル』などを世に送りだしたウェス・アンダーソン監督が、ストップモーションアニメーションで、独特の世界を描きます。
舞台が日本となっているだけでなく、オリジナルキャストとして渡辺謙さんや夏木マリさん、RADWIMPSの野田洋次郎さんが起用されるなどといった日本フィーチャーっぷりを見せているところにも注目です。