お互いの正体が明らかになったからには、平穏な学生生活は終わってしまうのではないかと考えていたのですが、意外なことに2つの陣営に分かれた4人は同じ教室で勉強する日々が続いているようです。この世界の真実を知った3人は、アカネに対してどう接するのでしょうか…
TVアニメ『 SSSS.GRIDMAN 』第8話「対・立」のあらすじ
ツツジ台高校では数年ぶりに学園祭が催されることになり、校内各所でその準備が進められていた。アカネがアレクシスに利用されていると考えた裕太たちは、彼女に対して説得を試みることに。
宣戦布告
1話や4話では暑さが強調されていましたが、劇中は10月中旬の学園祭を控えた時期のようです。1年E組の企画はいなくなってしまったバレー部の面々が発案したものだと六花が口にしたことで3人の間に流れる空気が重いものに変わり、将は空の上にあった街のようなものが何だったのかという疑問を口に出しました。人がいるようには見えなかったという将の印象は分かりますが、宇宙人の基地ってのはどうかなぁ…
裕太はアレクシスの印象を「ラスボスっぽかった」と身も蓋もない言い方で説明しますが、彼がラスボスじゃなかったらアカネがラスボスになってしまうような気がするんですけど。

この街が特殊である原因がアカネだと判明したものの、彼女とアレクシスの目的がなんなのか分からないとヴィットはぼやきます。気に入らないところを壊して造り直している、とするなら目的は“自分にとっての理想の世界”、あるいは“自分にとって居心地のいい世界”を作るためではないかという気がしてきますが…アレクシスとアカネの関係、または出会いがどんなものだったのかが分からないままでは、推察にしかなりませんね。
以前キャリバーさんが1人で学校に来たときは誰にも認識されていなかった様子なのに、今日は新世紀中学生の面々全員が他人から認識されるようになっています。この、“認識される”というのにも何か条件がありそうな気がしますが…?誰なのかはっすに聞かれた六花は素直に答えてしまったものの、黒スーツの4人組ということでバンド名だと思われた様子。言われてみれば確かにそんな感じに聞こえなくもない?
学校をサボって打倒グリッドマンのための怪獣制作に没頭していたらしいアカネですが、完成した怪獣を即座に実体化させるのを止めました。何か作戦があるみたいですね、校外学習の時のようにタイミングを見計らって出現させるつもりなのでしょう。
学園祭を毎年やっているわけではない。というのにも引っかかりますが、六花はそれ以前に担任の先生が少し前まで生徒達に無関心だったことを覚えているらしく、急激な変貌をグリッドマンと関係があるのではないかと予想しているようです。うーん、いい方向に変化しているのは喜ばしいと思いますが、怪獣に襲われたのをきっかけに変化したのは間違いないんですよね。グリッドマンのもたらす影響が、街の破壊阻止以外にはっきりしていないので何とも言えません。
そんな会話をしながら登校した裕太たち3人に、アカネは新しく造った怪獣を披露します。最初にグリッドマンが戦ったグールギラス(名前は公式サイト参照)を強化したものだと自慢気に語った彼女は、グールギラス改を学園祭の当日に学校で暴れさせると宣言したうえで、自分を止めて見せるように言い出しました。元のグールギラスは公式サイトに掲載されているイラストを見ると、フィギュアの芯に使っている針金がところどころ露出しているのが見て取れたりして、阻止する者のいない街の破壊にはよくても、戦闘にはあまり向いていないデザインだったように思われますが、これ以降の怪獣にそのような一部手抜きにも取れる部分は見当たりません。込められている気合いが違うのでしょうか…
アカネの言葉を宣戦布告と受け取った裕太と将は怪獣への対策を考えますが、六花は「戦うより先にやることがあると思う」と異を唱えました。六花は友達であるアカネと戦いたくない思いが強い様子ですが、説得が通じないと考えている将はグリッドマンとアシストウエポンを全員一度に動かす方法を考えることが先決だと言って対立してしまうことに。
裕太は将と共に学園祭当日以外の日に戦うことを提案しますが、アカネは学園祭が嫌いだと言い君たちも怪獣が戦っている姿の方が見たいんじゃないのかと続けました。グリッドマンが狙いなら関係のない人達を襲う理由はないと裕太は強く言い返しますが、アカネはその言葉を無視して姿を消してしまいます。聞く耳もたず、とはまさにこのこと。

ボロボロのアンチが絢に現れ、六花のママにご飯を食べさせてもらいます。乱雑に手当てされた顔の傷と、食事の食べ方や礼儀も教わっていない様子はどこか痛々しさを感じさせられますが、キャリバーさんが彼の去り際に声をかけてスマホの番号を入手。この関係が良い方に転がってくれることを期待してしまいます…。あ、キャリバーさんの不敵な笑みというかドヤ顔頂きました。
六花はバスの中で、アカネの方に視線を向けないまま、バレー部の皆を殺したように今までずっとそんなことを繰り返して来たことを黙っていたのかと問いかけますが、アカネは自分は直接手を下していないと言い、「この街は怪獣で回っている、調整しなくちゃいけないの」と意味深な言葉を続けます。
“仲が良くも悪くもない人”の死を、アカネは「いてもいなくても一緒」と言いますが六花は「一緒じゃない」と返し、「私を殺したら全部解決する」という言葉にもそれは解決ではないと返しました。その答えを聞いたアカネは「他の子とはちょっと違う、私の近くにいるべき人」とひどく嬉しそうに笑い、後ろの座席から身を乗り出して六花を抱きしめ、そして「神様と仲良くするのは嫌?」と問いかけた上で「私が何をしても六花は私のことを嫌いになれないよ」とささやき、「私が六花をそう設定したんだから」と恐ろしい言葉を続けます。
思わず目を見開く六花。「ここに住む人はみんな私のことを好きになるようになってる、だから私と六花は友達なんだよ」と暴露され、彼女は普段幻影のような怪獣が立体的に見えるのを見ながら自分がアカネの友達として生まれたのかと問いかければ、「私の友達として、私の怪獣から造られたんだよ」と返されました。これは一体何を意味するのか…
ついに全員合体!
学園祭を明日に控え、六花は裕太にアカネを止められなかったことを打ち明けます。自分は何も出来ていないと語る彼女に、裕太は六花じゃないと切り抜けられないこともたくさんあったと励ましました。明日学校で将に謝ると言う六花に将の方が悪いのに?と裕太が聞くと、「私から謝るなんて考えてなさそうじゃん」と笑った六花に、裕太は何事かを閃きます。
学園祭を前に、アレクシスの「君の出し物、皆も楽しみにしているよきっと」「外からのお客さんがたくさん来るだろうし」という言葉に対し、アカネは「だから負けられないよ」と決意の表情を浮かべました。外からのお客さん、とは普通なら学校外の人々を指すのでしょうが、アカネの怪獣を“出し物”と表現することもなにか違和感があります。裏の意味がありそうな…
そして学園祭当日、ドローンを学校に飛ばしたアカネはアレクシスに怪獣の実体化を指示しようとしますが、タブレットには学校の敷地内を足元に注意しながらゆっくりとあるくグリッドマンの姿が映っていました。先にグリッドマンが現れることで、学校内の人々を避難を促すとともに学校から狙いを逸らさせる作戦ですが、アカネはそれを見て「つまんないことやってくれるなぁ…」と呟き、苛立った声でアレクシスの名前を呼びます。
怪獣が出現して初めてアカネはグリッドマンがいつもの半分くらいの大きさであることに気付きますが、これはグリッドマンとアシストウエポン全員が出撃しても干渉しないように計算してのこと。全てのアシストウエポンと合体し“超合体超人フルパワーグリッドマン”となることで通常の大きさになるのです。しかし、フルパワーグリッドマンの姿を見たアカネは「もうただのロボットじゃん」と感想を漏らし、「そんなんに私の怪獣は負けないから!」と今までにない強い調子で叫びました。
グールギラス改を相手に、フルパワーグリッドマンは十全に力を発揮して圧倒、全く危機に陥ることなく勝ちを収めます。
学園祭の企画に冒頭で裕太が文句を言っていましたが、1年E組の出し物はなんと『男女逆転喫茶』!裕太はセーラー服、将はメイド服(二―ソックス付き)、六花は軍服姿で学園祭をすごすことに。アカネは体調不良を理由に欠席していますが、六花の脳裏にはアカネの言葉が焼き付いていました…
アカネは真っ暗な部屋の中で、このままでは自分の街がどうにかなってしまうと呟き、アレクシスはそんな彼女を焚きつけます。果たして、これからの彼女の動きはどうなるのでしょう。

ちょっと小ネタ
マックスさんたちの“新世紀中学生”というのは、学年の事じゃなく、「かつてその活躍で世界を救い、人類が21世紀を迎える事を成し遂げた『中学生』達」に因んだ『称号』なんだそうです。
フルパワーグリッドマンの合体シーンと必殺技、確実にサンライズの勇者シリーズに影響受けてますよね…?実は、『電光超人グリッドマン』はシリーズ4作目『勇者特急マイトガイン』とほぼ同時期に放送されていました。『電光超人グリッドマン boys invent great hero』でのサンダーグリッドマンへの合体シーンがマイトガインに似ていると言われています。
タイトル | SSSS.GRIDMAN |
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原作 | グリッドマン |
監督 | 雨宮哲 |
脚本 | 長谷川圭一 |
放送期間 | 2018年10月~12月 |
主な声優 | 響 裕太・広瀬裕也 グリッドマン・緑川光 |
公式サイト | https://gridman.net/ |
SSSS.GRIDMANの各話も是非チェックして下さい!
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第1話「覚・醒」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第2話「修・復」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第3話「敗・北」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第4話「疑・心」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第5話「挑・発」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第6話「接・触」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第7話「策・略」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第8話「対・立」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第9話「夢・想」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第10話「崩・壊」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第11話「決・戦」
- TVアニメ『SSSS.GRIDMAN』第12話「覚醒」【最終回】
- TVアニメ『 SSSS.GRIDMAN 』総括