TVアニメ『 転生したらスライムだった件 』第8話「受け継がれる想い」【感想コラム】

TVアニメ『 転生したらスライムだった件 』第8話「受け継がれる想い」【感想コラム】

リムルの“捕食者”のスキルによって、融合状態にあったイフリートと切り離されたシズさん。果たして、彼女の安否は?

TVアニメ『 転生したらスライムだった件 』第8話「受け継がれる想い」のあらすじ

魔王レオンのもとにいたシズを連れ出したのはあるひとりの勇者。その勇者のことを胸に、彼女は長い間人々を救うために活動を続け、イングラシア王国では異世界から召喚された子供たちの指導者を務めたが、とうとう最期の時を迎えようとしていた…

彼女の長い長い旅の終わり

TVアニメ『 転生したらスライムだった件 』第8話「受け継がれる想い」【感想コラム】
画像引用元:©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会

力なくベッドに横たわるシズさんを見守るリムルですが、彼女は自分を止めてくれた礼を言うと「私という人がいたって覚えていて欲しい」と告げます。意識が朦朧とする中で、シズさんは自分のたどって来た人生の全てをリムルに伝え始めました。

魔王レオンによって召喚され、友達を殺めてしまった後もシズさんは彼の側近として仕え続けていましたが、ある時勇者と出会ったと言います。

ある戦いの後、シズさんは軍の殿を務めることになりましたが、それが自分の意志なのかイフリートの意志だったのか今でも分からないと彼女は言い、勇者に倒されるのを覚悟したものの勇者はシズさんに「なぜここにいるのか」「どうやって生きてきたのか」を問いかけ、彼女を自分の保護下に置いたのだそうです。うら若い女性であった勇者との出会いによって、シズさんは感情を取り戻すことが出来ました。そして、シズさんの仮面は勇者がくれたもので、魔法抵抗を高めイフリートを抑え込む助けとなるアイテムであることを告げます。

勇者と旅をする中でシズさんはこの世界のことや魔法などいろいろなことを教わり、人々を助けるために力を振るいました。そうするなかで、彼女はいつしか“爆炎の支配者”の二つ名を持つ冒険者として知られるようになりますが、ある時勇者はシズさんの前から姿を消してしまったのだとか。「きっとまた会えるから」という言葉を残して…

ひとりになったシズさんは苦しむ人々を助けるべく何十年も戦い続けましたが、年齢を重ねることでイフリートの制御が難しくなり、暴走の危険を恐れて第一線を退き指導者として人と関わることになりました。イングラシア王国にある学校の教師として異世界から呼ばれた子供たちの面倒を見ることになり、その中の1人が「ぼくは悪いスライムじゃないよ」のセリフを教えてくれたそうです。平和な日々を送るなか、彼女の元を去っていった子もいましたが、教え子の1人は自由組合の最高責任者である総帥(グランドマスター)の地位についていると誇らしげに教えてくれました。

やがてイフリートの意識を抑え込めなくなり始めたことで、自らの死期を悟ったシズさんは最後にレオンに確かめたいことがあるのを思い出して探索の旅に出たのです。最後の旅の同行者となった3人のことを「危なっかしいけどいい子たち」と評した彼女は楽しい旅だったことを思い返し、最後の願いとしてリムル=悟に自分を食べて欲しいと言いました。

「この世界が嫌い、でも憎めない」辛く苦しいことも、嬉しいことも楽しいこともあったシズさんの人生。死んでこの世界に取り込まれたくない、という彼女の思いを受け入れ、リムルは彼女の最期の言葉を魔王レオン・クロムウェルにぶつけることを誓います。そして、急激に老化が進んだ彼女を優しく包み込むように捕食するのでした。永遠に覚めることのない、幸せな夢の中で眠らせてあげるために…

実はここまでプロローグだったんだよ!(な、なんだってー)

TVアニメ『 転生したらスライムだった件 』第8話「受け継がれる想い」【感想コラム】
画像引用元:©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会

シズさんを取り込んだことで、リムルは彼女の幼い頃に似た容姿の人間態を得ることになりました。しかし、周りが驚愕するのは言うまでもありません。彼女の願った葬送だったとはいえ、仲間であるエレンたちに相談できなかったことをリムルは謝りますが、カバルたちは彼女の望みだったのならと受け入れます。

そして帰り際にカバルたちはリムルに人型になって欲しいと頼み、シズさんへのお礼と別れの言葉を口々に述べ、彼女の最期の旅の仲間がこの気持ちのいい3人であったことにリムルも感謝するのでした。

カバルたち3人の装備がボロボロだったので、カイジンたちが手掛けた防具を餞別に渡しますが4人ともとんでもない有名人だったらしく感激されまくり。シズさんが亡くなった悲しみを吹き飛ばすかのように、騒いで笑顔で帰途に就いた彼らのたくましさをリムルは見習おうと思います。

炎で全てを失ったひとりの少女は、異世界に渡ることで炎の力を手に入れました。少女は己の力を人々を守り助けるために振るいましたが、炎は彼女の身を少しずつ蝕んでいき…やがて炎を御することが出来なくなっていった。彼女の名はシズエ・イザワ、“爆炎の支配者”と謳われる最高位の精霊使役者(エレメンタラー)にして英雄だった…

シズさんの墓に手を合わせ、リムルは魔王レオンの横っ面をブン殴るという目的を手に入れます。ごく平凡な人生を送っていたひとりの男は、通り魔に刺されて魂だけで異世界に渡り、転生を果たしました。そして、暴風竜ヴェルドラという友と出会い、ひとりの女性の思いと姿を受け継ぎ目的を得たリムルという1匹のスライムは、この世界に激動の時代をもたらすことになるのです…

争いの火種

豚頭族(オーク)の住まう地は未曽有の大飢饉に襲われていました。乾ききった大地と飢えに苦しむ1人の若いオークの前に現れた魔人ゲルミュッドは、彼にゲルドという名前と食事を与えるとジュラの大森林を手中に収める豚頭魔王(オーク・ディザスター)となるよう働きかけます。果たして、ゲルミュッドの目的とは?

タイトル 転生したらスライムだった件
原作 伏瀬(原作者)、みっつばー(小説挿絵)、川上泰樹(漫画版)
監督 菊地康仁
副監督 中山敦史
シリーズ構成 筆安一幸
出演 リムル=テンペスト・岡咲美保
大賢者・豊口めぐみ
ヴェルドラ=テンペスト・前野智昭
その他の情報 http://www.ten-sura.com/

 

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