扇というのは実は武器としての用途もある物で、古くは戦国時代に非常時の護身用として携帯されていたと言われ、現代でも“鉄扇術”という武術として伝わっています。尚文たちがあれほど苦戦したソウルイーターを一撃で仕留めた扇の使い手・グラス、果たして勇者たちは、彼女を相手に生き延びられるのでしょうか?
TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第12話「漆黒の異邦者」のあらすじ
2体目のソウルイーターを一撃で仕留めた謎の少女、グラス。彼女は「真の波の戦い」を始めると告げ、最初に攻撃を仕掛けた錬、元康、樹を圧倒する。尚文たちの連携技も通用せず、誰もが満身創痍の中で、尚文は再び憤怒の盾を使おうとするが……
絶望的な力の差
防御・支援専門の尚文が率先して前に出ないのを見て、従者を差し向ければいいと言うグラスですが、尚文の従者扱いされた錬たちは憤りを隠せません。尚文を悪人だと思っているのなら余計に、ひどく侮辱されたと考えても仕方ないでしょう。3人の同時攻撃がグラスに向かいます、しかし彼女は微動だにせず、“輪舞零ノ型・逆式雪月花”という技で3人の勇者とそのパーティメンバーを吹き飛ばします。
彼らが立ち上がることも出来ないほどのダメージを受けたことから考えても、グラスの力はまともに戦えば敗北必至と考えていいレベル。尚文は偶然転がってきた“魂癒水”でSPを回復させ、シールドプリズンでグラスを捕縛した隙にラフタリアとフィーロが接近して攻撃を仕掛けますが全く通用せず、グラスが再び技の構えに入ったのを見て2人を近くに呼び寄せてシールドプリズンで身を守ります。しかし、2人も受けたダメージの大きさに膝をついてしまいました。
もはや立っているのは尚文だけ。憤怒の盾による攻撃を見ていたらしいグラスの言葉にラフタリアも覚悟を決め、再び尚文は“憤怒の盾Ⅱ”を呼び起こします。それによって暴走したフィーロがグラスに蹴りかかるものの、簡単に受け止められた上に軽く突かれただけで吹き飛んでしまい、尚文はラフタリアにフィーロのことを任せてグラスにセルフカースバーニングを発動させますがこれも通用しません。しかもグラスの“輪舞破ノ型・亀甲割”という遠距離攻撃は、憤怒の盾Ⅱを貫通して尚文の腕鎧を破壊する威力を見せました。原作では防御貫通攻撃だと判断されていますが、どちらにせよグラスには尚文にダメージを与える手段があることに変わりはないのです。
アイアンメイデンを使えと煽るグラスに対し、尚文は応えますが切り札であるこれもほとんどダメージを与えることが出来ませんでした。万事休すかと思われたその時、尚文の視界に砂時計と時間のアイコンが表示されます。ラフタリアの光魔法でグラスの目をくらまし、回復させたフィーロの背中に乗って逃げ切ろうとしますが、なおも追撃が来るのを尚文が必死に受け止めて距離を稼ぐと、グラスは「その程度の強さでは次はありません」と告げて姿を消しました。グラスが尚文たちだけを狙ったため、倒れたほかの面々はどうにか無事で済んだようです…

画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会
村への被害も最小限で済んだらしく、戻ってきた村人たちの笑顔を眺めていた尚文。突然視界に現れた砂時計のアイコンのカウントダウンが、“波”の収まるまでの時間を示したものだと考え、“波”がそもそも何であるのかすら知らないことと、グラスが“勇者”を倒すことにこだわっていたのが何故なのかと思いを巡らせます。確かなのは、次の“波”の到来までの間に強くならなければいけないということのみ。
尚文自身は魔物の欠片を盾に吸わせることで、新しいスキルを手に入れることが出来ますが、パーティ全体の力を上げるためにはラフタリアとフィーロのクラスアップが絶対に必要だと実感します。
確執は続く
今回の“波”について国王に報告するよう告げられた尚文は、エイクに頼まれて渋々ながらメルロマルク城へ向かうことに。映像を記録・再生できる水晶球で尚文がソウルイーターを倒す様子を見た王は、その力が盾の勇者にあるまじきものだと言い、その力を手に入れた経緯を説明するよう威圧的に告げてきました。
当然のことながら尚文が素直に従うはずもなく、「知りたければ土下座しろ」とカウンターを叩き込みます。自分の世界では、人に物を尋ねるときは地面に頭をこすりつけた上で頼むのだ。と追い打ちを仕掛け、王が激高し兵士たちに囲まれますが、「今の俺なら、ここでお前を殺し正面から逃げ切ることも出来る」と宣言し、“波”のボスを倒した自分と戦いたい者がいるかどうか兵士たちに問い掛けると、明らかに及び腰。誰も戦う意思を見せないことに王は顔を歪めますが、尚文は“波”が終わって元の世界に帰れるまでは最低限の協力をしてやる。と告げた上で背を向け、二度と自分たちの邪魔をするなと宣告します。
王はラフタリアとフィーロに尚文の無礼を償わせると言い出しますが、振り返った尚文に威圧され言葉を失いました。どんな卑劣な手段からも仲間を守り抜く、そう言った彼は2人に手を出したなら生まれてきたことを後悔させてやるとまで口にし、その場を去ります…
階段を降りたところで、「此度の活躍、お見事でした。でごじゃる」と妙な語尾の女性に声をかけられ立ち止まる尚文。彼女は尚文の活躍で、「皆がその功績を認めざるを得なくなっている」と言葉を続け、その中には“盾の勇者”を快く思っていない勢力が混ざっていると語り、教会などにある剣・槍・弓の組み合わさった紋章を掲げて見せると、今後の行動にはより一層慎重さが求められると忠告してきたのです。
その頃、王のところにメルティが話をしに来ていました。王は尚文の前とは別人のように相好を崩して話しかけますが、メルティは尚文との話し合いが険悪に終わったことをついて、和解するように忠告します。しかし、思わずといった感じで王は声を荒げ…メルティは父がそこまで盾の勇者を嫌う理由を問いかけると、王は顔を背け「奴と亜人どもをのさばらせたら、また家族を…」と酷く悲しげに呟きました。後に分かることですが、彼が盾の勇者と亜人を嫌うのには、非常に重く正当な理由があるのです。
そこに現れたマルティは「女王不在の今は、王の意見が絶対。それは私たち王女であっても例外ではありません」とメルティに声を掛けました。苦悩するような表情の王の傍らに立ち、国を憂いての言動であると言った上でメルティに父の優しさに甘えるのを控えるように、と続けますが…メルティに「姉上には関係のないことです」とキッパリ切り捨てられます。自分も両親と同じように国の行く末を案じている、と続けたメルティは「それが…王位を継承するものの責務ですから」と姉より遥かにしっかりした言葉を返しました。マルティが物凄い顔になり、娘たちの間でオロオロする王の前で「これで失礼します」とメルティが退出していくのを王は引き留めようとしますが、マルティがそれを遮ります。しかし、姉がパパ呼びで妹が父上呼びって…姉妹の精神年齢逆なんじゃないのか?

暗躍する者たち
ラフタリアの剣が折られてしまったこともあり、武器屋の親父さんのところで話をする尚文たち。王との不仲も打ち明けていますが、クラスアップはどうするのかと問われてシルトヴェルトかシルトフリーデンに行こうと思っていることを話すと、親父さんは地図を広げ「おすすめはシルドフリーデンだ」と奴隷商と同じことを言います。シルトヴェルトは亜人絶対主義の極端な国であることを教えてくれますが、何か言いかけたところでフィーロが「またおでかけするの?」と聞いてきて話がそちらに向き、旅に必要なものを見繕ってくれることになりました。
親父さんの手際の良さで、迅速に出発が出来た尚文たち。餞別として、尚文には盾に着けるアクセサリー、ラフタリアには折れたのと同じ剣と、実態のない敵に効く魔力剣。そしてフィーロに何かあって馬車を引けなくなった時のために、と魔力に比例して力が出るというグローブ。これを着ければ尚文でも馬車が引けるんだとか、何それ凄い。
街道脇で食事を摂りながら、旅の間は王族や他の勇者と関わらずにいられる自由をかみしめる尚文でしたが、護衛を連れたメルティが馬車で追いかけてきて半目の心底イヤそうな顔になります。
メルティは王と和解してもらおうと必死ですが、取り付く島もない尚文の様子にとうとう怒り出してしまいました。年齢相応の表情で、父と尚文がどっちも頑ななことに手を振り回して怒りまくるメルティの様子に、キレ方が父親そっくりとか思う尚文ですが、父上が母上に叱られるという言葉に引っかかりを覚えます。上の空な様子をメルティに見抜かれ、「人の話はちゃんと聞きなさい!」と叱られてため息をついたとき、ふと視界に入ったメルティの護衛たちの様子に誰かが人を陥れようとしている時の空気を感じて緊張が走り…兵士のひとりが抜剣して走ってくる様子をスローモーションのように見た尚文は、とっさにメルティを腕の中に抱え込み、振り下ろされた剣を盾で受け止めました!
| 題名 | 盾の勇者の成り上がり |
|---|---|
| 原作 | アネコユサギ(原作者)、弥南せいら(小説挿絵) |
| 監督 | 阿保孝雄 |
| キャラクターデザイン 総作画監督 |
諏訪真弘 |
| シリーズ構成 | 小柳啓伍 |
| 出演 | 岩谷尚文・石川界人 ラフタリア・瀬戸麻沙美 フィーロ・日高里菜 |
| 公式サイト | http://shieldhero-anime.jp/ |
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