TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第16話「フィロリアルの女王」【感想コラム】

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第16話「フィロリアルの女王」【感想コラム】

MFブックスの来月の刊行予定に『盾の勇者の成り上がり』22巻と、『盾の勇者の成り上がり クラスアップ』のタイトルで設定資料集が掲載されました。実に楽しみです。

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第16話「フィロリアルの女王」のあらすじ

衰弱した子どもたちを連れた盾の勇者パーティに、タイラントドラゴンレックスが襲いかかる。フィーロが狙われていると気付いた尚文は、フィーロに乗ってタイラントを街の外までおびき出すが、正面から戦ってもダメージが通らず手詰まりになってしまうのだった。

怪獣大決戦!?

封印されていた魔物・タイラントドラゴンレックスを見て、思わず固まる尚文。目の前にバカでかい恐竜が現れたんだから、そうなるのも仕方ありません。

どうみても町の中で戦えるような相手ではないのと、4人もの怪我人を連れているために一時撤退しますが、なんとまっすぐ尚文たちを追って来ました! 相手がドラゴンだからか、フィーロが勢いよく飛び出して向かっていくもののあまり効いていない様子です。しかし、メルティがフィーロのお腹とタイラントの身体の一部が同じように光っているのに気づきました。町の外まで誘導できる見込みが立ったことで、ヴァンが子供たちを引き受けると言ってくれます。どうするべきか迷うラフタリアに、キールは自分は大丈夫だから行ってと背中を押し、彼女は尚文が作ってくれた腕輪をキールに再会の約束の証として渡すのでした。

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第16話「フィロリアルの女王」【感想コラム】

尚文・ラフタリア・メルティの3人がフィーロに乗って移動すると、タイラントドラゴンレックスはその後を追いかけて来ます。途中で町の人々を襲わないのはありがたいことですが、壁や建物を破壊しているのにダメージを負った様子がありません。町を出て森を抜け、湖のほとりの平原に出たことで余計な被害を出す心配がない場所だと判断し、尚文たちは戦闘準備を整えます。

向かってきたタイラントドラゴンレックスを尚文はエアストシールドで受け止めますが、なんとそれを破壊。フィーロの蹴りとメルティの魔法も効果がなく、ラフタリアが剣で切り付けても外皮が硬すぎて通りません。尚文がスキルで2枚目の盾を出せるようになっていたため、それを足場にしてフィーロが頭部に一撃入れても全く効果があるようには見えず、仲間のスタミナにも限界があるため尚文は憤怒の盾を使おうとしますが、どこからか聞こえて来た少女の声がそれを制止。気が付くと、周囲に魔法の霧を使った高度な結界が張られていました。

ラフタリアが何かが来る音を聞きつけた直後、森の中からフィロリアルの大群が現れます。尚文は再度、憤怒の盾に変更しようとしますが『干渉により変更を阻害されています』という表示がスキルツリーに現れ、先程と同じ声が「その力に頼らないで欲しい」と告げてきました。誰何する尚文の声に応えたのか、湖の方から現れたのはタイラントドラゴンレックスと同じくらい巨大なフィロリアル・クイーン!!

彼女の言葉によると、タイラントドラゴンレックスが巨大なのは取り込んでいる“竜帝の欠片”というものが体質に合わないからのようですが、尚文たちでは全く歯が立たなかったというのに瞬殺してしまいます。そして、話をするためフィーロと同じように少女の姿に変身したフィロリアル・クイーンは世界のフィロリアルの統括をしている女王、フィトリアと名乗るのでした。

フィロリアルの女王・フィトリア

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第16話「フィロリアルの女王」【感想コラム】
画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会

“フィトリア”という名前を聞いて、驚くメルティ。というのも、フィトリアというのは遥か昔に召喚された勇者が育てたという伝説のフィロリアルの名前だといいます。遥か昔、ということで尚文は名前を受け継いだのだと考えますが、当の本人(本鳥?)はフィトリアという名前はずっと昔から自分しかいないと告げてきました。どうやら伝説の存在で間違いない様子。

フィロリアル・クイーン姿のフィトリアを見て「カッコいい」と感想を漏らしていたフィーロは、いつか自分もあのくらい大きくなれるのかと尚文に聞きますが、「あそこまで大きくなったら養えないから捨てるぞ」と返されてむくれます。ただでさえ大食漢のフィーロがあんなサイズになろうものなら、どれだけのご飯が必要なのか見当もつかないので、フィーロには悪いですが尚文の意見も分からないではない…

すると、フィトリアが「ここまで成長するには、普通のフィロリアルの数十世代分は必要だから安心して」と言いました。地球の野生のダチョウの寿命が約50年らしいので、似たような長さと考えると…20世代で既に1000年に達します。彼女を育てた勇者というのは、もしかすると何千年も前に召喚された人物なのでしょうか。

フィトリアに自己紹介を求められ、尚文たちも名乗りました。実は、メルティが以前護衛とはぐれたのは、普通のフィロリアルに変身していたフィトリアを助けたからなのですが、このエピソードはアニメでは省略されています。そのことで親近感を覚えていたからなのか、フィトリアはメルティに「メルたん」という通称を命名。うーん、ネーミングセンスが…

尚文はタイラントドラゴンレックスを倒してくれたことに礼を言いつつ、何の用があるのかを問いかけます。フィトリアは経緯を説明するため、場所の移動を提案してきましたが尚文はそれに待ったをかけ、タイラントの素材を盾に入れようとしたところ…フィトリアは四聖勇者がドラゴンの素材を武器に入れることに不満をあらわにしました。どうやら、フィロリアルとドラゴンの関係は彼女の代から悪いみたい。また、カースシリーズの力が強力なことも認めつつ、代償の大きさを口に出して使わないようにと意見を述べます。

それでも、尚文は共に生き残るためには必要なものだと返し、フィトリアは仕方なくといった様子で彼の行動を認めました。

素材の回収後、フィトリアのものらしい馬車に乗ると“ポータル”という魔法のようなもので一瞬で別の場所に移動しており、辺りには遺跡があります。フィトリアによると彼女が管理している“最初の勇者が守った国の跡地”と言われている場所らしいのですが、彼女が生まれるより前のものなのだとか。“フィロリアルの聖域”であるため、本当ならばあまり人を連れて来てはいけないそうなのでメルティは興味深そうにしていますが、追手を気にしなくて済むのは尚文たちにとってありがたいことですね。

様々なことがあった日なので、全員疲れていることを分かっている尚文は食事の準備に取り掛かります。タイラントの肉でご飯を作ったものの、フィロリアルの大群にじーっと見られて食べづらいことこの上ない状況に。こうなってはどうしようもないので、尚文はフィロリアルたちのために寸胴鍋4つ分の食事を作るのでした。彼の作る料理が美味しいのは原作で何度も語られることですが、原作18巻では料理勝負をしたりしています…盾が鍋の蓋に見えるとか言っちゃだめだぞ!キレるからな!

驚くべき事実

TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第16話「フィロリアルの女王」【感想コラム】
画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会

フィトリアと2人で話をすることになった尚文。封印されていた魔物が解き放たれた経緯を知りたいと聞かれ、知っていて助けに来たと思っていた尚文は少し驚きます。しかし、フィトリアが現れたのは新しいクイーン候補を見つけたことの報告を受けたからでした。

クイーン候補と聞き、それがフィーロのことであると確認した尚文は彼女が他のフィロリアルと違う育ち方をした理由を問いかけます。その答えは、「勇者が育てたから」。つまり、四聖勇者がフィロリアルを育てると、フィロリアル・キングないしはクイーンになるのですね。

尚文から今までの経緯を聞いたフィトリアは、大きくため息をついて四聖勇者たちの仲が悪いことに呆れます。“終末の波”の脅威を知る彼女にとっては、勇者同士のいがみ合いは危機感がないということに他ならないのでしょう。向き合って欲しいと言われる尚文ですが…

フィトリアは尚文に砂時計のことを知らないのか、と問い掛けます。“龍刻の砂時計”の存在なら知っていると尚文は応えますが、「じゃあなんで世界中の波に参加しないの」と言われ驚愕。メルロマルク以外の地でも“波”が起こっていることを始めて知った尚文ですが、更に「四聖は元々、それぞれの国がひとりを召喚して波に対処するもの」とフィトリアは言いました。四聖勇者が、4人同時に召喚されたこと自体がイレギュラーだったのです!当然のことながら、何もかもが初耳である尚文は戸惑いを隠せません。

フィトリアは、育ててくれた勇者の願いによって「世界を守る」という役目を務めていると言います。今は役目を果たすことが出来ていても、いつかは力が足りず救えなくなる。そのために勇者が必要だと…

勇者同士が協力し合うことを求めるフィトリアは、世界を守るためであれば自分が四聖を殺すと宣言しました。全滅すれば、四聖勇者召喚の儀式を再度行うことが出来るためです。

そのころ、錬と樹のパーティは三勇教が隠していることを探るため、書庫を見つけ調べ始めていました。三勇教は、剣・槍・弓の3人の勇者を信仰の対象としています。つまり、錬・元康・樹はキリスト教でいうキリストと同じ立場にあるはずなのですが、13話で尚文を追い詰めた際に兵士たちは錬の制止の声を聞かずに攻撃しようとしていました。

彼らは、信仰対象の言葉を受け入れなかったのです。このことは、いったい何を意味するのでしょう……?

題名 盾の勇者の成り上がり
原作 アネコユサギ(原作者)、弥南せいら(小説挿絵)
監督 阿保孝雄
キャラクターデザイン
総作画監督
諏訪真弘
シリーズ構成 小柳啓伍
出演 岩谷尚文・石川界人
ラフタリア・瀬戸麻沙美
フィーロ・日高里菜
公式サイト http://shieldhero-anime.jp/

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