前回、アスタたちを逃がしたアネゴレオン。
そして今回はその弟たちのエピソードです。
ランドール副団長
クローバー王国中で暴れまわるエルフたち。
「紅蓮の獅子王」団アジトでは、副団長のランドール・ルフトエールがエルフに体を乗っ取られ暴れていました。
ランドールの空気魔法を前に、成すすべなく倒れていく「紅蓮の獅子王」メンバーたち。
心が折れていく仲間たちを前に、アネゴレオンとフエゴレオンの弟であるレオポルド・ヴァーミリオンは、叫びます。
「折れるなァ! オレたちは最高の団長たちに鍛え上げられた誇り高き最強の団「紅蓮の獅子王」だ!」
ランドールのマナが満ちた空間では、満足に魔法を使えないみんな。
けれど、レオは集中してなんとか魔法を放ちますが、かき消されます。
尊敬する兄・姉のまとめる「紅蓮の獅子王」の一員として
ランドール「もうあきらめなって」
レオ「オレは、負けん。誇り高き「紅蓮の獅子王」の炎をかき消すことはできん」
あきらめないレオの姿を前に、戦意を取り戻し立ち上がる仲間たち。
今のレオはまるでアスタのようです。
それでも、圧倒的なエルフの魔力量に加え、空気を蹴って空を移動し、目に見えぬ大気を撃ちだすランドールには手も足も出ず。
ランドール「最強の団……ね。笑わせてくれるよ」
レオ(目に頼るな――感じろ)
レオは危機的状況の中、ランドールの魔力を感知し見えないはずの空気魔法を回避。
ランドールはそのセンスと成長速度の速さを認めます。
仲間たちも、レオはいずれ「紅蓮の獅子王」を統べる存在になると考え、彼を逃がす時間を稼ごうとします。
けれど、レオは逃げません。
レオ(もう少しで、なにかつかめそうなんだ)
マナゾーンにでも覚醒しそうなレオでしたが、先に体力がつき動けなくなってしまいました。
フエゴレオン”元”団長
ランドール「いずれ団を統べる者か。悪いがここで詰ませてもらう。人間、とくに王族には壮絶な死を」
レオ(あきらめてたまるか)
レオ(オレは誓ったんだ。こんなところで……)
その時、アジトを温かな炎の魔力が包み込みました。
現れたのは、フエゴレオンです。
フエゴレオンは、ファナの元から去ったサラマンダーと共にありました。
フエゴ「よく戦ったな、レオ」
レオ「兄上!」
フエゴ「だがまだまだだ。ここからは私がやる」
フエゴ「『紅蓮の獅子王』団長として、お前の兄として……!! 私は二度と負けん!!」
フエゴレオンは眠りの中、レオたちの魔力を感じていました。
もっと力を欲し、その結果、火の精霊サラマンダーに選ばれたのです。
失われた腕を炎の腕に変えて、目覚めたフエゴレオン。
サラマンダーとフエゴレオン
フエゴ(私にはまだ成すべきことがあると、そう言っているんだな)
サラマンダー「……」
フエゴ「聖霊よ、この力存分に使わせてもらうぞ」
ランドール「人間風情が精霊の加護を!? それも、最も穢れし王族が、なぜ」
フエゴ「ランドオオオオオール!! 起きたてで火加減が出来ぬかもしれん。死なないように耐えろ……!!」
炎精霊魔法サラマンダーの吐息!!
その圧倒的な魔法は、エルフとなったランドールの魔法を呑み込み圧倒。
そして、フエゴレオンはランドールを拘束しました。
レオ(凄すぎる。さすが兄上だ)
けれど、レオはそんな兄をもいつかは超えて見せると誓います。
フエゴレオンは姉が団長をしていると知り、それから団員たちに指示を飛ばします。
金色の夜明け
一方そのころ。
「金色の夜明け」団では、王族であるミモザちゃん以外のメンバーがエルフに転生し、敵となっていました。
最強の団が全員パワーアップし、敵となる事態。
その中には、フィンラルの弟ランギルスの姿も。
ランギルスの体を奪ったエルフの名は、ラトリ。
ラトリはパトリのいとこです。
ラトリ「白い夜は終わった。人間にみせてやろう。金色の夜明けを」
同時刻。
フィンラルも目覚め、ヤミ団長と合流。
街中にあのおかしくなったランギルスと同じ魔力、エルフの魔力を感じ取ります。
フィンラル「ランギルス――今度こそオレが助ける」
というわけで、兄弟の話が熱いブラクロ97話でした。
ついに目覚めたフエゴレオン。
アニオリの補完シーンでは、フエゴレオンはヴァンジャンスがパトリに変わったことで動揺し、その隙をつかれて倒されたことが判明しました。
けれど、フエゴレオンにとどめを刺さなかったヴァンジャンス。
ヴァンジャンスなりの気遣いなのでしょう。フエゴレオンもそのことを気にかけ、ヴァンジャンスになにか事情があるのだと察していました。
けれど、それでもヴァンジャンスのしたことは魔法帝やクローバー王国魔法騎士団への裏切りであり、それが招いた悲劇なんですよね。
しかも、ヴァンジャンスの選んだ最強の団「金色の夜明け」メンバーが、エルフ転生メンバーだったという。普通なら許されない事態ですが――。
そして来週はアネゴレオンのターンになりそうです。
フエゴレオンもアネゴレオンもかっこいいです。そんな兄・姉に憧れるレオ。彼の成長も楽しみですね。というか、成長してくれないとアスタのライバル名乗れなくなっちゃいますしね。