TVアニメ『 グランベルム 』第8話「魔術師になるということ」【感想コラム】

TVアニメ『 グランベルム 』第8話「魔術師になるということ」【感想コラム】

TVアニメ『 グランベルム 』第8話「魔術師になるということ」

TVアニメ『 グランベルム 』第8話「魔術師になるということ」【感想コラム】
画像引用元:(C) ProjectGRANBELM

水晶と戦う満月と九音は、水晶の不気味な雰囲気に押され、苦戦するも切り抜ける。
新月の家で目を覚ました満月は、寧々からのメッセージに気づき、家を訪ねる。
昨夜の戦いを振り返るも、寧々からアンナについての記憶が消えてしまっていた。
違和感を覚えた新月たちは急いでフーゴ家に向かうのだが…。

仕掛けてくる水晶

TVアニメ『 グランベルム 』第8話「魔術師になるということ」【感想コラム】
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姉にかけられた呪いが、水晶によるものと確信した久音。
呪いを解けば、グランベルムに負けたっていいと言う強い決意を口にする久音。

「人の心に合わせて魔力が行ったり来たり。ころころころころ、次々変わる赤青黄色、群青色。あなたの魔力は何色?」

あくまで久音をおちょくっていく水晶。
そして、アルマノクスから強制的に出てきた2人…。
そこで、水晶と久音は口付けを交わす…。

…と言ったところでグランベルムから目が覚めた満月。

「戦いが終了した時に戻る場所をイメージしていないと入ったところと同じ場所に戻されるのです。裸の状態で…」

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なぜか一糸まとわぬ状態で戻されるという勝手が悪いリターン方法ですね…。

そして肝心のグランベルムの結果は!?

アンナに対して、アルマノクスのコアは完全に破壊したという新月。
もうグランベルムからは……と言葉を濁す。

満月に託した豚型のUSBを回収した寧々。
そこには、水晶や魔術師たちのグランベルムの戦いが記録がされており、あからさまに異質の存在の水晶に寧々も怪しさを募らせる。

水晶がアンナの元にいた魔術師であると新月が告げると、そんな機体やフーゴ家はとっくに負けていると、寧々にはアンナの記憶自体がすっぽりと抜けていたのだ。

恐らくはグランベルムに負けたことで、術者が強力な魔力に耐えきれずに…消滅したと…。

久音も、強大な魔力が現実世界に介入してきて、アンナの存在と死を”なかったことにしている”と。

実際に、クレアの姉は…アンナからロサへと入れ替わっていたのだ……。
魔力の介入が現実世界のことを色々と入れ替えていたのだ…。

グランベルムに関して、いろいろと探りを入れている寧々。
魔力の出力推移を調べてみるも、そこでは満月たちがどう考えても幻を見せられているとしか言いようのない推移をさしており、ますます怪しさが増す…。

さらに、満月たちを脅かす出来事が起こる。

あの水晶が満月の学校に転校してきたのだ…。あまりにも堂々と仕掛けてくる水晶に、たじろぐ満月。

水晶は「あなたたち三人で共闘してたんでしょ?このままじゃ私だけ仲間外れで、ずるいじゃん。今度は私と組んでくれない?」

精神攻撃は基本。

満月はグランベルムに参戦する理由は、自身の願いではなく新月のためなんだと、強く拒絶をする。

「今は」それでいいよ…不敵に笑う水晶に、なぜ呪いをかける真似を…と迫る満月に、好きだからよ、四翠も久音も…。

そして、満月に「あなたはグランベルムに参加する器じゃない」と言い放つ水晶。「あなたにはなにもない」と。
全てを見透かしたような細い目…。不気味。

グランベルム戦のラストに久音に口付けをしたことについて、姉の魂を食べてあげたのだという水晶。ますます謎な存在ですねぇ…。

「何もない」を背負っている

魔力係数と魔術師たちの発言の矛盾がどうしても気になる寧々は、調べてくうちにあることに気づく。

お互いの記憶の齟齬がないのだとするならば、ドデカい魔力に対して逆位相の魔力をぶつけることで相殺しあたかも魔力が存在していなかったことにする操作が行われているんだ、と。
同時にそんなことが出来るのは、マギアコナトスによって魔力が封印された世界では通常は不可能であることに気づきます

つまりは、いわゆる「マギアコナトスによって魔力が封印された世界」という前提自体が、操作された記憶 であることになるわけです。記憶を消せるということは記憶を作り出せるということ。

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水晶になにもないと言われた満月は、気にしないといいつつも心の中に引っかかる…。
改めて日記を振り返ると…その中身はまっさらなまま。まさか、満月の記憶さえも操作されている…と思いきや、はっと夢オチ。
明らかに精神的にきている様子な満月。

それでも新月の前では「いろいろ言われたけど平気」と強がってみせる。
しかし、それさえも「顔を見れば嘘をついていることくらいわかるんだ…」と満月。新月がアンナのことで涙を流していたんだと……お互いにグランベルムを通じて精神的に傷ついている。

「もう誰かを巻き込みたくない」と満月にあらためて、グランベルムから手を引いてほしいと促す新月。
満月はどうしても水晶に言われたこと引っかかる、何もないからグランベルムから手を引けという言葉。それが新月に言われた言葉とかぶる。

「私たちは皆、傷付き、失い、執着し 何かを背負って戦ってきた… 戦うしかなかった」そうすることでしか、私たちは存在意義が見いだせないと。
新月にとって自分の魔術師としての才能があるからこそ、それに苦しめられた、だからこそそれがない満月がグランベルムに苦しめられる必要はない。

「違うよ。あたしは「何もない」を背負っている。真っ白で透明で…何もないけど、とても重い……「何もない」を背負っている」

その強い覚悟に、お互いを否定しあい、再び共にグランベルムを戦い抜こうと誓い合うのだった。

そして、寧々の突き止めた異常な魔力干渉の数値。それは満月の家から発せられているものだった…。

満月の正体とは

グランベルムの核心にも迫ったような回でした。魔力によって現実世界への介入が行われるという事実が今回で判明したということで、これまでの全ての出来事が否定されてしまう事実が出来上がったわけです。

グランベルムの戦う理由、歴史、マギアコナトスの存在。これらは基本、新月によって語られてきたわけですが、これらが全て操作された記憶である可能性もあるわけです。

つまり、何が真実で、何が嘘であるか、虚実混じった状態になりました。

なによりも気になるのが巨大な魔力係数を感知した満月家と、満月の存在。

満月は明らかに他の魔術師とか違い、願ってグランベルムに参加したわけでもなく途中から参加したイレギュラー因子。
これまでも満月は自分の記憶にはない記憶が流れ込む描写がありますが…満月の正体とは一体なんなんでしょうか…。気になります!

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