2019年もあと少しとなり、来年は遂に2020年です。この2010年代が終わろうとするタイミングで、色々なアニメが生まれたこの10年間を振り返ってみようという企画です。
各年の有名・話題アニメから、筆者のお気に入りのアニメまで独断と偏見で代表的な作品をご紹介したいと思います。今回は、2015年度の作品です。
2015年の主な出来事
6月 オリコン 『ラブライブ!』ベストアルバムが首位
7月 又吉直樹さんの「火花」が、芥川賞受賞
9月 ラグビーWカップ 日本代表が強豪・南アフリカを破る大番狂わせ
2015年の新語・流行語大賞 「爆買い」、「トリプルスリー」(柳田悠岐選手、山田哲人選手)
おそ松さん
原作者・赤塚不二夫先生の生誕80周年を記念して制作されました。6つ子が成人しても全員ニートというぶっ飛んだ設定、さらに6つ子の個性や、思い切った演出などが話題になりました。社会現象にもなり、2019年には劇場版も公開されました。
基本的に1話のなかで複数のお話が描かれる、オムニバス形式の作品です。笑える回から泣ける回、怖い話など、物語にバラエティーがあって楽しめます。
また6つ子を演じるのはおそ松役の櫻井孝宏さんをはじめ、超豪華声優陣ばかり。またイヤミなど、脇を固めるキャラクターや声優さんも魅力的です。
公式サイト:https://osomatsusan.com/
©赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会
Charlotte
人気作「Angel Beats!」で原作・脚本を手がけた、麻枝准(まえだじゅん)さんによる最新作です。さらに麻枝さんは本作で作曲面も担当されており、マルチな才能が発揮されています。
不完全な「特殊能力」をもつ少年少女を描く、学園SF作品です。例えば主人公・乙坂有宇(ゆう)には他人の体を乗っ取る能力があります。
有宇は生徒会に入り、自分たちと同じ能力者を守るための活動を始めます。楽しい学園生活を送っていましたが、ある日悲しみとともに状況が一変。物語が大きく動き出します。
終盤にかけては、有宇が海外の特殊能力者と出会ってその能力を奪う、世界への旅に出るという壮大な展開に。壮絶な旅路の果てに、有宇を待つものはなんなのでしょうか。
公式サイト:https://charlotte-anime.jp/?nopop
(C)Visual Art’s/Key/Charlotte Project
響け!ユーフォニアム
弱小吹奏楽部が新しい顧問のもと、全国大会出場を目指していく青春部活もの作品です。タイトルにある「ユーフォニアム」とは、吹奏楽の楽器です。もともとややマイナーな楽器でしたが、この作品の影響もあり、認知度が上がったとか。
部活内のリアルな人間模様、厳しい部内オーディション、圧巻の演奏シーンなどが描かれています。ドラマのような生っぽいストーリーや、演出が見どころです。
原作者が吹奏楽経験者ということもあり、吹奏楽経験者から見ても「あるある」、「わかる」など多くの共感の声が寄せられています。
公式サイト:http://tv.anime-eupho.com/
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
心が叫びたがってるんだ。
「あの花」を手掛けた長井龍雪監督、脚本・岡田麿里さん、原作・超平和バスターズが再結集して制作された劇場版作品。秩父を舞台にした少年少女たちの青春群像劇です。
幼いころのトラウマから言葉を話せなくなった女の子・順。順はイベント実行委員に指名されたことがきっかけで、拓実たちクラスメイトたちと交流するようになります。それぞれのメンバーが心に秘めている葛藤や恋心を、繊細かつ鋭く描いています。
またこの作品では、ミュージカルが大きなテーマになっています。他の作品ではなかなか見られない、作中の演劇シーンにも注目です。
公式サイト:https://www.kokosake.jp/
© KOKOSAKE PROJECT
ワンパンマン
趣味でヒーローをしている主人公・サイタマは、どんな敵でも一撃で倒してしまう最強の力の持ち主。「どうせサイタマがワンパンで倒しちゃうんでしょ?」と分かっていても、毎回胸が熱くなる物語が面白い作品です。
またサイタマ以外の、個性豊かなヒーローや怪人たちも魅力的です。見れば必ずお気に入りのキャラクターが見つかるはず。
戦闘シーンの迫力やスピード感がすさまじく、作画・演出にもかなり力が入っています。制作スタッフの熱意と高い技術にも注目です。
公式サイト:http://onepunchman-anime.net/
©ONE・村田雄介/集英社・ヒーロー協会本部
6つ子ニートが旋風を巻き起こす!
2015年もたくさんのアニメが放送されましたが、特に「おそ松さん」のブームはすさまじかったですね。特に女子層の人気が高く、コラボも盛んに行われて、色々な企画が生まれました。
制作側も当初の期待値はそこまで高くはなかったようですが、結果的には大ヒット。何がウケるかわからない、アニメの可能性が感じられる年でしたね。
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