TVアニメ『 Fairy gone フェアリーゴーン 』第22話「終焉のパレード」
それぞれの思惑をのせ、暗殺された首相の国葬の車列が走る。 葬儀を強行するレイ・ドーン。それを狙い、妖精兵を率い襲撃をかけるウルフラン。 警護するドロテア。潜むヴェロニカ。それを探すマーリヤ。 そして闘いの匂いに惹かれ──ビーヴィー・リスカーが現れる。
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最終決戦

思い空しく、暗殺された首相の国葬が街では粛々と行われようとしていた。
事実、味方に敵がいる以上、国を挙あげての国葬を行うことを警戒するドロテア本部。
首相代行として、早々に国葬を終えて次の首相を狙うレイ・ドーン、依然としてレイ・ドーン暗殺を狙うベル、妖精憑きを狙う教団、そしてドロテア。様々な人物たちの思惑が複雑に交差する緊張の国葬。
その最中、突如として謎の人工妖精がドロテアたちを襲撃。
警戒していたドロテアは「教団殲滅作戦」に移行、レイを護衛しつつ人工妖精の迎撃にあたる。
序盤からいきなりクライマックス、(K)NoW_NAMEの挿入歌はクライマックスな展開だけどどこか悲壮感のある曲で刺さる刺さる。
そんな中で、ドロテアたちの宿敵ともいえる妖精兵・ウルフランが現れる。
ウルフランは妖精の攻撃をはじく剣と盾の一対型の妖精武器・フラタニルを所有しており、遠方からの攻撃を受け付けないほどの防御力を誇る武器を手にウルフランはフリーと1対1の勝負に出る。
「死んだ女房と子どもためか、こんなことして何が残る」
「なにも…なにも残らない」
「こいよ…受け止めたやる」
死ぬほどカッコイイですね。かつての仲間フリーとウルフラン。こんなことをしても何も残らない、たとえそれが分かっていてももう後には引くことができない二人。
さらにネインやマーリヤの乗った車も襲撃に合う。とっさにマーリヤをお姫様抱っこして助ける局長なんてイケメンなんだ…。
そして、その襲撃犯こそドロテアの因縁の相手…BB・リスカー。

しかし、かつての大戦の歴戦の戦士としてあのリスカーでさえ圧倒する槍裁きを見せるレイ・ドーン、そしてそれを護衛するネイン。七騎士が3人も集い、まさに圧巻の光景が広がる。
妖精武器を持たないネインに、あえて妖精武器を渡し、五分での勝負がしたいというリスカー。
まさに戦闘狂ともいえる行為にネインも応える。
「貴様だけは死ぬべきだ」
はい、Aパートです。
あえて人口妖精を下げさせて自ら1対1を望むウルフランvsフリー、そしてかつての七騎士との戦闘を楽しむかのようなリスカーvsネイン。
最終回を前にここらの因縁の決着を畳んでおこうという戦闘回、軍配はどちらに。
復讐心の行きつく先
リスカーの襲撃で傷を負ったレイ・ドーンを静養させるため保護用の施設をやってきたマーリヤたち。
レイ・ドーンの傷は思ったよりも深刻で、ずっと閉じこもっていてもらちが明かないと判断したロバートは応援と医療班を呼ぶことにし施設を後にする。
得てして二人になったところにレイ・ドーンを付け狙う殺し屋の影が迫る。
「いまさら後悔していない」と死ぬ覚悟をしているレイの元にベルが現れる。
「終わりにしましょう…なにもかも」
「初めから妖精などいなければ、焼かれて滅びればいい」
自分の犯したことが間違ったことではないと言い放つレイ・ドーン。
「あなたは自分のしたことを悔いてない…嘘ばっかり…スーナを焼いた…それでも子どもだったベルを逃がした。それは後悔しているからじゃない?」
「だからこそベルに会えた、そのことは感謝している」
ベルを殺さなかったことを感謝しているというマーリヤに、それでも自分が殺されてもおかしくないくらいの過ちをおかしてきた自分に感謝をするのはおかしいことだというレイ・ドーン。
「死んで解決することなんて…なに一つもない」

「帰る場所がなくても、私が作る。ベルは一人じゃないよ」
ようやく伝えられた心からの本音。
これまでのたった一人、孤独にレイ・ドーンへの復讐心だけで生きてきたベルにはその言葉だけで全てが救われたような気持ちになった。
「みんな死んでなにもなくなった…私はこのまま普通に生きてていいの?」
ベルがどれだけの覚悟と失望が垣間見える、めちゃくちゃ重い言葉ですね。仲間たちのために普通に生きることさえも諦めるとか…。
全てが解決しハッピーエンドとは…問屋が卸しません。そこに妖精憑きを狙う教団の人間が現れます。どこまでもしつこい連中。

マーリヤとベロニカを守るため自らが盾になるレイ・ドーン。彼なりの最期の二人への手向け。
「終わりではない…始まりだ…」
レイはそのまま教団へと運び入れられ、ついに全てのパーツが揃い…聖獣が目を覚ますのだった。
マーリヤとベロニカとレイ
いよいよ最終回を前に、ウルフラン、BBリスカーそしてベロニカ、それぞれの因縁ともいえる要素が全て集まった回となりました。
妖精を駆逐したことへの後悔はないと言いながらも、その責務を感じベルには殺されてもいいとさえ思っていたレイ・ドーン。彼なりにこの半生にどこから負い目を感じていたのでしょう。
そして、妖精がいることでまた戦争が起こることを危惧したレイなりの正義感故の行動でした。
復讐心を持っていてもなにも生まないのはわかりきっていたベル。しかしそれをしなくては自分に生きる目的がなくなってしまうからそれをするしかなかった。
ようやくそこにマーリヤという支えができ、マーリヤと分かり合えた歴史的回にもなりました。
これまで支えられる側だったマーリヤがベルを支える立場になったのは感慨深いです。
そして、次はついに最終回。目覚めた聖獣、それぞれの決着、果たしてどうなるのか。
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