TVアニメ「 あんさんぶるスターズ! 」第二十一話『ハロウィンパーティ』【感想コラム】

TVアニメ「 あんさんぶるスターズ! 」第二十一話『ハロウィンパーティ』【感想コラム】

『オータムライブ』でアダムの圧倒的な強さを見せつけられたトリスタ。より良いパフォーマンスをし『SS』でアダムを超えるため、意見を出し合いながらレッスンに励んでいました。まずは秋の『S1』のドリフェスで結果を残そうと、いつにも増して練習にも熱が入ります。夢ノ咲学院の秋の『S1』は「ハロウィンパーティ」で、あんずが企画し運営を担当しています。

太陽が苦手な吸血鬼

あんずは、外にあるテーブルに突っ伏して寝ている朔間凛月を発見します。偶然通りかかった月永レオが声を掛けても全く反応しない凛月。その様子に「もしかして死んでいるのでは」と焦ったレオが大声を出すと、凛月はやっと顔をあげます。凛月に、寝ていたのではなく失神した状態だったと指摘したレオは、お前はふらっと消えてしまいそうで不安、不安は創作の邪魔だ!と騒ぎます。

創作活動の心配をするレオに、凛月は少し拗ねながら抱き着き、ちゃっかりジュースをおねだりします。レオがジュースを買いに行ったタイミングで、その様子を見ていたあんずは凛月に保健室に行くことを勧めます。しかし凛月は、「みんながいるのは太陽が出てる時間だから」と調子が悪いにもかかわらずあんずの提案を断ってしまいます。

そのころ暗い軽音部室では凛月の兄である、朔間零がレオと電話をしていました。「良く報告してくれた、持つべきものは疎遠な友人より身近な宿敵じゃのう。」と零。凛月の様子は、レオから零へと伝わっていました。

ハロウィンパーティ

TVアニメ「 あんさんぶるスターズ! 」第二十一話『ハロウィンパーティ』【感想コラム】
画像引用元:(c)Happy Elements K.K/あんスタ!アニメ製作委員会

「ハロウィンパーティ」では、夢ノ咲学院のアイドルが仮装をし、歌や踊りで観客をもてなします。コウモリの仮装をした双子、2winkの葵ひなたと葵ゆうたは、校門前で元気にビラ配りをしています。ラビッツの仮装”うさぎゾンビ”は、お客さんに可愛いと囲まれるほど好評で、流星隊の5人はキョンシーのような恰好をしています。

いつもは明るく元気いっぱいの流星レッド・守沢千秋は、実はお化けが大の苦手で、仮装したお客さんにすらビビり高峯翠にしがみついて怯えています。正義のヒーローでも、お化けは怖いのです。プロデューサーのあんずも、赤ずきんの仮装をしてビラ配りをしていました。そこへハイテンションの斑がやってきます。あんずは、斑が言っていた”幼稚園くらいの頃の話”について、自分は覚えていないことを正直に話そうとしました。

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画像引用元:(c)Happy Elements K.K/あんスタ!アニメ製作委員会

しかし斑は急に「オオカミが赤ずきんちゃんを狙ってる」、と視線を違う方向に向けます。斑の視線の先には、木にもたれかかる大神晃牙の姿があり、こちらの様子を伺っています。斑はあんずの持っていたビラを奪い、交代するから晃牙の元へ行くよう促します。昔の話をあやふやにされたあんずは、腑に落ちない様子です。

オオカミ男の頼み事

付き合わせて悪かった、と言う晃牙はオオカミ男の仮装をしており、「がおー!!」とポーズ付きで吠えます。すぐに我に返ったのか照れてしまいましたが、あんずに「零に頼まれたことがあって、手伝ってほしい。」と協力を求めてきます。リッチー(凛月)がやばいらしいと話し出した晃牙は、今までは昼間寝ていた凛月が最近はちゃんと起きている、とクラスメイトだからわかる変化に気づいていました。

凛月のことを本当の吸血鬼だと思っているわけではないが、兄弟そろって日差しに弱いのは事実であり、そんな凛月が昼間から動いているのを晃牙は気にかけていました。「今、夢ノ咲学院が上手くいっているのは『DDD』でトリスタが生徒会長を倒したのもあるが、多少は零のおかげでもある。零が戦ったのは学院の大切な奴らに楽しく過ごしてほしかったからなのに、可愛がっている弟が倒れたら意味がない。」と、晃牙は零のことも心配していました。

夜のライブが始まるまで凛月を休ませたいという晃牙の意見に、保健室は今救護室だから無理かもしれないと頭を悩ませるあんず。晃牙は、零が音楽室に凛月専用のベッドを設置したらしいと説明し、自分は凛月とはうまくかみ合わないけどあんずの言うことなら聞きそうな気がすると言います。

凛月の手作りお菓子

晃牙とあんずは、廊下でお菓子を運搬する凛月を見つけます。ハロウィンのお菓子を作ったと言う凛月に、「弱ってるくせにアイドルと関係ないことしてんじゃんねー!」と晃牙は吠えます。ライブに出るなら休んどけ!と晃牙が言うと、それじゃあ新作お菓子の試食をしろと条件が出されました。タコの足のようなものがはみ出た、とても人類が食べていいものには見えないケーキを、凛月は容赦なく涙目の晃牙の口に突っ込みます。

お菓子の運搬作業を凛月から交代した晃牙は、見た目+甘さのダメージで疲れきっています。音楽室を目指して凛月と並んで歩くあんずは、見た目よりおいしかったと感想を述べますが、”朔間くん”と呼ばれるのが嫌いな凛月は名前で呼んでほしいと言います。常に兄の零に塩対応な凛月にとって、朔間と呼ばれることは兄を連想させるので嫌だったのです。

棺桶のベッド

第一音楽室に到着し凛月専用ベッドを探すあんず。凛月は、ここによくピアノを弾きに来ること、椚先生は最初は怒ったけど今はレッスンをしてくれること、それに対し椚先生に好意を持っている嵐が怒ることなどを話してくれました。嵐のことを”なっちゃん”と呼んでいることも、そういうのが以前は鬱陶しかったのに今では嫌じゃなく、むしろ一人でいたくないと思っている、と。

少し話をしたところで、白い布をかぶったものを発見します。あんずが布を取ると、出てきたのは棺桶の形のベッドでした。焦るあんずに、棺桶は兄者みたいで嫌と言う凛月。とっさにあんずは、自分がデザインしたのだと言いますが、ではなぜ布を取ったときに驚いたのか聞かれ言い淀んでしまいます。何かを察した凛月ですが、疲れてるのは事実だからここで寝かせてもらうとベッドに入ると一瞬で眠りにつきました。

お兄さんをどうして嫌ってるのかな…とあんずが考え込んでいるとスイッチの3人が音楽室に入ってきます。「ほんとは嫌ってない。」と言う宙に、「人のことに立ち入っちゃだめですよ。」とつむぎ。夏目は、零に関する話を聞いてしまったから入ってきたと言います。眠る凛月を見た宙は、「少し悲しげで、でもその奥には愛がある。複雑で素敵な色なー。」と宙にしかわからない表現をします。

あんずは、「お兄さんの想いがちゃんと伝われば…。」とあることを考えます。

穏やかな寝言

もうそろそろライブが始まる時間、あんずに頼まれた真緒(頭には猫耳)が凛月を起こしに音楽室へとやってきます。目を覚ました凛月は、「あの子(あんず)嘘が下手くそ。」と笑います。そして静かに、「まーくんが、ナイツのみんなが、空っぽだった俺の中に一つ一つ暖かいものを積み重ねてくれた。暗闇に光が差し込んだみたい。照らされて焦がされて、灰になっちゃいそうなのに、それが嫌じゃないんだ。」と語ります。

「凛月が灰になったら俺は嫌だけど。」と真緒。一年前の兄の気持ちを想う凛月は、「あの頃の兄者は明るくて暖かいものをたくさん集めた。全て守ろうとした結果、前から持ってたものまで失った。」と言い、寝言はここまで、とライブの準備を始めます。後でゆっくり話そうぜ、と言う真緒に、甘いお菓子を用意しておくよ、と凛月は笑顔を返します。

アンデッドモンスター現る

軽音部室に「朔間先輩!!」と零を起こしに来たのは、ひなたとゆうたです。開けた部屋の中ではあんずが、予備の衣装のサイズを詰めていました。笛の音で起こされた零は、あんずの肩をつかむと首元に近づいていきー吸血鬼のように噛もうとしたところで双子に取り押さえられます。零は、久しぶりに人の体温に触れて活力を得られた、お詫びにライブ会場まで運ぶと言いだし、双子を従えあんずをお姫さま抱っこします。

凛月を寝かせてくれたことに対しあんずにお礼を言った零は、このまま攫って宝物庫にしまっちゃおうかの、とキラキラのアイドルスマイルを向けてきます。そのまま会場に到着すると、「それは俺の役回りでしょ」と薫は不満げです。そんな薫は神父の仮装をしており、零は吸血鬼の天敵ではないかと尋ねます。

薫が「俺は女の子を食べちゃう悪い神父さんだから、魔物の仲間だよ~。」と軽く返す一方、つぎはぎフランケンのアドニスはお菓子を一杯持っています。普段は怖がられるのに、子供にお菓子をもらえた、羽風先輩が助言してくれたおかげだとアドニスは嬉しそうに言います。

ワンワン!いう声がしたほうをみんなで覗けば、そこにはたくさんの犬に囲まれた晃牙の姿がありました。犬たちに好かれ、楽しそうに笑顔ではしゃぐオオカミ男姿の晃牙を見た零は、どれがうちのわんこかの…とボケをかまします。ステージは使い魔のコウモリの仮装をした2winkから始まりました。双子のハロウィンの曲は、楽しくポップでアンデッドもセリフで参加し、大盛り上がりです。

朔間兄弟、お互いの想い

出番が終わったナイツの楽屋に来たあんずは、メンバーに凛月を再び舞台に連れてきてほしいとお願いします。違う衣装を着せられ、嵐とレオに両腕を掴まれステージへ連れていかれる凛月は、戸惑いを隠せません。無理やり出されたステージには2wink、アンデッドのメンバー、そして兄の零がいました。

レオと嵐にどういうことか聞く凛月ですが、2人からは「零が用意したベッドだと気づいてるんだろ。」「お礼くらい言ってもバチは当たらない。」と返ってきました。それでも凛月は零にむかって「平気で約束を破る裏切り者が、今更お兄ちゃん面しないでよ。」とトゲのある声で切り捨てます。

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画像引用元:(c)Happy Elements K.K/あんスタ!アニメ製作委員会

零は、「凛月の言う通り、置き去りにした自分に家族を名乗る資格はない。けれど家族じゃなくても、同じ夢ノ咲学院のアイドルでいさせてほしい。」と切実な想いを口にします。「この一瞬だけでも、人間も魔物も入り混じってこの夜を満喫しておる。眩しいの、暖かいの。」この零の優しい言葉に、凛月の荒れていた気持ちも落ち着いたようです。「この幸福な夜に、どうか隣で歌わせてほしい。」と願う零に、「歌いたいなら勝手に歌えば。」とふと笑う凛月。

零「最後にあとひとつ言わせてほしい。我輩のことは嫌ってもいい、憎んでもいいけれど。自分のことは大事にしておくれ。おぬしを愛おしく思っているのは我輩だけではない。本当に苦しくなったら、遠慮せずに俺に甘えてくれよ。」

凛月「わかってる、あんたがそういう人間だってこと。今日は機嫌がいいから言ってあげる。心配かけてごめんね。ありがとうお兄ちゃん。」

ハロウィンの夜、一夜限定の朔間兄弟のステージが始まります。

アイドルの仮装と兄弟愛

今回の見どころは、仮装したアイドル達と朔間兄弟のやりとりだと思います。特に晃牙くんの「がおー!!」で思わず可愛い…と思ってしまった人は多いのではないでしょうか。朔間兄弟は、弟を大事に思う兄と、過去のことが許せない弟のすれ違っていた気持ちが、すこし通じたように感じます。これからも見守っていきたいですね。

あんさんぶるスターズ! の各話を振り返りチェック!


あんさんぶるスターズ! アニメ情報

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