動物の死骸を骨格標本にすることを趣味であり、生業とする九条櫻子(くじょう さくらこ)。趣味が高じて、骨の様子からプロファイリングする能力にも長けるのであった。
古い洋館から出てきた美女、櫻子に一目惚れした館脇正太郎(たてわき しょうたろう)。櫻子からは「少年」と呼ばれ、行動を共にするようになるのだが、見たくもない死体が出てくる出てくる・・・。
「蛆が死肉を食べ成長し、それを捕食するために昆虫や、小動物が集まる。亡骸は命の楽園になるのだ!」残念美人標本士、九条櫻子とのデートでは、常に死の臭いがつきまとうのだった。
青い海、青い空の海辺デート
やっぱり死体探しは海ですよねえ。
ご褒美の甘エビに釣られ、クジラの骨でも出土しないものかと、張り切ってあちこち掘った正太郎。
見つけ出したのは、人骨でした。
慌てて110番したものの、死後100年以上は経過しているため、事件としては扱えないという。
当の櫻子さんは「だったら、くれ、くれ」。
山へハイキングデート
櫻子さんからハイキングのお誘いに大喜びの正太郎でしたが、目的はやっぱり死体探し。
そんな都合よく、ほいほい見つかるわけが・・・。
ところが見つけちゃうんです。
しかも、正太郎のクラスメイトの祖母の遺体を。
「自殺」として処理するポンコツ警察を横目に、見事に「事故」としてプロファイリングする櫻子さんでした。
文化祭でなぜか標本整理デート
ひとつ返事でOKして文化祭へやってきた櫻子。
目的はやっぱり理科室の骨格標本でした。
生物教師の磯崎先生から、手付かずだった標本の整理を頼まれて大喜びで取り掛かる櫻子。
ここでも人骨を見つけてしまうのです。
火葬後の人骨ということが判明して、事件性はありませんでした。
思えば、初デートは行方不明の痴呆症の老婆の捜索
神社の跡地の桜の木の下を掘り起こして、死体を発見。
老婆が子供の頃に、母親と協力して殺害して埋めた、老婆のお父さんの死体だという。
右腕の状態から、右利きであり大工であることを当ててしまいました。
事件から何十年も経過していることもあり、証拠不十分でお蔵入りとなった件でした。
どうして櫻子さんはいつもこうなのですか?
櫻子はなぜ正太郎を「少年」と呼ぶのか?
櫻子はなぜいつも死体を見つけてしまうのか?
これらの謎の骨はつながるかどうかは、見てのお楽しみ。
文章:kyouei-百百太郎