三国志の主役と言えば劉備を思い浮かべる人がほとんどであろう。
だが、『蒼天航路』の主役は曹操です。
三国志作品ではたいがい悪役として描かれている曹操ですが、『蒼天航路』の曹操の茶目っ気たっぷりな言動を拾ってみた。
「面白すぎて忘れていた」
郭嘉に呂布討伐を命じた曹操。
作戦通りにことは進み、呂布を要害の地に追い詰めたものの、曹操はわざと呂布を逃がしてしまう。
すたこら逃げていく呂布の背中を見ながら、
「殿、なぜとどめを刺さないのです?」と怒り心頭の郭嘉。
味方を置き去りにして、単騎で戦闘に興じる呂布をもっと見ていたくなったようで・・・。
「もっと乱世をかき回しておれ」
面白キャラは簡単に退場して欲しくない曹操でした。
「俺は許す!」
「(曹操軍に降るのは)今を置いて、ござらんのです」
袁紹軍からの布告文を受けて、決戦準備を急ぐ曹操軍。
そこに張繍将軍を連れて、曹操の軍門に降ろうとやってきたのは賈詡。
張繍賈詡軍には、戦闘で曹操の息子を殺された過去があった。
ふたりに対して、恨み言を投げかける武官たちをよそに当の曹操は、
「俺は許す!張繍、賈詡、曹操に仕えい!」
戦闘を通して力量を高く評価し、戦力として欲していたようです。
「おお、荀攸がいるではないか!」
荀攸とは「普段は目立たないのに、何か策があるときは、さりげなく目の届くところにいる人物」なのだそうな。
嫌味なことも交えて、サラリと言ってのける曹操でした。
そんな荀攸の策とは、河川の氾濫させて、城を水攻めにする。
こうして、惜しまれつつも呂布を討ち果たす曹操軍でした。
「このまま逃げるのも退屈だな」
文醜軍に追われて、大地を駆ける曹操軍。
遊びと称して、兵をふたつ、みっつと分断させて、敵将文醜の反応を探る曹操。
こうして、相手をおちょくっているように見えて、実は文醜を品定めしていたようです。
文醜を味方に引き込むのは無理と悟ったようで、
「文醜を殺そう」ということになりました。
ほんとなら中国の覇者曹操こそが、三国志の主役であるべきなのに・・・。
これまでの三国志で曹操について、物足りなさを感じていたあなた!
曹操を存分に堪能できる三国志作品があります。
それが『蒼天航路』です。
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