前回のブラクロ
「金色の夜明け」回。
騒動の裏側
この世界では魔法を使って生活をすることが普通です。
畑仕事では鍬を魔法で動かし、料理も魔法で温めたり。
そんな魔法と共に生活をする一般国民たち。
ある女性は、触媒魔法という他者の魔法を借りるという力を持っていました。
しかし、彼女はエルフ転生騒動――「白夜の魔眼」を名乗っていたパトリたちの起こした騒動により、エルフたちの襲撃を受けてしまいました。
家を破壊され、家族を瓦礫の下敷きにされ――強い力を持たない一般国民である彼女は、家族を助けられずに失ってしまいました。
騒動の解決後も、クローバー王国にはたくさんの犠牲者がいて、悲しむ人々が大勢いました。
偽りの黒幕
そんな中、触媒魔法の女性は魔法議会の用意した新聞をみます。
騒動の真実は、
言霊悪魔に利用されたパトリたちエルフが、転生魔法を発動しクローバー王国の人間を滅ぼそうとした。
言霊悪魔を倒したのはアスタたちで、転生魔法の解除こそヴァンジャンス団長の力が必要だったけれど、むしろヴァンジャンス団長はパトリの計画に加担した戦犯側の人間です。
けれど、事実を知らない彼女は、新聞の言う「アスタが悪魔の使者で、騒動の原因」という情報をうのみにしました。
魔法議会も真実を知らぬ者たちが大半
ユリウス魔法帝がスペード王国の悪魔に対抗する手段という建前で、アスタの処刑を先延ばした後も――。
事情を知りながらアスタを裁こうとしたダムナティオとは違い、事実を知らず、アスタが悪魔の使いだと本気で信じている魔法議会の下っ端は、同じようにアスタを憎みました。
「私の甥も犠牲に……」
ダムナティオに食い下がっても、ダムナティオは真実を知り、彼なりの正義の元アスタの断罪先延ばしを了承したので、下っ端議員の訴えは無視して追い返します。
「半年も悪魔の使いを野放しにするなど……」
納得のいかない議員の男は、触媒魔法の女性を含む”悪魔に恨みを持つ者たち”と出会います。
「私は白夜の魔眼騒動で家族をなくしました」
「私は、私たちは、自らの手で、悪魔の使いを滅ぼしたいのです」
という者たち。
彼らはみな、被害者でした。
国を救ったのはアスタで、騒動の原因の1つがヴァンジャンス団長でも。
事実を知らない者たちにとっては、アスタが原因で、ヴァンジャンス団長が救世主。
そして、大切な人たちを失った者にとっては、恨みをぶつける相手が必要となることもあります。
だから、彼らはアスタを悪と決めつけていたのでした。
さらわれるマリー
各団が特訓を重ねる中、アスタもノエルと訓練をしていました。その様子を眺めるセクレもいて。
ノエルが休憩のためアジトの中に戻ると、フィンラル&ゴーシュもやってきます。
ゴーシュ「俺はそのへたれを鍛えていたんだ」
とゴーシュ。
ゴーシュはフィンラルと一緒に修行中でした。
そんなゴーシュ、風呂場ではゴードンと会い、
ゴードン「ゴーシュ、背中を流してあげるよ」
と仲良し(?)っぷりを披露。
アスタは1人で筋トレを続け、差し入れをつくりはじめるノエル。
ノエル「私だってサンドイッチくらい作れるんだから」
そんな中、悪魔に恨みを持つ者たちは、転生をくらったマリーちゃんのことも悪と決めつけ、拉致しようとしました。
子供「マリーちゃんはつれていかせないっ」
大人「なんだあいつらっ」
街の人々はマリーちゃんを護ろうとします。
ネージュ「マリーちゃんをつれていかせないっ」
久々にネージュも雪魔法で活躍――はできず、負けてしまいます。
そして、さらわれてしまうマリーちゃん。
罠にはめられるアスタとセクレ
彼らはアスタの元にも現れます。
瀕死の人のふりをして、近づいてきたアスタ&セクレをなんらかの薬により発生した煙で弱らせます。
セクレ「アスタ……」
アスタ「体が……」
薬の効果により、いつもの力が出ない2人。
「デビル・バニッシャー」を名乗る彼らは、駆け付けたノエルにも目くらましの魔法を浴びせました。
そして、拉致られるアスタとセクレ。
それでも追いかけてくるノエルの攻撃を受け、アスタを落とします。
けれど彼らは、透過魔法で姿と魔力を消し、セクレを拉致していきました。
一方、ゴーシュとフィンラルはマリーちゃんをたずねにやってきて。
子供たち「大変だよっ、マリーちゃんがっ」
ゴーシュ「ああ!?」
というわけで、今回のアニオリはシリアス路線。
転生騒動の裏側で起きた、犠牲者たちの話でした。
しかし、一般国民とただの議会の人間にしては、透過魔法にアスタを動けなくする薬にと、強すぎますね。
透過魔法は悪魔の魔法すら防いでみせた、ゲルドル元団長のすげぇ魔法なんですけど。
なにやらバックに強力な人物か、危険な魔道具が隠れていそうですね。
それとも、触媒魔法でゲルドル元団長の魔法を使った?
だとすれば、模倣魔法の下位互換くらいには強そうですね。