初期の名作！それがアクション仮面VSハイグレ魔王
「クレヨンしんちゃん」は1992年から放映中の、言わずと知れたギャグ＆ファミリーアニメですね！
映画も2020年公開予定の「激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」も含めると28作品が製作されており、子供だけでなく大人でも楽しめる作品となっています。
「嵐を呼ぶ モーレツ！オトナ帝国の逆襲」や「嵐を呼ぶ アッパレ！戦国大合戦」はクレヨンしんちゃんの映画作品を語る上では外せない名作ですね。
ですが、1993年に製作されたクレヨンしんちゃんの１作目の映画「アクション仮面VSハイグレ魔王」もなかなか見ごたえがある作品ですよ…！
キーアイテムを手に入れたしんのすけ
野原しんのすけは特撮番組「アクション仮面」が大好きな幼稚園児の男の子。チョコビというお菓子のおまけとしてついてくる「アクション仮面カード」を集めています。
しんのすけは母親のみさえと買い物に出かけていた途中、見たことのない古ぼけた駄菓子屋にたどり着きます。
そこでチョコビを買ってもらい、早速中を開けると…「No.99」と書かれた金色に光るアクション仮面カードを手に入れます。
このカードは物語の進行には欠かせない重要なアイテムであり、ここからしんのすけ達の日常は少しずつ非日常へと変わっていきます。
ちなみに、駄菓子屋にたどり着くのは映画開始から30分ほど経ったあたりで、それまでは丁寧に日常シーンが描かれています。
カード何枚集めた？と友達と話したり、夏休みの注意事項を園長先生が話している中でこそこそと喋ったり、と何気ない瞬間をきっちりと描いており、後半の非日常とのギャップが楽しめますね。
いつもの日常から違う世界へ
後日、家族で海に出かけることになったしんのすけですが、渋滞に巻き込まれてしまい、しびれを切らした父親のひろしは脇道へと車を走らせます。
すると、巨大なアクション仮面のオブジェが建つ浜辺へとたどり着きます。
そこで出会った係員に「あなた方は入場券をお持ちのはずです」と言われ、しんのすけは持っていたNo.99のカードを見せます。係員は了承し、野原一家をとある場所へと案内していきます。
案内された先で「時空移動マシン」に乗り込んだ野原一家。ただのアトラクションだと思い楽しんでいたしんのすけ達ですが、本当に飛んでいるかのようなリアルな感覚やもう一人の自分たちを見たり…と不思議な体験をします。
気が付くと陽も暮れており、そのまま帰宅する野原一家。
ですが翌朝目が覚めると…新聞には「地球は今、大ピンチ！！早く来てくれアクション仮面！」と不可解な見出しが。
そして会社に出勤したひろしでしたが、街中で人々が皆ハイレグの水着姿になっている！とみさえ達に伝えます。
さらに、パンストを被った謎の人物や、アクション仮面の番組に登場するキャラクターが実際に現れ、野原一家は騒動へと巻き込まれていきます。
畳み掛けるように非日常が迫ってくるので、視聴者のテンションも一気に上がってきますね…！
子供の夢を叶えてくれる！
物語が進んでいくと、しんのすけは自分が飼っているシロと共に空飛ぶ三輪車に乗って新宿へと向かいます。
自動操縦装置を被ったシロは人間の言葉を話せるようになり、しんのすけのサポートを務めます。
空を飛べるようになる、自分のペットと話せるようになる……これって、子供の頃なら誰しも一度は夢に描いた光景ではないでしょうか？
そんな子供の夢を叶えるしんのすけが羨ましい！と思った視聴者の方もいらっしゃるのでは？と思います。(筆者は思いました)
等身大の男の子としての野原しんのすけ
敵と交戦し、何とかたどり着いた先は世界征服を企むハイグレ魔王の宇宙船。敵との戦いにより三輪車と自動操縦装置も壊れ、シロからのサポートも受けられなくなってしまうしんのすけ。
たったひとりで宇宙船の中を彷徨う姿は普通の小さな男の子です。
「困ったぞ…誰かいないとどうしていいかわかんないじゃない」と不安そうに口にします。
他の映画作品でのしんのすけは、大人顔負けのかっこいい姿や思わずハッとさせられる台詞を言ったり、普通の幼稚園児とはちょっと違いますよね。
ですがこの作品のしんのすけは、もしかしたらこんな子って現実にもいるかも？と思えるような普通の男の子として描かれています。
勇気を出して戦ったり、臆病になってしまったり…そんな姿を見てつい「しんちゃん、頑張って！」と応援したくなる物語になっています。
憧れのアクション仮面との共闘、そしてお礼としてアクション仮面からとある贈り物を貰うしんのすけ。最後の最後まで羨ましい！と筆者は感じてしまいました。
感動する物語、というよりも、子供目線でワクワクする物語になっているので、難しく考えずに安心して視聴できる作品だと思います。
ノスタルジーに浸りつつ、子供の頃の夢が叶う物語…心の癒しにおすすめな作品です！
