アニメ「スーパーカブ」第1話『ないないの女の子』【感想コラム】

アニメ「スーパーカブ」第1話『ないないの女の子』【感想コラム】

アニメ「スーパーカブ」第1話『ないないの女の子』 あらすじ  

朝目を覚ましそそくさと朝食を済ませ、お弁当を用意し家を出る。 親はいない、お金もない、趣味もない、友達と呼べる人も将来の目標もない、「ないないづくし」の女子高生「小熊」。

そんな彼女がたまたま立ち寄った場所、「バイクショップ」。そこで出逢ったのは古びた1台のバイク、後に小熊の生活を一変させる「スーパーカブ」だった。

「スーパーカブ」について

2021年春アニメも続々と始まり、新作アニメに年々ついていけなくなってきています。 皆さんにとっての春アニメ注目作はなんでしょうか。 今回ご紹介するのが今春のアニメとしてスタートした「スーパーカブ」。

原作はトネ・コーケンさんによる文章と、アニメ化も発表された「明日ちゃんのセーラー服」を手掛けるイラストレーター、漫画家の博さんが挿絵を手掛けるライトノベル。 山梨の田舎町に越してきた主人公の小熊。 起伏の激しい道を自転車で通うにはいささか厳しさを感じていた彼女が、見つけたのは古めかしい中古バイク。

わずかなお金で手に入れた中古の「スーパーカブ」。 友達もいない、趣味もない、お金もない、ないないづくしの彼女が「スーパーカブ」を手にしたことで、少しづつ彼女の世界が広がっていく…。 そんなアニメです。 バイク×女の子というと、「ばくおん!」や「わんおふ -one off-」などがありますがまあ、またどれとも違った雰囲気のアニメとなっております。

山梨の北杜市を舞台に、誰とも繋がりを持とうとしない小熊の世界が少しづづ広がり、少しづづ仲間も増えて…といった割りかしゆるい雰囲気の世界観ですが、 決してただの“萌え”作品というわけではなく、中身はすごく考えさせられるような人間ドラマのある作品だと個人的には思います。

なにもない少女の出会い

山梨の北杜市に引っ越してきた、女子高生の小熊。 目覚まし時計で目を覚まし、窓を開けて一呼吸。何気ない一コマ一コマが繊細に描かれていきます。 しかし、何気ない日常から一転、坂道だらけの通学路に息を切らしながら必死に自転車をこいでいきます。 一人過ごす学校風景。そんな中で、彼女が下校中に見つけたのは、スクーターで下校していく生徒でした。 それを見た彼女は古びたバイクショップへと向かう展開になります。 向かった先のバイク店では、言い方はあれですが、田舎にありそうなバイクショップ。店先には原付きが並び、中から名物親父さんが出てくるようなお店。 小熊は、店先に並ぶバイクの値段の高さに思わずハッとさせられてしまいます。 自分には学校に通うための足も無ければお金ももちろんない…そんな小熊の話を聞き、親父さんが中から出してきたのは、少し使い古された「スーパーカブ」 真実なのか、小熊のためを思った嘘なのか…このバイクはすでに3人の“命を奪った”事故車なんだといい、なんとお値段が1万円ポッキリ!まるで都内のぼったくり店ばりの怪しさ! しかし、小熊はそんな曰く付きの「スーパーカブ」を迷うことなく購入。 それが、小熊とカブとの出会いでした。

世界に色がついた瞬間

小熊が手にしたスーパーカブ。 しかし、当然ながら免許を持っていなかった小熊。まずは免許をとることからスタートします。 親父さんから問題集も借り、免許に一発合格でようやくバイクにのるスタートラインに立ちます。 無料キャンペーンだと言われて、バイクのヘルメットとグローブを手にした小熊。これで自転車のヘルメットからの卒業。 このヘルメットは何人殺してるんですか?というブラックな問いかけには少し笑いました エンジンのかけ方やオイル交換など基本的なことを教わり、いざ実車で帰路へ。 と思ったらエンジンをかけるのに思わず“スカって”しまう。 なんとか無事に乗車。初めてエンジンをかけたときのエンジン音もリアルで素晴らしいです。 小熊がカブを手にしときに灰色っぽい背景が明るく描写された演出も印象的でした。 ゆっくりと、ときには車に抜かされながらも家につきます。 車道の脇を走るときの原付ってけっこう怖さを感じるんですよね…。すれすれをかなりのスピードで車が通るし、意外と幅が狭く感じるのでバイク側はスピードを出しにくい…。 原付あるあるみたいなものを感じます。

なにもない、からバイクがある…へ

帰宅したあとも、家の中から見える位置にカブを置いて思わずにんまりとしてしまう小熊。 買ったばかりだけどキレイに拭いてあげて、またにっこり。 なんでしょう、新しい自転車を買ったときのドキドキワクワクする感じといいますか、そういうのがすごく伝わりますね。 ふと、夜中に目が覚めた小熊。なんとなく外を見つめ、「ちょっとコンビニでもいこうかな…」と思い立つ。 自転車だったら思わないけど、もっとバイクに乗っていたいという気持ち。 運転は疲れたけど、その疲れすらも心地よいと思う感覚…。すごくよくわかります。 がっしかし……。 コンビニからの帰り…まさかのエンジンがかからない事態に…。 途方に暮れる小熊ですが…彼女は取り扱い説明書があるのを思い出します。

取説には「ガス欠では?」の表記…メーターを見るとエンプティに…。しかしカブには予備燃料が積んであり、なんとか事なきを得ました。 ギリギリの予備燃料でたどり着いたガソリンスタンド。でも昨日今日バイクを手に入れた小熊にとって、セルフのガソリンスタンドでガソリンを入れるのにも一苦労。 バイクというのはただ乗るだけのものじゃないんです、めんどくさいもんなんです。

こういう夜中に突然、エンストやトラブルだって起こりえます。 そこをきちんと冷静に対処するのもバイカーとしての基本! この作品ではそこまで丁寧に描いています。 なんとか帰宅し、疲れて値落ちした翌日。めんどくさいけど愛おしいカブが外で待っていました。 きちんとガソリンを確認し、初めてバイク登校に小熊は出発するのでした。

ゆったりと流れるバイカー・小熊の人生を細部まで覗き見る感覚

小熊が後の相棒となっていく「スーパーカブ」と出会うまでの展開や、作品の世界観を伝えるため、ゆっくりと時間をかけて描かれた1話といった感じでしたね。 原作小説からかなり展開をカットしながらですが、場面場面をつなげて1つの物語に仕上げています。 小熊は元々口数が多いほうではないので、余計に風景の描写が増えますが、そこがさらによさを引き出していたりしますね。

独りで一人の少女の人生の転機を垣間見ているような、スローモーションに展開される人生を一緒に見ているような感覚でした。

背景映像や音楽、スーパーカブのエンジン音など、細部までこだわって作られている感じがして、まったりとした優しい雰囲気を感じさせる1話でした。 あとは、バイク乗りあるあるといいますか、エンストを起こしたとき対処だったり、メンテナンスだったり、実際はいろいろやらなきゃいけないことっていっぱいある、手間のかかるものなんですよバイクって。 それをキチンと描いているところもリアルさがあってたまらないです。

そしてそして、これまで友達は作らず独りで過ごしてきた小熊は、「別に友達なんかいなくても生きていけるし、むしろ自分のことを邪魔するだけの友達ならいらない」と悪気もなく本気で思っているほどの人物なんです…。 原作を読んだ方ならわかると思いますが、実は小熊という人物はすごく現実主義者というかドライな性格をしています。他人に甘えて生きるやつを平気で見捨ててしまうような性格なんですが…。

しかし、よく言えば「私にはなにもないだからこそ自分だけで生きていく」という強い意思を持っている少女。そして、その性格こそが彼女の原動力になります。 初めて手に入れたバイクで起きるトラブルや事件。普通の女子高生だったら悪戦苦闘して「もういいや、めんどくさい」となるところを、彼女の負けん気の強さだからこそ、絶対にスーパーカブを手放さないという強い意思で乗り続けます。

これから彼女がカブとともに、どんなことに巻き込まれ、どんな人物と出会い、どんな少女に成長していくのか。彼女の成長物語を見守っていきましょう。

 

TVアニメ「 ばくおん!! 」第4話で羽音が出会うアメリカンバイクの不思議な人 【アニメ豆知識】

©Tone Koken,hiro/ベアモータース
ホームページ:スーパーカブ

この記事のライティング担当:Uemt

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