『知ってびっくり!女優さんが歌われたアニソンが神曲ぞろいです。』

幅広い分野の仕事をこなされる女優さんたち。その中に、歌手活動で、 アニメ タイアップ曲を多く持つ方がいらっしゃいました。そこで、個人的に気に入った楽曲を3曲紹介していこうと思います。

さて、私が初めて聴いた女優さんの歌うアニメ ソングは、映画ドラえもんの主題歌。柴咲コウさんの「大切にするよ」です。子供ながらに「いい歌詞で繰り返し聴きたい。」と思っていたほど好きでした。

演技以外の女優さんの魅力に少しでも気づいてもらえると嬉しいです。

仲間も自分も信じてこそいいプレーは生まれていく「白い泥」

2020年放送されていたテレビ アニメ 「メジャーセカンド」第2シリーズ。その第14話~第25話で使用されたOPテーマ。歌われているのは上白石萌音さん。

Aメロ「夜風が撫でるのはあなたのくしゃくしゃの髪の毛」

主人公の茂野大吾と同級生の佐倉睦子が河川敷からキャッチボールをしている少年たちを眺めています。この時の二人の表情が緊張して見えます。そんな思春期だからこそ感じる照れくささがうまく表現されていてきゅんとしました。笑

また、風に吹かれて髪が揺れることを「夜風が撫でる」と表現しています。とても優しさと愛情がこもっていて、心に響く言葉だと思いました。

サビは学生に戻ったような懐かしさを感じる

サビ「あなたに見せたい景色がある 一生に一度の気持ちを込めて」

カラフルなインクが飛び散るグラウンドで大吾たちがプレーシーン。一生懸命にボールを追いかけて楽しむ姿に学生に戻ったような懐かしさを感じました。

この曲は、一人称が「あなた」になっています。そのため、この歌詞を通して、睦子が野球に対して後ろ向きな大吾を励まそうと頑張っているように思えます。だから、聴くと私自身のやる気も増してきます。

ラスト「私だけの泥の上で」

マウンドにボールが転がるシーンは何気ない一瞬の場面でありながら印象に残りやすくなっています。たとえば、マウンドとボールのコンビネーションがよくてこそ、いいプレーができる。そんな野球の原点につながる思いが込められているいいシーンだと思いました。
 
試合を終えて泥だらけになるのは、選手たちです。だから全力を出し切って頑張った勲章として、汚れることに不安を抱くことはない。そういう強い気持ちが感じられるので好きな歌詞です。
 

人間じゃなくても家族のつながりは強い「穴空きの空」

2022 年10月に放送されていたテレビ アニメ 「半妖の夜叉姫」弐の章第2クールエンディングテーマ。歌われているのは「adieu」こと上白石萌歌さん。

Aメロ「月の兎は星を見ていた一人ぼっちで眺めてた わたしは言葉を一つ思いついて縋るような声で歌った」

主人公の殺生丸の娘・日暮とわ、冷静な性格の姉・せつな、犬夜叉の娘のもろは。この3人が白い空間で色とりどりの光を浴びながら浮かんでいるシーン。ここの3人の表情が幸せそうで元気をもらえます。

ところで、歌詞の兎は幼いとわを指し、星は彼女の目標である父・殺生丸を指しているように思えます。家族のチャームポイントが分かると隣にいなくても互いに通じ合うことはできます。だからこそ、普段の触れ合いや人間観察の時間を作れる関係性で過ごすことが大事なのだと思います。

サビは他のアニメ ソングにはない言葉の使い方でおしゃれ

サビ「傷だらけ泥だらけの世界で生まれたラブソング」

太陽の光に照らされる大きな木の下でとわたちが無邪気に遊んでいるシーン。ここは、本当の家族に会えない寂しさを互いに抱えながらも、会ったらいい報告がしたい。そんな向上心から思い出を紡いでいる感じがして強くてかっこいい彼らに憧れます。

また、怪我をしたり泥まみれになるような過酷な経験の方が記憶に残りやすく愛着がわくことがある。それを「ラブソング」と表現しているのが、他のアニメ ソングにはない言葉の使い方でおしゃれだと思いました。

ラスト「この命は呪いか愛だ」

また、とわたちが着物姿で夜道を歩いているシーンのように親友とお祭りに行くことは、子供の頃にしかできないことだったりします。だから、全力で楽しんで思い出を紡いでいる3人が少し羨ましく思いました。

「呪い」と「愛」という対照的な言葉。とわたちのように半妖で生まれると戦いに出る機会も増えて命を削ってしまいます。ならば、大切な人から愛をもらう時間を作って自分を大事にしてほしい。そんな思いのこもった暖かさを伝えたかったから、相反するこの言葉を選んだのだと思います。

離れても空は同じだから絆が途切れることはない「Jumping!」

2012年7月 から9月に使用されていたテレビ アニメ 「はなかっぱ」エンディングテーマ。歌われているのは北乃きいさん。

Aメロ「どこまでだって続いてる空 限界はないよ」

夕焼け空を毒舌カラスのカラバッチョが飛ぶ姿をはなかっぱたちが寝転びながらながめています。このシーンが、何気ない日常の楽しさを感じられてほっこりします。

空はひとつでも人が過ごす場所が変わると全く違う見せ方をして終わりがないこと。そこに人には限界がないことをリンクさせて歌っています。不安になったら上を見上げて先がまだあるという余裕を心に与えてあげよう。そんなメッセージが伝わってきて疲れている時に聴くとすごく響きそうです。

サビは明るく背中を押されるよう

サビ「Jumping Dancing 夢に向かってこの想い届けよう」

はなかっぱたちのイラストが映った後、追いかけっこしている風景に切り替わるシーン。たとえば、大人になるとやることが増えて好きや楽しいという感情を無くしてしまいます。だからこそ、一生懸命何かに取り組む経験を積む時間は大事ですね。

歌詞の英語を和訳すると「飛んだり踊ったりする」という意味になります。つまり、夢に向かうためには一つのことではなく多くの経験を積んで叶えただけで満足しない積極性が大事になるんだ。そんな風に、明るく背中を押されたように思いました。

ラスト「風を追い越し 僕らの世界へ行こう」

はなかっぱたちの所に絵が上手なうさぎのみろりんが走っていくシーンはにこにこした表情から楽しさが伝わります。まさに元気になれるいい場面で気に入っています。

この歌詞の上での「風」とははなかっぱの花を狙う敵・がりぞーを指しています。彼らより強い花を大切にする心を持っていれば平和な暮らしが続けていけるという思いが感じられます。ですから、人も物も長い時間愛してあげられる優しい心を持ったはなかっぱはいい大人になりそうだと思いました。

体だけでなく呼吸の使い方も幅広いってすごいこと

私自身、女優さんは演技を見ることが多く、歌っているイメージはあまりありませんでした。しかし、今回楽曲を紹介している女優さんは、演技の時と歌う時で、全く違った印象を受けました。その結果、それぞれのアニメ ソングを新鮮な気持ちで解説出来て楽しかったです。

どの曲も好きではあります。ただ一番印象に残った歌詞は2曲目に紹介した「穴空きの空」の2番Aメロ「夜の深さに溺れそうな私と一緒に溺れてくれる人 息を止めても何度でもあなたの匂いが切なく蘇る」

このパートのadieuさんの柔らかく透き通っている声が、耳に自然に入ってきて落ち着きます。この部分のみリピートしたいくらい大好きになりました。

夜の暗闇や溺れてしまったときの海の底は、一人きりでいると恐怖心に駆られます。しかし、大切な人が近くにいてくれれば一瞬で楽しい思い出に変えていけるように思えます。誰かがそばにいる心強さは偉大ですね。

今回は一部の方の曲しか紹介できず少し書き足りませんでした。そこで、またアニメ ソングの新曲を出す方がいればシリーズ化するかもなのでお楽しみに!

文章:あそしえいつ T.A

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