前回のトロプリ
イルカーーーーーーー!!!!
図書室にて
ある日の放課後。
みのりは図書室である本を手に取ります。そして、その様子をローラが見ていました。
まなつ「なんかいい本あった?」
そこへやってくるまなつとさんご。
ローラ「あんまりいい感じのないかな」
みのり「この辺でどう?」
みのりが出した本は、さんごが好きそうなメイクに関する本でした。
みのり「ほかにもまだあるから」
と、みのりがまなつ&さんごにオススメの本を紹介するべく移動した隙をつき――
ローラは、みのりが手に取りすぐに戻した本を確かめました。
”あおぞら”と書かれた青い表紙の本には、みのりの名前があって――。
文化祭まであと30日
朝――
あおぞら中学では文化祭が目前に迫っていました。
まなつ、さんご、ローラのいるクラスでも出し物を決める話し合いが行われ、投票の結果”クレープ屋”に決定します。
クラスメートたちは一致団結し、この出し物を盛り上げていくことに。
そんな中「トロピカる部も何かするの?」とクラスメートに訊ねられ、
まなつ「ちょうど昨日、みんなで話し合って決めたんだ」
さんご「私たち、コスメの歴史の研究発表と、あおぞらメイク教室をやるの」
図書室にいたのは、出し物のためだったようですね。
さんごが中心となり、学校の屋上でメイクの体験をしたり、やり方を学んだりできる教室だそうです。
メイクの研究発表
その後、部室では

あすか「じゃあ、研究発表の方はみのりがメインで進めるってことでいいんだな」
みのり「任せて。人前に出るのは苦手だし、私は裏方に徹する」
とみのり。
まなつも、メイク教室を盛り上げる案を出していき、かわいい鏡やドレッサーも手作りで用意することに決めます。
そのための買い出しにいくみんなでしたが、みのりは資料を読むからと教室に残りました。
そんなみのりのことを、ローラは気にかけて――。
その夜、ローラは以前みのりが文芸部をやめたと言っていたことを思い出していました。
文化祭の準備
学校では文化祭の準備が始まります。
ローラにとっては初めての文化祭ですね。
当日は放送部がネット配信番組を行うことに。
まなつは楽しそうなので生配信を引き受けることにしました。
そんなふうに各クラス・各部が忙しそうに準備をしていきます。
その中には、文芸部もいました。
「自分たちでつくった雑誌を、配布する予定だそうです」
と放送部は言います。
文芸部が準備している雑誌の表紙は、ローラが図書室で見つけた本と同じものでした。
ローラ「文芸部……」
そこでローラは、去年みのりと同じクラスだった放送部に、みのりが文芸部をやめた理由を知らないか、訊ねます。
さんご「いきなりどうしたのローラ」
ローラ「ほら、みのりが文芸部で書いてたっていう、人魚の小説あったじゃない。この前みのりが、あれをじっと見ててね」
ローラ「それに今も、暇さえあれば本を読んでるし。実はトロピカる部に入ったのは気の迷いで、本当は文芸部でもう1回小説書きたいと思ってるのかもって」
さんご「ええっ」
そこで放送部が語る1年生の頃のみのりは――
入学してすぐ文芸部に入り、いつも楽しそうに小説を書いていたそうです。
しかし、ある日急に文芸部をやめてしまい、その理由は聞けなかったと言います。
文化祭当日

そしてはじまる文化祭。
ローラはメイクをキメて、学校に訪れた子供たちにチラシを配ります。
やはり面倒見のいいローラ。
メイク教室は繁盛、手作りドレッサーも好評。
そんな盛り上がる文化祭は、やる気パワーの宝庫。
チョンギーレは校内に侵入しますが、そこは文化祭。
柔道部たちに自分たちが手配した着ぐるみだと勘違いされ、屋台に連れていかれます。
やはりチョンギーレ、癒し枠。
生放送
一方、まなつのクラスでは人員が不足するというトラブルが発生。
そこで、メイク教室には欠かせないさんごの分まで、まなつとローラがクラスの方へ赴くことに。
ところが、そこに放送部が来ます。
「そろそろ生放送の時間なんだけど、大丈夫?」
それは、本来まなつが引き受けるはずの仕事。
しかし、まなつはクラスの方へ行ってしまっています。
あすか「そうか、約束の時間か。でも困ったな。みんな今手が離せなくて」
さんごはメイク担当、あすかも来てくれた人の相手をするの大忙し。
放送部「大人気ですね。お客さんの評判もいいみたいだし、せっかくなのでぜひお話を伺いたいんですけど」
あすか「う~ん、でもさんご1人にここを任せるわけにはいかないし」
放送部「そうですよね。すみません、残念ですが今回は……」
みのり「わかった。私が出る」
裏方担当・人前が苦手なみのりのまさかの発言に、驚く一同。
みのり「大丈夫、少し待ってて」
そう言って、みのりはリップを塗ります。
メイクで自分を変える
一方、勘違いでイカ焼きの屋台を負かされたチョンギーレはノリノリでした。
そういえばコックでしたね。
料理に関してはやる気があったみたいです。
メイクをして、いつもとは違う柔らかい表情でインタビューを受けるみのり。
みのりの姿が校内に映像として流されると、まだメイク教室を知らない人たちも興味を覚えます。
しかし、みのりを見て我に返ったのか、チョンギーレがついにヤラネーダを出しました。
今回はイカ焼き屋台だけに、イカ焼きのチョンギーレ。
さっそくプリキュアに変身して応戦するみんな。
しかし――戦いに巻き込まれた文芸ブースから、手作りの雑誌が散乱。
それを見たキュアパパイアが怒りました。
キュアパパイアがヤラネーダを攻撃し、ひるませます。
当然、今回もトドメをさすのはキュアラメール。
ローラはヒロインと言うより、完全にもう1人の主人公ですね。

慢心と挫折と新しい一歩

戦いの後、散乱した文芸部のブースをもとに戻すみのり。
ローラ「ねえみのり、なんで文芸部やめたの?」
まなつたちもみのりを見ます。
みのりはついに、それについて語りだします。
みのり「私、小さい頃からずっとね、物語を読むのが大好きで、いろんな空想をするのも好きだった」
みのり「だから中学では、文芸部に入部して、文化祭に出す雑誌のために初めてちゃんとした小説を書いたの」
みのり「完成した時はやったって思った。傑作だって。読んでもらったクラスの友達にも評判よくて」
みのり「だから部の先輩に見せに行った時も、すぐ賞に応募した方がいい、きっとプロになれるって、言われちゃうかもって、なんて……」
みのり「でも……描写もありがち、キャラも物語そのものも、みんなどこかで読んだことのある借り物で、私自身が経験したことが何1つはいってない、頭でっかちなお話だって」
まなつ「そんなことない! あのお話、すごくトロピカってたのに!」
みのり「ありがとう。でも、書きあげた興奮が去って、改めて読んでみると、先輩の言っていたことは全部その通り。どうして自分で気づかなかったのって、思うことばっかりで」
みのり「自信満々だった分、恥ずかしさで耳まで真っ赤になって」
みのり「私はその日から、もう1行もお話が書けなくなった」
みのり「本を読むのは相変わらず楽しかったけど、それでも何か満たされないような……そんな毎日をずっと送ってた」
みのり「でもね。そんな気持ちはみんなに出会って変わったの」
みのり「プリキュアになって、トロピカる部に入って、その時大事だって思えることを、どんどんやって、これまで興味がなかったことでも、やってみると楽しいことが凄くいっぱいあるってよくわかったの」
今日のメイクもインタビューも楽しかったというみのり。
みのり「だから私、今本当にとても楽しいの。みんなのおかげ、ありがとう」
とみのり。
トロプリ28話感想
みのりはまなつたちと出会い、楽しいことをいっぱい知って、変わりました。
とはいえ、
・本が好き
・でも読むことより書くことが好き
・読むだけでは満たされない
興味のあることをたくさん見つけたのは事実でも、みのりの本質は創作好き・本好きのままのはず。
事実、みのりは今でも文芸部のことを気にかけています。
だから、みのりがもう一度執筆をはじめる展開はきそうです。
そして、成長したみのりなら、仲間がいるみのりなら、批評に心を折られることもなく、かといって慢心しすぎることもなく、突き進めるのではないかと思います。
そもそもまだ中学生ですしね。