2015年11月23日から公開された、「劇場版ガールズ&パンツァー」も今年の5月27日にブルーレイDVD版が発売され、さらに公開からすでに7か月たっているのにもかかわらず、一部劇場では未だ公開されているという驚異のロングランヒットをしていますね。熱狂的ガルパンファンの筆者としても、うれしい限りです。
そして、現在もガルパンの聖地、茨城県大洗町には劇場版公開から多くの巡礼者が訪れていると、ツイッターや他SNSで見かけることができます。
筆者も一人の巡礼者として、2013年から毎年参加している大洗2大イベントの「海楽フェスタ」「あんこう祭り」や、「秋山優花里誕生会」「冷泉麻子誕生会」など平日に行われるイベントにも参加していました。
今年3月に行われた海楽フェスタで、ガルパンテレビシリーズ終了から3年が経ちましたが、この間筆者も巡礼者として、大洗を見てきました。今回は巡礼者の客足、そして海楽フェスタでの「駐車場」の状況で、筆者の目線で大洗の3年間をお伝えしたいと思います。
明らかに違った2016年「海楽フェスタ」での県営駐車場
ツイッターでのガルパン公式アカウント情報によりますと、今年の海楽フェスタの客数は過去最高の8万人で昨年の5万人から3万人の増加と、やはり劇場版公開が大きく影響していると考えていいでしょう。
そして明らかにその熱狂ぶりが表れたのが、大洗町の中心部にある、県営駐車場での状況でした。筆者も現地には朝5時に到着したのですが、県営駐車場に入るなりすでに満車。
どこにも車を止める場所がなく、筆者は仕方がなく駐車場内の路肩に止めるという事態になりました。
聞く話によるとすでに朝4時の時点で、駐車スペースは満車であったと聞きました。
実は、2014年、そして昨年の2015年の海楽フェスタでは、このようなことは起きていませんでした。筆者は大洗に訪れる際は車を使用しますが、例えば海楽フェスタでは、客足こそ2014年、2015年と5万人で推移していたようですが、昨年2015年の例で挙げますと、朝6時に県営駐車場に入っても、半分以上の駐車スペースが空いている状態でした。
筆者が思うに、ここにアニメの聖地としての大洗がこれから受ける試練と課題が移っているように思いました。
つまり、何事にも「ピーク」があり、「賞味期限」があるという事です。
いつかは寂れてしまうものだが・・・
筆者が以前、2014年から2015年まで、現地で大洗商店街の方々や、巡礼者の方々にお話しを聞かせていただく機会がありました。OVA「これが本当のアンツィオ戦です!」が劇場公開、ブルーレイが発売された2014年から、劇場版公開の2015年11月23日までの約1年という期間は、やはり聖地大洗でもピーク時より客足は明らかに減っていたという証言がどこでも聞かれました。
また、非常に印象的だったのが、商店街の方々の言葉で「劇場版公開まではなんとか…」という言葉も、あちこちで聞かれたことでした。
恐らく、現地の方々も、確かにガルパンの聖地として地方活性化のモデルケースとなり、移住者まで輩出したことは自覚しているものの、「ピークと賞味期限」というものをテレビシリーズ放映から、この劇場版公開までの期間で感じていたのではないかと思われます。
このような例は、ドラマのロケ地だった日本全国の各地域でも起きていて、一定期間は多くの観光客が訪れていたが、1年経てば誰もいなくなるというケースも多く起きています。
筆者も、十数年前に茨城県鹿嶋市に住んでいたことがあり、この大洗には数回訪れたことがありますが、当時から過疎化のイメージはありました。
しかし、十数年後、筆者が巡礼者として訪れた時、多くの巡礼者が訪れ、町は一変していました。東日本大震災での津波被害を受けた大洗町もガルパン効果と自身の努力によって、復興と賑わいを得ることができましたが、何事にも始まりと終わりがあるという事を、町の人達は自覚しているかもしれません。
ガルパンで大洗を知り、そしてガルパン抜きで大洗と大洗の人々を好きになった巡礼者が数多くいると聞きます。彼らの中には大洗への「移住」を選択し、そこに根を張った人達もいると聞きました。
そこには、本当の意味での地方活性化が存在しているようにも見えます。
今後、アニメの熱が下がった時、大洗というアニメの聖地がどのような方向に向かうのか、巡礼者の一人として注目したいと思っております。